鳥を見た=ラルゲユウス編はウルトラQの代表的EP

 BSプレミアムでOAされている4リマスター版ウルトラQは、今
週が12話・鳥を見た=ラルゲユウス編だった。

 今EPに登場する古代怪鳥ラルゲユウスは第三氷河期以前に生息
していた鳥の祖先で10世紀にインドで大群が出現した記録が残っ
ており、その時代と思われる古代の貿易船から小鳥の姿で発見さ
れ普段は文鳥の姿になっているものの空腹時に巨大化して暴れる
という特徴がある。

 単なる怪獣作品ならラルゲユウスの脅威のみを描くのだろうが
孤児である少年・三郎との交流も絡めるところが、いかにもウル
トラQ的な内容になっており個人的にはこのEPはウルトラQを代
表する作品だと思う。

 ウルトラQは単なる怪獣モノではなくSFファンタジーの要素を
抱えていたし、当初の予定ではアンバランスという題名の怪現象
をテーマにした番組だった。

 だから制作1番目は巨大植物ジュラン、2番目が人間が巨大化す
る変身で3番目は少女の幽体離脱現象を描いた悪魔っ子、ナメゴン
は火星探検ロケットのカプセルに何者かが怪獣の卵を偲ばせて送
り返すという内容だったわけでラルゲユウスもその流れ。

 この怪鳥をいかに倒すかという形でドラマが進むと怪獣映画の
パターンだが、ここに孤独な三郎少年との友情を絡めるとファン
タジー作品になるわけで脚本が中川晴之助監督作品と全て組む山
田正弘ならではでウルトラ最初の作品という事になるのも象徴的
だろう。

 山田正弘ー中川晴之助コンビは育てよカメやカネゴンの繭同様、
子供が主役となっているのが特徴でファンタジー感を余計に醸し
出してくれている。

 最後に留置場で巨大化して檻を破り街を破壊した後に三郎少年
に別れを告げるように旋回して、そのまま飛び去って三郎少年が
別れを告げ夕陽の中でいつまでも見送るシーンは素晴らしいし他
の作品にはないエンドロールが流れるというエンディングは本当
に素晴らしいと思うのだ。

 

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