中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

完全フカセ ヒラマサ狙いの準備 ’17年版 「フロロカーボン・ライン」の話

2017-05-13 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
 京都府経ヶ岬周辺の、春のヒラマサ釣りもシーズン後半に入っている。3月中旬の釣れ始め以来、釣行を企画したのが7回、そのうち荒天で流れたのが5回という、凄まじく低い乗船率のため、ストレスは溜まりっ放し。今年は大型が多く、105cm級も恐らく10数本出ているというのに…。
 で、今回も実釣記事ではない。


■ドラグ値の計測から■

 この春から、これまで感覚に頼ってきたドラグ設定値をドラグ・チェッカーによって計りだしたことは、過去の記事で触れたのだが、その際、リールのドラグ設定の基本は「使用ハリス強度の1/3」と書いた。これはこれで昔から言われている数値で、ジギング等では基本中の基本とされているから、決して間違いではない。
 しかし、この1/3設定は、完全フカセ釣りには向かないことが判明した。と言うのも、この値だと小マサクラスでも滑りすぎで、電動巻上げが行われなくなってしまうのだ。であるから、これまでのと同様の感覚で巻き上げるには、もう少し設定値を上げなくてはならない。何しろ掛けた数が少ないので、まだ正確には測りきれていないから、概算になるが、道糸がある程度出ている場面ではハリス強度の1/2を越えても大丈夫なようだ。
 考えてみると、ジギングやキャスティングで狙うルアー系統の釣りでは、伸びが極端に少ないPEラインが標準であり、魚の強引に対するショック吸収は“リーダー”と呼ばれる、先糸部分が担うから、この1/3という数値が出たのだろう。逆に言えば、完全フカセ釣りの道糸では主流と言うか、大前提のフロロカーボン・ラインの、ショック吸収力の優秀性が理解できたことになる。

 道糸が長く出ていれば、単位あたりの負荷が減って、力が分散されるため、切れにくくなるのは誰でも理解できると思うが、その面から考えてみると、完全フカセ釣りにおける、「魚がフルパワーを出す、掛かってすぐの瞬間は、道糸は充分な距離が出ているため、ドラグをかなり締め込み、そこから距離を詰めて道糸の距離が短くなると、徐々に緩め始め、多少走られても大丈夫な、船下の水深分を切るあたりから更にドラグを緩める。」という流れは、相当理にかなっている。正しく“ちょうどイイ塩梅”となっているワケだ。ただし「かなりの伸びが出る」ということは、きっちり糸フケを巻き取ってからアワセを入れなければ、効きが甘くなるということも頭に入れておかなければならない。


■号数選択■

 リールに巻く糸の太さは、ただ単に使用ハリスとの強度バランスだけを考えれば、6号で充分なので、ヒラマサのパワーが上がる前であることと、地形的に根ズレが起こり難い春の白石グリでは6号をメインに使用している。しかし、晩夏~秋の鷹巣沖では、ヒラマサが食ってくる層が深めになることと、パワーがランク・アップすることによって走る距離も断然長くなって、道糸の、根ズレの確率が上がることは、このブログでも触れ続けている。したがって少しでも太い道糸の方が、歩留まりが上がるため、この地区(時期)では7号を使用しているのだ。
 但し、例外があって、潮の流れが速い場合は少しでも細い方が潮切れが良く、深く入ってくれるので、秋であっても6号を選択した方が良い場面があることを付け加えておく。
 ボクの場合、1mまでのクラスを狙う場合はこんな感じで選んでいるが、それ以上を狙う玄達瀬の場合は一気に10号へとアップする。何しろ魚がデカく、同寸比でもパワーは年間で最大に感じるうえ、複雑な地形から根ズレのリスクがどの釣り場よりも高いため、対抗するにはこの太さになるのだ。(本当はそれ以上でも良いと思うが、太すぎるとウマく流せない)
 当然、巻き糸量の関係から使用するリールのサイズもダイワなら600番以上、シマノなら4000番以上が必要になるが…。
 「めったに行かないから、リールに投資できない。」という人も居るだろう。そんな場合であっても最低7号を巻いておかないと、手痛い目に遭うだろう。ただし、この号数だと10号ハリスを使用した場合にはギリギリのバランスとなるため、道糸の状態によっては、単に引っ張り合いをするだけで高切れが起こってしまうことを考慮しておかなくてはならない。ついては、新品を巻き込んでから挑んで欲しい。


 道糸に関しての意見を書いてみたが、釣行できないストレスのせいか、いつぞやとネタがカブリ気味なうえ、内容が薄いような…。
 とにかく、状態に問題がなければ道糸が6号であっても、ハリス8号の装着は充分に許容範囲であることだけでも理解していただきたい。だから、自信を持ってハリスは8号を選択して欲しいのだ。今春の白石グリはここで竿出しする各自に記録更新のチャンスがある。何度も言うが、細ハリスの使用は禁物だ。
コメント
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