fなき人の宿に通はば郭公
かけて音にのみ鳴くと告げなむ 読み人知らず
あの世に飛んでゆき、亡くなった人の庭に訪ねてもらえるなら、ホトトギスよ。私はあの人を思いだして悲しい声で泣いてばかりしていると、告げてもらいたいね。
かけて音にのみ鳴くと告げなむ 読み人知らず
あの世に飛んでゆき、亡くなった人の庭に訪ねてもらえるなら、ホトトギスよ。私はあの人を思いだして悲しい声で泣いてばかりしていると、告げてもらいたいね。
木によりて満開となる枝垂梅
やうやく春の来たる喜び 樋田哲仙
和歌に出てくる花は桜と決っているわけではない。平安中期以降は桜を意味するが、それ以前の万葉の時代には梅に使われていた。芳香が漂い日本人の心にマッチしたのだろう。22日(水)近場の環境公園を訪ねて、梅の様子見である。木によっては、満開となっているものから、まだ三分咲きのものまで多様である。そう一度日を改めて出かけるつもりだ。
やうやく春の来たる喜び 樋田哲仙
和歌に出てくる花は桜と決っているわけではない。平安中期以降は桜を意味するが、それ以前の万葉の時代には梅に使われていた。芳香が漂い日本人の心にマッチしたのだろう。22日(水)近場の環境公園を訪ねて、梅の様子見である。木によっては、満開となっているものから、まだ三分咲きのものまで多様である。そう一度日を改めて出かけるつもりだ。
ことならば言の葉さへも消えななむ
見れば涙のたきまさりけり 紀友則
同じ消え失せるだったら、この父の作品も父と一緒に消えてなくなってもらいたかった。この形見を見ていると、早瀬のように涙が増してくる一方だ。
見れば涙のたきまさりけり 紀友則
同じ消え失せるだったら、この父の作品も父と一緒に消えてなくなってもらいたかった。この形見を見ていると、早瀬のように涙が増してくる一方だ。
気の多き吾若ければ走るらむ
泉州国際マラソンまでも 樋田哲仙
第24回泉州国際市民マラソンが19日(日)行われた。珍しいほど快晴のマラソン日和の中、5200人のランナーがフルマラソンに挑んだ。車を停めるが、絶好の位置にカメラを向けて1時間ほど頑張った。もし、自分が若かったら見物だけでは物足りず挑むでいることだろうふと思った。が、希望者が多数で抽選も厳しいらしい。
泉州国際マラソンまでも 樋田哲仙
第24回泉州国際市民マラソンが19日(日)行われた。珍しいほど快晴のマラソン日和の中、5200人のランナーがフルマラソンに挑んだ。車を停めるが、絶好の位置にカメラを向けて1時間ほど頑張った。もし、自分が若かったら見物だけでは物足りず挑むでいることだろうふと思った。が、希望者が多数で抽選も厳しいらしい。
信仰と言へど渡海は凄まじき
旅する人も見送る人も 樋田哲仙
前記の続きである。補陀落信仰は鎌倉、室町から江戸末期までとなる。約700年弱続いた。その間40人ほどが記録されている。中でも江戸末期の金光坊の話は絶後である。一旦沖まで曳行されたはずの金光坊が死におびえたのか、数日後舞い戻って浜に姿を見せたという。慌てた仲間が拘束して再度渡海船に無理やり乗せこんで沖へ曳行したのである。当世なら殺人幇助罪で一網打尽にされることだろう。
旅する人も見送る人も 樋田哲仙
前記の続きである。補陀落信仰は鎌倉、室町から江戸末期までとなる。約700年弱続いた。その間40人ほどが記録されている。中でも江戸末期の金光坊の話は絶後である。一旦沖まで曳行されたはずの金光坊が死におびえたのか、数日後舞い戻って浜に姿を見せたという。慌てた仲間が拘束して再度渡海船に無理やり乗せこんで沖へ曳行したのである。当世なら殺人幇助罪で一網打尽にされることだろう。
聞くにつけ恐ろしきこと補陀落は
浄土求めて死出の船旅 樋田哲仙
補陀落信仰の渡海の話を聞くにつけ恐ろしいことだ。補陀落寺の住職はある年齢に達すると南洋上の浄土を目指して木箱に入って蓋を釘で打ちくけられ、ボートほどの小舟に乗って綱切島まで曳行されるが、つなをきって伴走船は引き返す。後は波と風任せの船旅となる。数日の食糧では餓死か衰弱死しかない。この捨身行は自殺に等しい。補陀落信仰は室戸岬や足摺崎でも行われていたらしい。住職の外に信者も挑戦し、何十人を数える。
浄土求めて死出の船旅 樋田哲仙
補陀落信仰の渡海の話を聞くにつけ恐ろしいことだ。補陀落寺の住職はある年齢に達すると南洋上の浄土を目指して木箱に入って蓋を釘で打ちくけられ、ボートほどの小舟に乗って綱切島まで曳行されるが、つなをきって伴走船は引き返す。後は波と風任せの船旅となる。数日の食糧では餓死か衰弱死しかない。この捨身行は自殺に等しい。補陀落信仰は室戸岬や足摺崎でも行われていたらしい。住職の外に信者も挑戦し、何十人を数える。
神倉のお灯祭りよ松明の
火竜となりて山駆け下る 樋田哲仙
上倉神社のお灯祭りは毎年2月6日に開催される。ついこの間終わったばかりだ。白装束と腰に荒縄をまいた男衆が何百人が合図とともに一気に駆け下る。少し離れたところから眺めると、火の帯となって、まるで、竜が駆け下るようだと言われる。テレビで一部始終を見て天下の奇祭と見た。
火竜となりて山駆け下る 樋田哲仙
上倉神社のお灯祭りは毎年2月6日に開催される。ついこの間終わったばかりだ。白装束と腰に荒縄をまいた男衆が何百人が合図とともに一気に駆け下る。少し離れたところから眺めると、火の帯となって、まるで、竜が駆け下るようだと言われる。テレビで一部始終を見て天下の奇祭と見た。