コウヤマキ

　先日、郡上市和良町の急な山の尾根を歩いていました。
　日頃の不摂生さがたたり知らず知らず視線が下がってきます。
　その下がった視線の先にコウヤマキの稚樹があります。
　「コウヤマキ」があるなぁと思って歩を進めると相当な数のコウヤマキの稚樹を発見！母樹がどこかにあるなぁと思ったら尾根上に点在していました。
　これだけ目にすると写真を撮りたくなりますの撮影をしました。
　コウヤマキは木曽五木の一つとして知られています。
　材は耐水性に優れていてコウヤマキの材は風呂の材料に！個人的にはヒノキ風呂よりコウヤマキ風呂のほうがありがたいと思いますが一般的に知られていないので目にすることは希ですというよりヒノキより圧倒的に数が少なく材料が集まらないということもあります。
　コウヤマキの名の由来は高野山の槙という意味で仏前の供える花の代用となるということです。
　私の住む郡上市や下呂市南部や東濃地方北部では数多くのコウヤマキが自生することから高野山にコウヤマキの枝を出荷している人もみえます。
　最後になりますがかつて恵那に住んでいたときに林業家の方が「クサマキを挿してみたが上手く育たない」と言ってみえました。
　なんでクサマキなんて育てようとしているんだ？と思っていました。
　しばらくしてから私にクサマキのことを話していた方のお宅にお邪魔したところコウヤマキを指さして「クサマキを見てくれ」と言われて初めて東濃地方のコウヤマキの方言がクサマキだということを知りました。
　樹木には様々な方言があるので面白いですが趣味の登山をする人以外で山に行く人が少なくなってきて樹木の名の方言は忘れ去られようとしています。（管理人）


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