2012年2月6日(月)
「まゆみの会」事務局を務めている方から、貸切バスに空きが出たから、と誘いがかかり、
特に予定はなかったので、参加させてもらうことにした。
今回の行く先は、「房総半島・高宕山」ということである。
「まゆみの会」は朝が早いことは、前回にも触れた。
集合時刻より15分前に荒川沖国道6号つくば銀行前でバスを待つ。
この日は前日に比べて少し暖かいとの予報だが、やはり寒い。

6時30分、予定どおりにバスが到着。
28人乗りの小型バスは石岡・土浦と回って来て、既に満席に近い。
おなじみの顔が温かく迎えてくれた。

この後、牛久駅から常南交通本社と回って、定員いっぱいの27名が乗り込んだバスは、
圏央道稲敷ICから国道408号を通り、成田ICから東関東道・館山道と走り、
館山道市原SAで小休止。
予報では昼過ぎから雨だったが、早くも小雨がパラつき出した。
『予報とは違うんじゃないの?』

高宕山登山口に近い「植畑上郷バス停」へ到着したのは既に9時50分。
道端で早速雨具の準備に取り掛かる。

約10分で、準備が整った。

10時5分、高宕山目指して出発!!

「石射太郎山コース」(いしいたろうやま)の案内標識に従って進む。
この日のコースは、千葉県「関東ふれあいの道」(ニホンザルと出会うみち)にも指定されている。

しばらくはアスファルトの平坦な道が続く。

田園風景が広がる。
雨のため、遠くの山々は余計に霞んで見える。
なかなか風情のある風景だ。

”パンッ””パンッ”と弾ける音がしたので、猟でもしてるのかと思ったら、竹を燃やしていた。
熱が道路脇まで伝わってくる。
暖をとるにはちょうど良い火加減だが、先を急ごう。

道路脇の崖には、つららが下がっていた。
房総半島とは言っても結構寒いのだ。

頭上注意の看板が。
コンクリートを吹き付けた崖の途中が崩れ落ちている。

車は全く通らない田舎道を進む。
『登山口はまだ遠いの?』

バス停から40分ほど歩くと前方にトンネルが見えて来た。
トンネルの右側が石射太郎山・高宕山への登山口になっている。

トンネルは通行止めになっている。車が通らない理由だ。
このトンネルは怒田沢へ通じているが、怒田沢から先は行き止まりになっているため、
車は通らないのだ。

山登りに備えて、準備を整えて・・・

いよいよ山登り開始である。
有難いことに、雨は殆ど止んでくれている。
しかし、この天気もいつまで持ってくれるやら。

薄暗い杉林の中を色鮮やかな一団が進む。

薄暗い林を抜けると明るい場所に出た。

あいにくの雨で、眺望は全く望めない。

登山口から20分ほど登ると「石射太郎山」の伝説が書かれたパネルに到着。
昔、台田久保という巨人が高宕山北方の高い山の上にある大きな石に向かって、
鹿野山から強引に矢を射った。
すると石は遥か南方半里の谷間まで射飛ばされた。
その時台田久保は鹿野山で「石射たろう」と言ったそうな。
その時の言葉をとってこの山を「石射太郎山」というようになった、そうだ。

石射太郎山の前には柵がしてあって、その先は入れないため、横目で見ながら先へ進む。

石射太郎山から目指す高宕山までは約2.2Km。
しばらくは尾根沿いの上り下りの道を進む。

杉林の中を進む。

高宕山の登山道は泥岩で出来ており、軟らかい。
雨で濡れると滑り易いので下りは特に注意が必要だ。

『注意してっ滑り易いよっ!』

『おっと 危ないっ!』
(別に狙って撮ったわけではないのでご理解を)

山道は細いので一列縦隊で進む。

高宕観音の参道入口に烏帽子の形をした石があった。
何かを祀ったものであろうか? 単なる石がそこにあるとは思えない。

両側に狛犬に続き、石の仁王像が建てられている。
顔や頭の部分は一部崩れかけていたり、また、腕や片手が壊れている。
相当旧い造りなのだろう。歴史を感じる。
ここから150段ほどの石段が続く。

参道横に石の塔があった。
「宝暦八年つちのえとら」と刻まれている、そうだ。
(宝暦八年=1758年)

石段を上りきると、観音堂があった。
12時を少し回ったところである。

先ずは観音様へお参りしよう。

金色の観音様は観音堂の小さな祠に祀られていた。

辺りは乳白色の霧に包まれてきた。
『まるで墨絵の世界だねぇ』
雨に煙る高宕観音も捨てたものではない?

12時を過ぎてお腹も空いてきたので、雨宿りも兼ねて観音堂で昼食を摂ることに。
『観音様、前で失礼しますっ』

観音様の前では恐れ多い、ということなのか、岩屋で弁当を広げる組も。

昼食後は、いよいよ高宕山を目指す。

高宕観音堂の先の岩のドンネル潜る。

高宕観音から高宕山までは、険しい上りが続く。

『ロープにしっかり掴まって~』

梯子もある。
雨で滑り易い。思ったより厳しい道のりだ。

『たかが330mと聞いたけど、甘く見ちゃだめだねぇ』
同感である。

頂上への最後の階段を上ると・・・

頂上は狭い。
全員が登れる広さはないため、交代で登頂だ。

高宕山頂上(330m)を記す標識

山頂からの眺望は全くきかない。
本来なら遠く富士山・筑波山が望めるとのことだったが・・・残念!!

登頂も大変だが、下りはさらに厳しい。

『気を付けてっ!!』
何人かが転倒した模様である。
木の根っこや石が雨に濡れて滑り易くなっているのだ。

20分ほど下ると、いくらか平坦な道に出た。

雨の影響で、薄暗くなってきた。

1時間ほど下ったところで、小休止。

さらに5分ほど下ると、八良塚(はちろうづか)コースと国道410号の分岐点に差し掛かった。

この雨では、八良塚コース往復を望む声はなく、国道410号バス停を目指すことに。

『こっちの方向だね』

林の中は夕暮れ時のように暗い。

最新の注意を払いながら下る。

分岐点から30分で、急に視界が開けた。

林の中ではさほど感じなかったが、雨はかなり強く降っていた。

「関東ふれあいの道」のゴール「下の台バス停」まではまだ1.3Kmの表示だが・・・

貸切バスは目の前に既に到着しており、我々の到着を今や遅しと待っていた。
『ありがたいねぇ、これだからバスハイクは止められないんだょ』
毎回満席に近い理由が分かった気がした。

『雨の中、大変お疲れ様でしたっ!』
労いの声が飛び交う中、高宕山を後にし、帰路に就いた。
雨中のハイキングということで期待した富士山の眺望は望むべくもなかったが、
変化に富んだ房総半島高宕山の自然を堪能した一日であった。
主催者から、墨絵の世界に浸れたことに大満足しているとのコメントがあった。
雨のハイキングでも「墨絵」を楽しむという違った楽しみ方がある、ということであろうか。
「関東ふれあいの道」ということもあり、また歩く機会があるかもしれない。
”気ままなウォーキングの目次”へ
「まゆみの会」事務局を務めている方から、貸切バスに空きが出たから、と誘いがかかり、
特に予定はなかったので、参加させてもらうことにした。
今回の行く先は、「房総半島・高宕山」ということである。
「まゆみの会」は朝が早いことは、前回にも触れた。
集合時刻より15分前に荒川沖国道6号つくば銀行前でバスを待つ。
この日は前日に比べて少し暖かいとの予報だが、やはり寒い。

6時30分、予定どおりにバスが到着。
28人乗りの小型バスは石岡・土浦と回って来て、既に満席に近い。
おなじみの顔が温かく迎えてくれた。

この後、牛久駅から常南交通本社と回って、定員いっぱいの27名が乗り込んだバスは、
圏央道稲敷ICから国道408号を通り、成田ICから東関東道・館山道と走り、
館山道市原SAで小休止。
予報では昼過ぎから雨だったが、早くも小雨がパラつき出した。
『予報とは違うんじゃないの?』

高宕山登山口に近い「植畑上郷バス停」へ到着したのは既に9時50分。
道端で早速雨具の準備に取り掛かる。

約10分で、準備が整った。

10時5分、高宕山目指して出発!!

「石射太郎山コース」(いしいたろうやま)の案内標識に従って進む。
この日のコースは、千葉県「関東ふれあいの道」(ニホンザルと出会うみち)にも指定されている。

しばらくはアスファルトの平坦な道が続く。

田園風景が広がる。
雨のため、遠くの山々は余計に霞んで見える。
なかなか風情のある風景だ。

”パンッ””パンッ”と弾ける音がしたので、猟でもしてるのかと思ったら、竹を燃やしていた。
熱が道路脇まで伝わってくる。
暖をとるにはちょうど良い火加減だが、先を急ごう。

道路脇の崖には、つららが下がっていた。
房総半島とは言っても結構寒いのだ。

頭上注意の看板が。
コンクリートを吹き付けた崖の途中が崩れ落ちている。

車は全く通らない田舎道を進む。
『登山口はまだ遠いの?』

バス停から40分ほど歩くと前方にトンネルが見えて来た。
トンネルの右側が石射太郎山・高宕山への登山口になっている。

トンネルは通行止めになっている。車が通らない理由だ。
このトンネルは怒田沢へ通じているが、怒田沢から先は行き止まりになっているため、
車は通らないのだ。

山登りに備えて、準備を整えて・・・

いよいよ山登り開始である。
有難いことに、雨は殆ど止んでくれている。
しかし、この天気もいつまで持ってくれるやら。

薄暗い杉林の中を色鮮やかな一団が進む。

薄暗い林を抜けると明るい場所に出た。

あいにくの雨で、眺望は全く望めない。

登山口から20分ほど登ると「石射太郎山」の伝説が書かれたパネルに到着。
昔、台田久保という巨人が高宕山北方の高い山の上にある大きな石に向かって、
鹿野山から強引に矢を射った。
すると石は遥か南方半里の谷間まで射飛ばされた。
その時台田久保は鹿野山で「石射たろう」と言ったそうな。
その時の言葉をとってこの山を「石射太郎山」というようになった、そうだ。

石射太郎山の前には柵がしてあって、その先は入れないため、横目で見ながら先へ進む。

石射太郎山から目指す高宕山までは約2.2Km。
しばらくは尾根沿いの上り下りの道を進む。

杉林の中を進む。

高宕山の登山道は泥岩で出来ており、軟らかい。
雨で濡れると滑り易いので下りは特に注意が必要だ。

『注意してっ滑り易いよっ!』

『おっと 危ないっ!』
(別に狙って撮ったわけではないのでご理解を)

山道は細いので一列縦隊で進む。

高宕観音の参道入口に烏帽子の形をした石があった。
何かを祀ったものであろうか? 単なる石がそこにあるとは思えない。

両側に狛犬に続き、石の仁王像が建てられている。
顔や頭の部分は一部崩れかけていたり、また、腕や片手が壊れている。
相当旧い造りなのだろう。歴史を感じる。
ここから150段ほどの石段が続く。

参道横に石の塔があった。
「宝暦八年つちのえとら」と刻まれている、そうだ。
(宝暦八年=1758年)

石段を上りきると、観音堂があった。
12時を少し回ったところである。

先ずは観音様へお参りしよう。

金色の観音様は観音堂の小さな祠に祀られていた。

辺りは乳白色の霧に包まれてきた。
『まるで墨絵の世界だねぇ』
雨に煙る高宕観音も捨てたものではない?

12時を過ぎてお腹も空いてきたので、雨宿りも兼ねて観音堂で昼食を摂ることに。
『観音様、前で失礼しますっ』

観音様の前では恐れ多い、ということなのか、岩屋で弁当を広げる組も。

昼食後は、いよいよ高宕山を目指す。

高宕観音堂の先の岩のドンネル潜る。

高宕観音から高宕山までは、険しい上りが続く。

『ロープにしっかり掴まって~』

梯子もある。
雨で滑り易い。思ったより厳しい道のりだ。

『たかが330mと聞いたけど、甘く見ちゃだめだねぇ』
同感である。

頂上への最後の階段を上ると・・・

頂上は狭い。
全員が登れる広さはないため、交代で登頂だ。

高宕山頂上(330m)を記す標識

山頂からの眺望は全くきかない。
本来なら遠く富士山・筑波山が望めるとのことだったが・・・残念!!

登頂も大変だが、下りはさらに厳しい。

『気を付けてっ!!』
何人かが転倒した模様である。
木の根っこや石が雨に濡れて滑り易くなっているのだ。

20分ほど下ると、いくらか平坦な道に出た。

雨の影響で、薄暗くなってきた。

1時間ほど下ったところで、小休止。

さらに5分ほど下ると、八良塚(はちろうづか)コースと国道410号の分岐点に差し掛かった。

この雨では、八良塚コース往復を望む声はなく、国道410号バス停を目指すことに。

『こっちの方向だね』

林の中は夕暮れ時のように暗い。

最新の注意を払いながら下る。

分岐点から30分で、急に視界が開けた。

林の中ではさほど感じなかったが、雨はかなり強く降っていた。

「関東ふれあいの道」のゴール「下の台バス停」まではまだ1.3Kmの表示だが・・・

貸切バスは目の前に既に到着しており、我々の到着を今や遅しと待っていた。
『ありがたいねぇ、これだからバスハイクは止められないんだょ』
毎回満席に近い理由が分かった気がした。

『雨の中、大変お疲れ様でしたっ!』
労いの声が飛び交う中、高宕山を後にし、帰路に就いた。
雨中のハイキングということで期待した富士山の眺望は望むべくもなかったが、
変化に富んだ房総半島高宕山の自然を堪能した一日であった。
主催者から、墨絵の世界に浸れたことに大満足しているとのコメントがあった。
雨のハイキングでも「墨絵」を楽しむという違った楽しみ方がある、ということであろうか。
「関東ふれあいの道」ということもあり、また歩く機会があるかもしれない。
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