ゆっくりと山登り

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白馬岳、朝日岳、栂海新道 2013年8月 その1

2013-08-15 20:10:41 | 北アルプス

この縦走から帰宅後、昨日は山道具の後片付け、メンテナンスで、自分も完全休養日。

撮った写真を整理してましたが、ずいぶんとシャッター数だけは多かったのでなかなか大変です。

 

白馬岳から朝日岳の縦走は、いつも天気が悪くて果たせずにおりました。

今年こそはと思っていたのですが、合わせて以前より気になっていた

栂海新道を通って親不知に出るコースをつないでみたい!ということで、

先日、この道を開いた小野健さんの本「栂海新道を開く」を読んでみました。

「新しい道を開く」、というのは技術屋の端くれである私にはとても心惹かれる言葉です。

小野氏がその情熱をもって、さわがに山岳会のメンバーをや周囲の人々を巻き込んで

切り開いた成果を自分も辿ってみたくなりました。

 

さて、私の山行自体はそんな勇ましいものではなく、

いつも通りのゆっくりと山登りペースで入ります。

9日の金曜日に休みが取れましたので

この日のあずさ号で信州入り、麓に入っておきます。

 

2013年8月9日、10日 ~白馬山荘

 

猿倉のバス停に降りて山荘前で山支度。

今日はのんびり白馬尻まで

 

 

今日の天気は上々。蓮華岳の稜線が眼前に気持ちよさげに広がっています。

ただ土日は太平洋高気圧が若干弱まり

北陸・信越地方はまた雲が多い天気になりそうなのが心配。

 

 

白馬岳までは余裕たっぷりの行程を組んだので、

道端に咲く花など愛でながらゆるりと歩いていきます。

 

 

 

 

やがて沢沿いの山道に入ります。前方に白馬岳が望めます。

 

 

白馬尻の小屋に到着。

今日はここまで・・・なんと大人な山旅であろうか!

 

 

そして大人の特権を行使 

 

 

小屋の前のテント場もぼちぼちとにぎわっています。

 

 

傍らには大雪渓の雪解け水が轟々と流れております。

 

 

金曜日の午後は、まだお盆休みの喧騒の前、

小屋の周辺で花など見ながらまったり過ごす。

 

 

小屋の夕食

 

山を見上げながら夕暮れ時を過ごす。

なんだか、フェーン現象的な生暖かい風が山から吹き降ろしてくる。

頂上付近に東から流れてくる黒い雲が気になりつつ眠りにつく。

 

 

朝起きて外に出てみると、案の定山は濃いガスに包まれていた。

何はともあれ、朝食を済ませて歩き始める。

 

 

先週大雪渓を登られたraymariさんのブログにも、雪渓のクレバスのことが出ていたけれど、

こうしてみるとなかなか不気味なもの。

 

 

軽アイゼンをつけて登り始めるが、クレバスを避けて沢のヘリに取りつくあたりが歩きにくい。

オオサクラソウがたくさん咲いていた。

 

 

白馬尻に泊まった我々が雪渓の先発隊で、まだ周囲に人は少ない。

淡々と雪渓を登っていくが、時折杓子岳の方向から、

ジャラジャラと落石の音が聞こえるのが気持ち悪い。

 

 

大雪渓を終えてアイゼンを外し振り返ると

さすがにお盆休みに入る土曜日、猿倉から蟻の行列のごとく

人がつながって登ってくる。

 

 

雪渓を割と早く登り終えたので、周囲の花に目を向けながら歩いていく。

降りてくる人と言葉を交わすと、皆さんそろって昨晩の稜線の暴風の話。

ある人はテントのポールが折れ曲がり、ある人はフライシートが破れ、

なんだか大変なことになっていたらしい。

 

それはともかく流石に白馬岳、こんなどんよりした天気でも、

周囲のお花畑を見ているだけで楽しい。

 

 

 

 

 

 

標高を上げるにつれて周囲のガスが濃くなってきた気がするけれど、

しっとりしたお花畑の様子もまた乙なもの。

ただ、風が強くなってきて、だんだんブレずに取るのが難しくなってきた。

 

 

 

 

頂上宿舎に到着。

 

そして今夜の宿、白馬山荘に間もなく到着。

 

しかし到着時間が10時ごろ、山荘の受付は11時から。

いくらなんでも行動時間短すぎでしょう 

しかし、天気もこんな状況だし、先に進む理由もないので周囲を散策。

とりあえず頂上に行ってきた。

 

 

戻って小屋の受付。

さすがに早く入ったので、相部屋の端っこに入れてもらえた。

今晩は小屋も混雑が予想されるので、少しでも寝やすい場所をとるのは重要事項。

寝る場所さえ確保すれば、あとはのんびり午後を過ごすだけ。

 

 

 

 

そういえばさっき通過した頂上宿舎前に、まだウルップ草が残っていたっけ、と見に行く

 

 

頂上宿舎前には自動販売機。白馬山荘よりビールは50円安いので購入。

 

 

 

 

 

再び白馬山荘周りをうろうろ

 

 

信州側は鋭く切れ落ちている崖、そんな斜面にも可憐な花は咲く。

 

 

ガスの中、山頂から降りてくる登山者。

 

 

 

 

 

 

あちこち登ったり降りたりを繰り返していると、なんだか空が明るくなってきた。

 

 

おっ!山頂が見えてきたぞ。

 

白馬山荘に戻って一服。

ここの自炊場は広くて空いていてなかなか居心地が良い。

窓の外を眺めながら、今度は冷酒で・・・

 

 

直下の小屋も雲の間から姿を現した。

 

もう一度外に出ると青空の部分が広がってよい感じになってきた。

 

見下ろせば今朝通ってきた大雪渓の谷間。

 

 

翌日の天候回復に期待しつつ眠りにつく。

 

続く

 

 



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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
テント泊 (ネビル)
2013-08-16 05:43:09
いつもはテントで縦走のtrekker-kさんが小屋泊で、ゆっくりとしたスタート。先の行程の難易度の高さがわかります。
お天気も良かったようで、続きのレポ楽しみです。
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縦走 (リンゴ)
2013-08-16 06:22:13
縦走という響きが懐かしく感じます。
地図を眺めながら今日はここまで、小屋はここに泊まって・・・なんて結構気ままな山旅をしていたもんです。
栂海新道を開いた小野氏の著書も読んでみたくなりました。
田舎の本屋さんで探すのは難しいかな・・・(笑)
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Unknown (ケン太)
2013-08-16 11:50:24
爽快な白馬岳ですね。

最初の写真は私が登山を始めた第一歩の道で思い出に残ってます。
一汗かいて大雪渓の雪解け水を飲んだ時のうまさといったらないです。

その後も何回か登りましたが印象深い山です。
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Unknown (でん)
2013-08-16 12:37:48
のんびり優雅な山旅は良いですね~(^^)
チマチマとセコイ歩きばかりしている私には羨ましいです。
何れはフォッサマグナに沿って繋げていくのでしょうか?
もう少し早くに青空が欲しかったですね。
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ネビルさんこんばんは (trekker-k)
2013-08-16 21:32:42
またも雨男疑惑を深めるところでしたが、今回はまずまず天気に恵まれました。栂海新道はタフなコースと聞いていたので、今回は小屋泊で荷物も減らして臨みました。道の険しさというよりは暑さに参りました。
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リンゴさんこんばんは (trekker-k)
2013-08-16 21:36:40
山の地図を広げて縦走のコース取りを考えていると、夢が広がりますね。
いつもは山道を切り開いた人のことはあまり意識しませんが、今回はこの道をつけるのにどれだけの労力がかかったのか意識せずにはいられませんでした。
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ケン太さんこんばんは (trekker-k)
2013-08-16 21:39:24
皆さんそれぞれに自分の山登りの原点となったルートには思い入れがありますよね。
私も白馬岳には4回通いましたが、いろいろな表情を持っていて懐の深い良い山ですね。
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でんさんこんばんは (trekker-k)
2013-08-16 21:44:00
今回の登りは、ちょっとゆっくりしすぎました。でもあちこちに見どころはあったし、山の気分に浸れてなかなか良かったかもしれません。
フォッサマグナに沿って、太平洋までなんて夢のようです。でも朝日小屋にはそれを3か月ほどで達成されたご夫婦の記録が張り出されていました。
白馬岳ではなかなか青空に恵まれません。また登りに行く理由ができてしまいましたが
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