中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

塩尻ワイナリー巡り

2012-09-29 12:30:00 | 旅行
■ワイナリー巡り■

 特にワイン通というわけではないが、旅行先の各地にあるワイナリーを巡ることは我が家の旅行では定番になりつつある。もっとも旅行中の試飲はテイスティング担当の妻に任せ、ボクは彼女の説明を聞きながら、想像を膨らませているだけだが…。
 とにかく、帰宅後に味わうワインは、今では旅行の締めくくりのようになっているのだが、今回、秋の連休利用で長野県安曇野を旅行した際には、塩尻市周辺にあるワイナリー群を訪問した。


■塩尻周辺■

 塩尻市街を抜けると、ブドウ畑が国道19号線沿いに広がっている。

●国道19号線沿いのブドウ園●


 この一帯を「桔梗ヶ原(ききょうがはら)」と呼び、ワイン用ブドウの一大産地ということらしいが、交通量の多い国道や幹線道路沿いにブドウの実がなる畑が光景はミスマッチというか、意外な光景だった。

●信号待ちで左を見れば、ブドウの実が…●


■三大ワイナリー■

 桔梗ヶ原周辺には、調べた限りでは七箇所のワイナリーがあるそうだが、この地のみの生産で、有名どころとなると、「井筒」「五一」「信濃」の、「三大ワイナリー」と呼ばれる三社が一般的に知られているようだ。
 あれこれ行っても、試飲担当が酔いつぶれてしまってはテイスティングどころではない。そこで、今回はその三大ワイナリーのみに絞って、国道から近い順に訪問してゆくことになった。


■井筒ワイン■

 まず最初は「井筒ワイン」から。

●井筒ワイン●

●地下の貯蔵施設●

 工場見学はせず、地下の貯蔵庫をのぞき見ただけで試飲場へと移動する。ここの試飲は、店員さんがそばに付かず、各自が冷蔵ケース内のワインを取り出してカップに注いで飲んでゆく方式だ。その為「飲み過ぎ注意」だが、皆さんあれこれ結構飲んでいられるようで、運転担当のボクとしては羨ましい限りだった。しかし、ここに”大阪のオバハン連中”が来た際には大混乱が予想されるので、彼女?らに知れ渡らないことを祈っておこう。

●試飲場(セルフ)●


 結局ここで妻は2011年モノのコンコード(赤)を選択した。

●購入した「コンコード(赤)2011年」●


■五一ワイン■

 続いて「五一ワイン」へと向かう。と言っても、井筒ワインとは道路を挟んで斜め向かいの位置にあるので、徒歩で1分ほどだ。

●五一ワイン●

 ここの試飲場は、店員さんに依頼して注いでもらうスタイルになっている。従って、あらかじめ「お勧め品を」であるとか、「甘めを」であるとかの希望と予算を伝えておくのがよいと思う。

●試飲は、店員さんに依頼する●


 ここでのセレクトは「塩尻セイベル9110」という白ワインだった。

●購入した「塩尻セイベル9110」●


■信濃ワイン■

 井筒ワインと五一ワインがある丘状の一帯から、谷へ降りた位置にあるのが「信濃ワイン」だ。

●信濃ワイン●

 ここは、家で何度か見たことがある、BSフジのTV番組「辰巳琢郎のワイン番組」http://www.bsfuji.tv/tatsumi/の来訪があったワイナリーで、その際のパネルが飾られていた。

●取材時の写真パネル●

 ここでも試飲は、店員さんに依頼して注いでもらうスタイルになっている。

●店内の様子●

 結局、ここでセレクトしたのは「秋薫るナイアガラ」という、白ワインだった。

●購入した「秋薫るナイアガラ(中央)」●


 これで、塩尻の三大ワイナリーを巡り終えたワケだが、この一帯の、ワインの共通した印象は、スッキリ系が多いということだった。もっともこれは、我が家の選ぶワインが、白の代表種である「シャルドネ」や「ナイアガラ」の低価格帯がメインであることが影響しているのかも知れない。

●三大ワイナリーのパンフレット●



■実のところ…■

 実は今回、本来であれば翌日に八方尾根スキー場の、そのまた上にある、白馬大池周辺にトレッキングに向かうはずだったのだが、天気予報が大きく外れ、朝から雨模様になって中止となった。
 結局、安曇野周辺をウロウロと巡ったのみで、早々に帰宅することに相成ったワケである。残念!残念!。
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その後のVドラム

2012-09-22 12:30:00 | 音楽
■自作の虫■

 ボクの手元にROLAND社製の電子ドラム「Vドラム」がやってきたのは今年の2月で、そのことはこのブログでも書いたが、その後半年以上が過ぎた今、随分と様子が変わっている。

 ボクが購入した当初のセット内容は、TD-4という音源(電気信号を生音に近いモノに変換する機器)を中心に組まれた最安のグレードであった。そこそこ気に入ってはいたのだが、最安だけに妥協点も多く、それに対する不満もあった。
 「まぁ、本物とは違うからこんなモノか…」と、自分を納得させていたのだが、新たな音源TD-11&15が発売されたことを知る。これが楽器店に並び始めた頃、試打してみたところ、あまりの出来の良さに驚いてしまったのだ。
 自分のセットを叩く度に音源の実力差を感じながらも衝動を抑えていたある日、試しに音源だけをヤフオクに出品してみると、思いの外に高値が付いてしまった。それを元手に、とうとうTD-11を手に入れてしまうことになる。それで満足すれば良かったのだが…。

 音源は変わったものの、TD-4の最安グレード仕様は、タムタム(上段にセットされる小さめの太鼓)の位置にあるパッドの打面がゴム製だった。本物のドラムに比べると全く次元の違う消音化は計られているものの、ゴムを叩く音はある程度の音量があるため、集合住宅に住む身としてはやや難があるのは確かだった。
 ROLANDでは、より打音が小さく、しかも叩いた後のリバウンド等がより生ドラムに近い、メッシュヘッドという、網状のドラムヘッド(皮)を装着したパッドを販売しているのだが、こちらは新品であれば¥20000前後、中古品であっても1パッドあたりの相場が1万円前後もするから、必要枚数を揃えるとなるとかなりの投資になる。
 「どうにかならないか」と考えて、インターネットで情報収集していた矢先、このパッドが自作できることを知る。そして、それがきっかけでいつもの”自作の虫”が騒ぎ始めた。
 第一歩はシェル(ヘッドを装着する木枠の部分)に流用するため、PEARL社製のドラム練習台をオークションで探し出すことから始まった。
 「出物はないか?」と、ややマイナーなオークションを探していると「スタンド付き、4台まとめて¥10000」で出品されているのを発見し、それを運良くライバル無しで落札する。そして、メッシュヘッドを1枚あたり¥1100で新品購入し、それを装着。¥90のセンサーと¥250のジャックをハンダ加工し、”三角コーン”の形をしたスポンジセンサーを削り出してその上に装着。そして最後に自動車のドアモール(¥250)をリム(金枠)に装着して完成。これで新品だと1パッドあたり¥20000クラスと同等の高性能パッドを1パッドあたり¥4000台前半の投資で制作することが出来た。
 
●練習台を流用した”自作パッド”●

 「1台余ったパッドをどうしようか?」と考えていたのだが、自信で試行錯誤のあげく、本来ならリム部とヘッドの”2トリガー検出”(ヘッドとリムに音の振り分けが可能)だったのを、2つのパッドに振り分ける方法を発見し、その方法を下にタムタムの増設を開始していった。
 それら工夫の末、チビチビと増設を繰り返し、気付けば高校時代に使っていた”生ドラム”とタムタムの数が同じになり、シンバルに至っては上回るセッテイングとなっていた。

●現在のセッティング●


■毎日がドラム三昧■

 平日は帰宅すると、30分~1時間程度、釣りに行かない日曜日には2時間程度叩いているので、昔の感覚が戻りつつある。世間的な目で見ると実力的には大したことはないレベルだが、自分的には30年前のレベルに近付きつつあることが何よりも嬉しい。勿論、50歳前のオッサンが18歳の青年?にパワーで挑んでも追いつくはずもないのだが、当時の自分に比べれば30年間も音楽を聞き続けた分だけ知識のストックがあるので、表現やアイデアに勝る部分もある。
 それが決まった瞬間は「俺って、まだまだイケるやん!」と一人悦に入るワケだが、聞いているのはヘッドフォンを装着している自分だけなのが何げに悲しい。また、一人で”ノリノリ”で叩いているところを家族に見られれでもすれば、恥ずかしさの極みだろう。
 だが、「何はともあれ楽器演奏は楽しい」これに尽きるのだ。
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初めてのタテ釣り ~その2(実釣編)

2012-09-15 12:30:00 | 船釣り・釣行記
■選択ミス■

 約20分の航海で、海祐丸さんは最初のポイントに到着した。道具類をセッティングする際、一番に迷うのは、小魚を掛けるためのサビキ仕掛けの選択になると思う。この釣りのベテランの人達であれば、なんと言うのかは判らないが、ボクの場合だと、こういった際にはシンプルなモノから使い始めることが多い。よって、最初に選んだ仕掛けはハリのきらめきだけで小魚を誘う、「カラバリ」タイプの方で、それに4号のハリスが結ばれたモノだった。因みに、結果的にだが、この日は終始カラバリが効果を落とすことはなかったし、”ブチ切られ”の後、ハリスを6号にアップしても、当日のエサになる小魚=ベイトであるウルメイワシの掛かり具合に大きな変化はなかった。

●カラバリ・タイプ(左)と、ハゲ皮付き・タイプ(右)●

 
 船長の指示で50号のオモリを装着して投入を開始する。
 船長が現時点でベイトが水深何mを泳ぎ、底までの水深がいくらかを刻々とアナウンスしてくれるので、それをイメージしながら仕掛けを落とし込むことが大切になる。
 ボクの場合は、とりあえずベイトの泳ぐ層の5m手前まで急速降下させ、そこからスプール回転を指で制御し、幾分セーブしながら落とし込んでみることにした。すると、途端にウルメイワシがハリに掛かったようだが、そのアタリは竿を介して手に伝わる感覚ではなく、非常にとり辛い「何となく」というモノだった。
 もしその仕掛けにウルメイワシが着いていなかった場合は以降の、一切の作業が無駄になるので、竿先の動きやリールの回転の変化=落とし込んでゆく仕掛けの落下スピードの変化を読み取ろうと神経を集中させてゆくが、こんな状態での投入では自信を持った攻めが展開できない。
 しかし、打って変わって、船首に陣取った同船者には、ボクのように苦労をしてウルメイワシを掛けている様子はなかった。
 その苦労?を船長に訴えると、答えがすぐに返ってきた。どうやら持ち込んだ竿の選択ミスが悪影響を与えているとの指摘だった。
 ボクは当日、自分の持っているマダイ竿の中で、一番しなやかなモノを持ち込んでいた。全長は3.3mのムーチング(5:5調子)竿だが、計量なので、手持ち操作でも不自由がないモデルであるし、実際このクラスを、例えば京都府経ヶ岬周辺のヒラメ釣りでは流用している釣り人も多いので、専用ではないものの、選択に問題はないと思っていた。
 しかし、同じ小魚を本命に食わせる釣りであっても、経ヶ岬周辺ではあらかじめエサとして船内にある小魚をハリに刺して釣るスタイルなので、竿の調子を、本命を釣ることのみに絞り込むことができる。これに対してタテ釣りでは、まずはエサの小魚を海中で掛けることを優先しないと当然ながら後に続くモノはないので、それらへの対処も必要になる。特にシーズン初期の場合、エサになる小魚も小型であり、それがイワシ類となると、更にアタリが小さく、掛かった後の引きも弱いので、それを捕らえる性能が竿に求められるのだ。
 その点、当日ボクが持ち込んだムーチング系の竿は、小アタリと掛かった後の、魚の動きを吸収するので、「やり辛いことこの上ない」状態だったのだ。約一時間の苦労の末、船内備品の竿に交換することで解決をみたが、当日一日での印象では、エサになる小魚と本命魚が大型化し、青物の回遊も盛んになる中期以降は別として、狙いがヒラメやマダイ中心の時期であれば、ヒラメ専用竿の他、7:3調子で鋭敏なソリッド穂先等を搭載している竿=例えば和歌山県加太でのビニール疑似餌で使用するマダイ竿や、三重県伊勢湾でのウタセエビで狙う際のマダイ竿もぴったりな選択に思えた。


■アタリの違い■

 船長に最適な竿を選んでもらった結果、以降はウルメイワシのアタリを順調に捉えることが出来るようになった。そして、これが安定した攻めに繋がって「後は結果が伴えば」という状態になった。
 要領が何となく掴め、動きがスムーズになった頃、待望の前アタリがボクの竿に(と言っても借り物だが…)前アタリを捉えた。
 因みに、ウルメイワシがハリに着いた状態で、仕掛けを底まで送り込むと、近くに魚食魚が近づくと怯えて逃げ惑う振動が竿に伝わる。これが前アタリで、そこから一気に食い込んで走るのは青物系統で、一度押さえ込んでから本アタリと共に竿が大きく曲がり込むのがヒラメ系統、マダイはそれらの中間といった感じだ。
 待望の一匹目は、前アタリの後に一度は疾走するが、その距離は短く、予想通りの小型マダイだった。

●タテ釣りで初めての魚●

 続いての魚は、本アタリの後に全く走らないので、「根魚か?」との予想をしたが、その通りのガシラ(カサゴ)が続く。

●大きなガシラ(カサゴ)●


■ようやくの本命■

 この釣りは、アンカーを掛けずに魚礁周りを流し、活性の高い魚を獲り、食いが落ちると次の魚礁へと移動を繰り返す。従って仕掛けの上げ下げは頻繁で、結構忙しい。
 そんな中にあって、「来る者は拒まず」の姿勢で対処していたが、とは言うものの、大本命は高級魚のヒラメであった。こちらとしても、それを狙っているつもりだが、なかなかアタってくれない。
 いつしか陽も高くなり、エサとなる小魚のアタリも次第に渋くなって、一度に掛かるウルメイワシの数が減ってくる。すると、それまで感じていた「エサが着いている感覚」が希薄になって、不安に思うシーンが増えてくる。
 そんな中、底に沈めたウルメイワシの動きに神経を集中していたが、久方ぶり前~本アタリと続く展開があり、十分に送り込んで食い込ませた後にアワセを入れると、竿が大きく絞り込まれていった。

●心地良い竿のしなり●


 引きの具合からしてヒラメには間違いないようだが、そう強くない。ただし、けっこうな重みがあるので、心の内ではそこそこのサイズを期待していた。そして無事に取り込んだのだが、ヒラメのサイズは大きくはないのに重いハズである。何と、ソイとのダブルだったのだ。

●ヒラメ&ソイのWゲット●

 続いて青物などを追加する。

●58cmのハマチ●

●40cm近いソイ●


■釣果の差■

 昼近くになると、ボクの仕掛に掛かるウルメイワシの数は更に減り、同時にごく希にしか本命魚らしきアタリが来ないようになった。だが、反対に不思議と前方の同船者には順調にアタリが続いているようだ。
 「何が違うのか?」と思い、問い合わせてみても、操作その他に関してはそんなに違いはないように思え、納得できないままに時間だけが過ぎていった。特にヒラメの釣果は歴然とした差があって、頭を抱えていたのだが、終了30分前になって、ようやく原因が判明した。その違いはリールのセッテイングにあったのだ。
 ボクの使用していたリールは、超スムーズな回転性能を誇るモデルであり、仕掛けが落ちてゆくスピードはものすごく速い。普段からオキアミエサを使用する機会が多いボクは、その経験上から、「仕掛けを落とすスピードアップは、手返しの早さ」とばかりに、リールはフルスピ-ドで回るように調整し、過回転で起こるバックラッシュには自分の指で押さえる=サミングすることで対策していた。しかし、前方の同船者は初めからスプールの調整つまみを絞って、回転を抑制していたのだ。この差が釣果の差となっていたようだ。
 もう少し詳しく書くと…。イワシとは漢字で魚偏に弱いと書かれるように大変弱い魚だ。そのイワシ類の一つである、ウルメイワシがハリに掛かった後、猛スピードで海底近くまで強制的に落とされることによって、水圧の変化やハリの刺さった位置からの出血によって瀕死の状態、もしくは既に死んでいる状態になっていたようだ。
 釣れたタイミングを冷静に振り返ってみれば、思い当たるフシがあった。朝早く、たくさんのウルメイワシがサビキに掛かっていた頃は、ウルメイワシ自体が抵抗になって、落ちるスピードが抑制されていたし、ハリに掛かる数が減った日中であっても、実際に本命魚が食ってきたのは、ウルメイワシの回遊層と本命の居る層との差が少なく、落ちる距離が短かかった時のことだったようだ。逆に食わなかったタイミングでは、仕掛けが底に着いてから先の、ウルメイワシの動きが伝わらないことが多かった。
 また、ソイやガシラといった魚は死んだエサも食うのに対して、ヒラメは死んでしまって動きの無くなったエサには、ほとんど口を使わない習性がある。従って、「底でウルメイワシが活きていたか、死んでいたか」の差が歴然と出たのだと思う。
 しかし、気付いた頃にはもう遅かった。残りの30分間は、ウルメイワシの乗り自体が悪くなって釣りにはならず、何となく不完全燃焼のままで納竿時間を迎えることになった。


 色々と迷いがあってモタついたが、釣果を確認すると、そこそこの土産量にはなっていた。更には、同時期にオキアミエサで狙った場合には、お目に掛かることのできない魚も混じっていたことも嬉しい。
 ハリスの短いサビキ仕掛けと活きエサを使った釣りだけに、掛かった瞬間に猛ダッシュされ、得体の知れない相手にブチ切られることが2回あった。こういった「思うようにいかない」部分のある釣りはチャレンジのしがいもあるし、工夫のしがいもある。そして、更にはこちらの闘争心にも火が着く。再チャレンジも間近に迫っているが、次回の釣行こそは”大ヒラメゲット”といきたいところだ。
 
●他左向きがボクの釣果(但し、スズキはもらい物)●
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初めてのタテ釣り ~その1

2012-09-08 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
■タテ釣り■

 ボクがよく入る川の周辺に関して言うと、今年の夏は雨がほとんど降らなかった。例年だと、9月に入れば、オロロ(吸血アブ)の脅威も減り、「そろそろ行こうか?」と、なるところなのだが、この渇水傾向が続く中では期待薄であり、一雨降ってからの釣行にした方が賢明だろう。
 さりとて、海は真夏であり、エサ取りの天国になっているので、大好きなフカセ釣りは期待薄。もっとも、いつも乗る船はもっぱら好調のイカ釣りに傾注しているようであり、ハナから魚をメインに狙っていない。だが、こんなこともあろうかと「中途半端なこの時期に何か狙いモノは…。」と以前から目をつけていた釣りがあった。その名を「タテ釣り」と言う。

 タテ釣りとは、太目のハリスを使ったサビキ仕掛けを使って、小型のイワシやアジを掛け、エサとなる小魚がハリに着いたままの状態で下層へと落とし込み、フィッシュイーターであるところの本命魚を狙う釣りで、九州で「落とし込み釣り」と呼ぶスタイルと基本的に同じ、和歌山の「チョクリ釣り」とは親戚のような釣りだ。
 この釣りの北陸地方での呼び名がタテ釣りというワケだ。「たて釣り・立て釣り・縦釣り」とも書くが、どれが本当かは判断がつかない。
 狙う魚は、メジロ&ハマチ、ヒラマサ、ヒラメ、マダイ、といった沖釣りではお馴染みの魚種と、アコウ、ソイ、ガシラといった根魚。顔触れを見て解るよう、ほとんど全てが高級魚と言われる魚たちだ。これらが普段は忌み嫌うエサ取り達を釣ることでゲットできるワケであり、その流れから「わらしべ長者の釣り」とも言われている。従って、普段の釣りなら避けるであろう、夏の終わり~秋の半ばまでのエサ取りが多い時期にはベストの釣りの一つだと言っても過言ではない。


■タテ釣りの予備知識■

 この釣りは流し釣りという、アンカーで船を固定せずにエンジンを掛けたままで潮上から潮下へと流すことを繰り返すスタイルだ。このため、キャビンをのぞき込むと、いつもの遊漁船で見かける魚群探知機やGPSの他に、真下ではなくソナーという船の前方の魚群を探し出す装置が取り付けられているし、船尾には海上を渡る風向きに馴染むよう、スパンカーという帆が広げられている。
 これらの装備によって小魚の群れを探し出し、正確な船の位置取りが可能になるので、これらを標準装備していることの多い、ジギング船が客の要望に応じて出船することが多いようだ。

 使用するサビキ仕掛けはその日の状況によって変化するそうだが、基本的にはカラバリという、軸の部分を平らにして金・銀のメッキを施したハリだけが着いたタイプと、ハゲやサバの皮等を使ったタイプなどを使い分ける。

●使用するサビキ仕掛けの数々●

 例えば、釣り入門に最適と言われている内湾の防波堤や岸壁でのサビキ釣りでは、一般に上述のハゲ皮等の魚皮や、“スキン”と呼ばれるラテックス系のゴムが装着されている仕掛けがほとんどなので、初めてカラバリ仕掛けを使用する際には不安があると思う。しかし、沖合の現場での実績は別物だから、自信を持って現場で使用して欲しい。

 使用するハリスは、4~10号以上とワイドだが、狙い物がヒラメ中心の晩夏~初秋であれば5号前後を、青物の回遊が多くなる秋中盤以降は8号以上が必要になる。
 ハリのサイズは、思った以上に大きくても小魚たちに掛かってくれるが、それも程度問題だろうから、エサの小魚を想定した選択が必要になると思う。

●当日のベイト(餌魚)=ウルメイワシ●

 オモリは標準が50号だが、潮の状態によって使い分ける必要があることは勿論なので、その前後は用意しておかなくてはならない。

 ここまでは仕掛けについての、ボクなりの解説だが、後述する、今回乗船した海祐丸(かいゆうまる)さんでは、各種サビキ仕掛けやオモリを船内で販売しているので、迷うくらいなら、船長任せでセレクトしてらう方がイイかも知れない。現地価格で割高にするような”ケチなマネ”はしていないから、安心して利用できる点が有り難い。

 竿に関してはシーズン初期と後期では掛かる小魚のサイズや種類が変わるので違ってくるし、狙いモノによっても変化する。これについては次週の「実体験編」で詳しく書く。
 リールはPE4号が200~300m巻けるクラスが最適だろう。マキエサの類は一切行わないので、船長が指示する小魚(ベイト)が泳ぐタナを正確に攻めなくてはならない。従って、素早くかつ頻繁にタナを上げ下げすることになるので、正確なカウンターの着いた電動リールを選んだ方が無難であると思う。
 道糸はPE2~4号といったところだが、この先に、クッションゴム代わりの先糸8~14号を結びつける。当然これらも狙いモノによって使い分けることが必要になるが、あまり太すぎる道糸は潮流の抵抗を受け易く、糸フケの量が多くなって周囲とのオマツリの原因になるので、使用を控えた方がよいと思う。


■鷹巣沖へ■

 さて、実際の釣行だが、向かった先は、いつもは完全フカセで攻めている福井県鷹巣沖~三国沖だ。利用したのは海祐丸(かいゆうまる)さんという、ジギングとタテ釣りをメインに出漁している船で、今回初めての利用だったが、電話での対応は物腰が柔らかく好印象。その実、そんなイメージのままの船長が一日の案内を務めてくれた。http://kaiyu-maru.com/

●福井新港に停泊中の海祐丸●


 久方ぶりの”初めての釣り”だけに不安と期待が入り交じってのスタートになった。
 こういった場合、ボクは悪い方のパターンに陥ることが多いが、案の定、実釣が始まると、頭で想定していたこととは随分と勝手が違い、苦労をする羽目になった。「見ると聞くとでは大違い」という言葉があるが、当日は正に「想像と実践の違い」に振り回されることになるのだが…。
 と、今回はここまで。以下、その2(実釣編に続く)


追伸
 上述の解説は、ボクが過去の様々な釣り経験から導いたモノと、当日、実際に経験したことの両方を加味して記述したモノだが、勿論、初心者のボクでは説明し切れるモノではない。だから、釣行を思い立ったら海祐丸さんのホームページを参照してもらえると有り難い。是非一読を。



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芦屋の奥庭

2012-09-01 12:30:00 | キャンプ
■阪神間の避暑地■

 昨秋に紹介した船坂の「西宮の奥庭」に続いて、今回は「芦屋の奥庭」を紹介しよう。
 芦屋市の真ん中を流れる芦屋川沿いに、有馬温泉へと抜ける「芦有ドライブウェイ」という、有料道路が北へ貫いている。この道路の途中にあるのが、奥池と呼ばれる地区だ。その名からも解るよう、ここは六甲山系の中腹にある「奥池」という貯水池の周りに展開しているが、標高が約500mほどあるので、夏期であっても都市部よりもやや気温が低く、その為に避暑地としての一面がある。
 この地に避暑用の屋敷を構え、普段は都市部で暮らす人達も居るようで、この辺りには、それ用の”お屋敷”が立ち並んでいる。そのあたりは全国的にも有名な高級住宅街であるところの芦屋市の一画と感じさせてくれるところだ。
 その奥池の畔にあるのが「奥池あそびの広場」(http://www.royu.co.jp/facilities.html)という施設だ。


■貴重なバーベキュー・スポット■

 みんなが集まり、炉を囲みながら飲み食いするバーベキューは楽しいもので、河原や海辺といった広いスペースがあれば、どこでもできそうにも思える。しかし、する側にとって楽しいモノであっても、近隣に暮らす者にとっては悪臭と煙が立ちこめ、迷惑この上ないし、酒に酔って声で騒ぐ輩やゴミを不法に投棄する輩も一定の割合で必ず存在する。それが入れ替わり立ち替わりすることで連鎖するようになると、警察その他の機関に通報したくなるのも当然で、実際「バーベキュー禁止」と、大きく立て札が立つところも多い。だから実際に行うとなると、意外に場所は少ないが、有料であれば合法的に使用できるスペースだと、阪神間にも何カ所かある。その中の一つが「奥池あそびの広場」で、ここにはバーベキュー棟が何カ所かあって、気兼ねなく楽しむことができる。
 奥池あそびの広場には8名~20名の収容人数別、使用料金が¥1200~¥3000の、大小の棟が揃っていて、集まる人数によって選ぶことが可能だ。(入場料は別途必要)特にこの時期は、上述した標高の高さと施設内に植わっている樹木のお陰で、夏場の日中であっても涼しく過ごせるのが有り難い。

●ボク達のバーベキュー棟●

 また、施設内には小学校低学年くらいであれば喜びそうな遊具が揃っているし、グラウンド・ゴルフ(http://www.groundgolf.or.jp/)のコースもある。更には夏場限定の水浴び場もあるので、準備や後片付けの間、子供達が退屈になることも少なく、一日を有効に過ごすことが可能だ。

●ラムとスペアリブその他●

 バーベキュー関連用具の炭、着火剤、網、鉄板は現地で購入できるので、食材以外の持ち込みは必要ない。従って、麓に数あるスーパーで買い出しを済ませてそのまま芦有道路を走れば、すぐにバーベキューが始められるので、お手軽なことこの上ない。更には、水場が各所にあって洗い場所にも困らず、掃除やゴミの処理が確実なのは便利で気持ちが良い。これは有料施設ならではのことであり、それだけでも料金の対価は得られると思う。
 このブログを見ている人の中に、阪神間在住者が何人居るのかは判らないが、バーべーキュー会場に困ったらこの「奥池あそびの広場」を思い出していただきたい。
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