●次元俳句0155・日=大晦日(時間)01・井原西鶴・2013-12-31(火)
○「大晦定めなき世のさだめかな」(井原西鶴01)
季語(大晦日・冬)
2013(平成25)年もいよいよ大晦日。今年もあっというまの1年でした。何があるかわからない人生のなかの1年。「定めなき世」という定めの中に生きているのです。また来年もよいお年を(^o^)。
○井原西鶴(いはらさいかく)(1642~1693)
代表句「長持へ春ぞ暮れ行く更衣」02
季語(春)
大阪生まれ。商家の育ち。15歳ころから俳諧を学び、奔放な才気で新しい傾向を示し、阿蘭陀流といわれた。独吟俳諧の興行では一昼夜に二万三千五百句を詠み記録保持者。中年以後はは俳諧から小説に転じ、「好色一代男」などの異色の傑作を残した。→俳人一覧(あ・か・さ・た・な・は・ま・や)
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●次元俳句0110・大晦日01・宮津昭彦・2012-12-30
●次元俳句0110・大晦日01・宮津昭彦・2012-12-30「大年の昼過ぎて日の差しにけり」(宮津昭彦01)季語(大年・冬) 次元俳句の時間としての「大晦日(大年)」...
●五感俳句0155・質感=重010・田上菊舎・2013-12-30(月)
○「戻りには傘おもき雪見哉」(田上菊舎01)
季語(雪見・冬)
雪の降る中傘を差して雪見に出かけました。帰る頃には傘(からかさ)に積もった雪の重さが腕にずっしりとこたえます。
○田上菊舎(たがみきくしゃ)(1753~1826)
代表句「山鳥のほろゝ身にしむ小春かな」02
季語(小春・冬)
下関市豊北町生まれ。江戸期の俳人。長門国の村医者の家に生れた。若くして夫を失い、出家して後半生を諸国に巡歴した。女性としては江戸期随一の旅行者だった。初め俳人として世に出たが、後には書・画・琴・茶の湯・和歌・漢詩にも精通した。→俳人一覧(あ・か・さ・た・な・は・ま・や)
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●三色絵0109・「歳晩の」・透次・2012-12-29●三色絵0109・「歳晩の」・透次・2012-12-29「歳晩の家屋が宿す真暗がり」(→透次0123)季語(歳晩・冬) →三色絵フォトチ...
○次元俳句0154・方位(空間)08・斎藤梅子・2013-12-28(土)
○「寒影のわれ西方に歩みだす」(斎藤梅子01)
○季語(寒影・冬)
【鑑賞】:方角の「西」であります。「→西日中電車のどこか掴みて居り」(→石田波郷)に次いで2回目です。陰陽五行説では四方位にはそれぞれに相当する色があるといいます。東は青、南は赤、北は黒、そして西は白です。
○斎藤梅子(さいとううめこ)(1929~2013)
○好きな一句「短日や砂を噛みゐる貝の腸」02
○季語(短日・冬)
【Profile】:徳島県那賀郡生まれ。今井蝶人、→桂信子に師事。1986年『藍甕』で第10回現代俳句女流賞受賞、徳島県出版文化賞。1992年「青海波」創刊主宰。
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斎藤梅子掲載句
03またの世へ土用蜆を掘つてゐる(土用蜆・晩夏)〈特集俳句541・いろは俳句3-10(ま)〉2021/7/30
●特集俳句0154・地名2=男鹿(秋田県)03・能村登四郎・2013-12-27(金)
○「男鹿に冬ふかむ廃船壊(こぼ)ちつつ」(→能村登四郎05)
季語(冬)
北海道・摩周湖から青森・十三湖へと南下してきた地名俳句。さらに少々南下して秋田の男鹿(おが)であります。あのなまはげの面。赤鬼、青鬼、わしっ鼻は流れ着いたロシア人との説もあります。能登の御陣乗太鼓もそっくり。日本海側のロマンです。→俳人一覧(あ・か・さ・た・な・は・ま・や)
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●色彩俳句0109・紅06・加藤知世子・2012-26
●色彩俳句0109・紅06・加藤知世子・2012-26「枯れきつて真の紅湧く唐辛子」(加藤知世子01)季語(枯れる・冬) 唐辛子の照りのある紅色#BE003F■■■ が...