この事は、師匠に嫌われるというより、私に嫌われる、という方が当たっています。
今習っている曲がまだ未完成なのに、
「次は何の曲をするんですか?」
と聞いた不心得者がいました。
本人は色々弾きたいのでしょう。
しかし。
私は本当にこういう不真面目な移り気な、よそ見するのが大嫌いです。これがものを習う者の態度でしょうか。習う者は、今与えられている曲をただひたすら一生懸命毎日練習して、その曲を上げる事だけを見つめるものです。それが習う者の態度です。
この場合軽いセリフではありませんでした。聞こうと用意して来た質問だった。
その点うちの男弟子の眉さんはまさにそれが出来ています。一徹に稽古して、与えられた曲に対して真剣です。息抜きに別の曲をしているかもしれませんが、それはあくまで息抜き。すべき事はちゃんとやる。手抜きしない。ありがちな、「これでいい、と自分で判断する」事もしません。本当に天晴れな心がけ、立派です。
この人は遠い所から何時間もかけて習いに来るのだから、出来るだけ、ありったけ、と本当に細かくうるさくいっぱいいっぱい注意します。重箱の隅を箸じゃなく針でつついたように言います。
でも彼は次回の稽古では必ずやり遂げて来ます。私の注意する事を全部書き留めて帰って練習して来るから、私の方が自分が注意した事を、彼の演奏を見て思い出したりするほどです。
こういう人格だからこそ今日の眉さんがあるんです。
それに引き換えあれがしたいこれがしたい、あれも弾きたいこれも弾きたいと弾き散らかして目移りして落ち着きのない、あれは芸の道を何だと思ってるのか。馬鹿者め。少しは眉を見習え。
そして私がその不心得を諭しているのに耳を貸さず、曲名まで言い出し、自分が言いたい事を言い切ろうとするから、とうとう雷が落ちました。私も久しぶりに
「馬鹿者が!」
と叫びました。
「何を言うか!馬鹿も休み休み言いなさいよ!自分を知りなさい!」
と口を極めました。あきれ果てる。寝言は寝て言うもんです。あれはなぜこうまで私を怒らせるんでしょうか。
これは全て日頃です。
常日頃礼儀をわきまえず、口ばかり先に開く。
稽古中
「もう一度初めから。」
と言えば、
「え?もう一度初めから?」
と聞き返す。
「では一人でやってみて。」
と言うと
「え?一人でするんですか?」
とこうです。
私は礼儀をわきまえないのが一番嫌いだから、そろそろ我慢の限界です。
日頃が大事。日頃礼節わきまえてきちんと真摯な態度で臨んでるなら少々の失言も許されるでしょう。私はよくよくでないと人の失敗を突っ込んだりしないつもりです。が、心得違いを師匠に諭されてるのに聞こうともせず、まだしゃべり通そうとするような厚顔にはもう辟易です。
そのうち社中は一人減るかもしれません。
今習っている曲がまだ未完成なのに、
「次は何の曲をするんですか?」
と聞いた不心得者がいました。
本人は色々弾きたいのでしょう。
しかし。
私は本当にこういう不真面目な移り気な、よそ見するのが大嫌いです。これがものを習う者の態度でしょうか。習う者は、今与えられている曲をただひたすら一生懸命毎日練習して、その曲を上げる事だけを見つめるものです。それが習う者の態度です。
この場合軽いセリフではありませんでした。聞こうと用意して来た質問だった。
その点うちの男弟子の眉さんはまさにそれが出来ています。一徹に稽古して、与えられた曲に対して真剣です。息抜きに別の曲をしているかもしれませんが、それはあくまで息抜き。すべき事はちゃんとやる。手抜きしない。ありがちな、「これでいい、と自分で判断する」事もしません。本当に天晴れな心がけ、立派です。
この人は遠い所から何時間もかけて習いに来るのだから、出来るだけ、ありったけ、と本当に細かくうるさくいっぱいいっぱい注意します。重箱の隅を箸じゃなく針でつついたように言います。
でも彼は次回の稽古では必ずやり遂げて来ます。私の注意する事を全部書き留めて帰って練習して来るから、私の方が自分が注意した事を、彼の演奏を見て思い出したりするほどです。
こういう人格だからこそ今日の眉さんがあるんです。
それに引き換えあれがしたいこれがしたい、あれも弾きたいこれも弾きたいと弾き散らかして目移りして落ち着きのない、あれは芸の道を何だと思ってるのか。馬鹿者め。少しは眉を見習え。
そして私がその不心得を諭しているのに耳を貸さず、曲名まで言い出し、自分が言いたい事を言い切ろうとするから、とうとう雷が落ちました。私も久しぶりに
「馬鹿者が!」
と叫びました。
「何を言うか!馬鹿も休み休み言いなさいよ!自分を知りなさい!」
と口を極めました。あきれ果てる。寝言は寝て言うもんです。あれはなぜこうまで私を怒らせるんでしょうか。
これは全て日頃です。
常日頃礼儀をわきまえず、口ばかり先に開く。
稽古中
「もう一度初めから。」
と言えば、
「え?もう一度初めから?」
と聞き返す。
「では一人でやってみて。」
と言うと
「え?一人でするんですか?」
とこうです。
私は礼儀をわきまえないのが一番嫌いだから、そろそろ我慢の限界です。
日頃が大事。日頃礼節わきまえてきちんと真摯な態度で臨んでるなら少々の失言も許されるでしょう。私はよくよくでないと人の失敗を突っ込んだりしないつもりです。が、心得違いを師匠に諭されてるのに聞こうともせず、まだしゃべり通そうとするような厚顔にはもう辟易です。
そのうち社中は一人減るかもしれません。