考えるための道具箱

Thinking tool box

棚から牡丹餅。

2005-05-25 00:26:41 | ◎聴
のっぴきならないファミリ・アフェアにより、娘と一緒に大江千里のライブにいくことになった。ぼくも娘も彼のことはよくわかっておらず、このふたりの参入により貴重なチケットが入手できなかった人には申しわけない、って殊勝なことは、当日券も残っていたので、あまり考えず、行った以上は行けなかった人のぶんまで楽しもうと臨んだわけです。

大江千里という人は、不動産評論家のようなことをしていたり、なんかようわからん番組の司会をしたりしているので、ようわからん人になっているけれど、じつは1983年のデビュー以来、山田洋次監督のものを初め数え切れないほどの映画に出演したり、NHKの連ドラは当然のことながら、そのほかのトレンディっぽいドラマで準主役を努めたり、超人気長寿番組「トップランナー」のパーソナリティーをつとめたり、家と不動産についての薀蓄本を書いたり、といった広範囲なマスコミ活動を旺盛にこなしつつ、その合間を縫って引田天功のスーパーイリュージョンの音楽プロデュースをしたり、NHK受信料徴収キャンペーンCM曲つくったり、光ゲンジやドラえもんのために曲をつくったりしていた、ほんとうにようわからん人なのだが、驚いたことに、さらにその合間を縫って、コンスタントに自分のためのアルバムを創作し続けている(どうやらこれが本職らしい)。そして、同時に、ライブツアーも毎年とはいわないまでも確実に遂行しており、よくよく考えてみれば、ものすごいおっさんではある。あいからわず見た目はおっさんではないけれど。近くで見ればおっさんか。

このマルチぶりに敬意を表して、「SENRI OE CONCERT TOUR “ゴーストライター ミーツ Senri”」のライブ評にしたいところだが、残念ながらわたしは書けるほど見識と経験がある輩ではない、つまりほざく資格はないので、ライブで拾った牡丹餅について。いや牡丹餅なんて言い方はたいへん失礼だ。

ライブじたいは、ギター、ベース、ドラム、キーボード兼コーラス兼パーカッションの4ピース+大江千里(vo.兼 key.兼 ものすごく長いMC)からなる構成で、新しいアルバムの『ゴーストライター』の曲が、plugedだがunplugedのようにシンプルにプレイされており(定番の盛り上げ曲をのぞく)、ムダに長いMCを除けば、それはそれで予想に反してよい感じではあった。しかし、そのよい感じを二の次にしてしまうようにステージの端できらりと光るものが、ぼくの目と耳を釘付けにしてしまった。

それが牡丹餅、ドラムスのパフォーマンスだ。いや牡丹餅なんて言い方はやっぱ問題だ。聞けばその男の名は坂東慧、弱冠21歳。坂東クンと呼んでもきっと失礼にはあたらないだろうマイルドで物腰柔らかいキャラクターからは想像もできないタイトで強いバチのさばきは、演奏開始早々、素人目にもなんだか凄いと気づかせてしまった。力強いだけでなく、バラードでのブラシの扱いにも情がこもる。それもそのはず、坂東クン、2004年からT-SQUAREの正ドラマーなのだそうだ。それもそのはずだわ。なんで、こんなとこにいるんだあ。

T-SQUAREとえいば去年か一昨年か、カシオペアとの合同ライブを聞いて以来で、そのときは(あいかわらずの神保のドラム以外)とくに感慨もなかったのだが、新加入した彼のことを知った以上は、ちょっと新しいアルバム『PASSION FLOWER』ってのを聴いてみたくなった。と思って、ソニーのサイトで試聴してみたが、聴ける曲を聴いた限りでは、正直よくわかんない。ドラムが前面にでた曲が収録されていることを期待しつつ、そして彼が牡丹餅であることを期待しつつ、まずTUTAYAを巡るか。



ちょっと最近更新が滞っておりますが、けっしてBLOGをやめたわけではないので、エクスキューズを。これまでは忙しくても、なんとか時間を見つけて書けるか、と思っていたんだけど、それは、本質的に忙しくなかったからであって、本質的に忙しくなると書けないということがわかりました。つまり、この1週間は本質的に忙しかったということで、いくつかテーマはあるんだけど、書き始めてみては、そこにまとまった時間がとれるのなら眠るべきということに気づき頓挫しておりました。いまの時季はもう夜中の3時くらいから明るいんだねえ、と感慨深くイラつく日々が続いていたわけです。
たぶん、この本質的な忙しさは今週一杯は続きそうなので、まとまったものは書けないと思います。ときには、こういったスタンスのアナウンスもあげつつ、なんとか時間が与えられることを祈りたいと思います。まあ、こんなエクスキューズなんて、そもそも必要ないのかもしれませんが。


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