ゆっくりと山登り

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北アルプス縦走2010年8月 鹿島槍~鏡平 その5

2010-08-17 22:23:59 | 北アルプス
9日

今日は船窪山から不動岳、南沢岳に至る大崩壊地の縁を通過します。
体力的にも厳しそう~。








朝4時に外に出てみると雨がしとしと
今日のコースを雨の中に歩くのはいやだな~と思ってましたら
明るくなるにつれ雨はやみました。

さて本日も健脚Bさんに先立って出発。
まずは水汲みから・・・


船窪小屋から10分程度歩いた先にテント場から水場に下る。
看板の通り、アルプスの縦走コースではトップクラスのスリリングな水場です。
(といってもルートはちゃんとあります)






樹林帯を下っていくとザレた斜面にむかってロープが伸びております。
水はその斜面に取り付けられた樋から出てました。






水場から下はこんな感じ
確かに誤って滑ったら谷底まで行っちゃいますね~




・・・で船窪山へ
左手はこんな感じで不動沢に向けて崩れ落ちてます。




ヤマケイ選書の「山が楽しくなる地形と地学」(広島三郎さん著)によりますと
このあたりは高瀬川断層が走っていて、表銀座の西岳から高瀬川に沿って伸びており、針の木岳の先は黒部トンネルの工事で障害となった破砕帯となって立山の内蔵助谷まで伸びているそうです。
断層でぐずぐずになった斜面が今も崩壊を続けているようです。
「不動如山」といっても大地はダイナミックに変化し続けているんですね。

今付いている道も数年で崩れて、ルートはもっと右側に移っているはず。



こんな荒々しいルートですが、反対側の斜面は思いのほか長閑で見事なお花畑が続いています。





白くガスが被った先の二つコブのピークが船窪岳
その向こうの大きいピークは船窪第二ピーク
あれを次々越えてゆきます。




まずは下って登って船窪山、
コースも険しいですが、蒸し暑さと虫の攻撃がまた鬱陶しい。






またストーンと下ってコルのあたり、
ここはこのコースの紹介でよく写真に出てくるところ





天気は回復基調
もう少し上に上がってから晴れてほしいんですが。
背中に日を浴びながら第二ピークの登りにかかります。








左手後方に餓鬼岳、燕岳、大天井岳





背後には針の木岳




槍ヶ岳もちょこんと見えました。






汗だくで登って行きます。


ようやく第二ピーク





ここでBさんに追いつかれました。
相変わらず余裕の表情。

またまた下り・・・そろそろしんどくなってきます。


深い森の中をしばらく行くと、爽やかな若い男女お二人組と出会いました。
テント泊で七倉から登り槍ヶ岳を目指すとのこと。
コースが重なるのでこれからも度々お会いするかもしれませんね、よろしく!とのこと。
こちらこそ!
華奢な感じの女性でしたが、体より大きいと思えるようなザックを背負って進んでゆきました。
最近の若いもんは・・・なかなか素敵です。


さてお次のピーク不動岳




この登りは長く感じました。

途中五色ヶ原の展望
こういう景色が励みになります。




ちなみに崩壊している東側斜面は横から見るとこんな感じ





やっとのことで不動岳山頂




健脚Bさん、爽やか二人組は既に食事の準備をしてました。
私もここで一息です。


不動岳付近の砂礫地もコマクサが群生してました。




また下り~




繰り返しおんなじ風景が現れます。





南沢岳へ
いよいよ本日最後の大きな登り、頑張らねば・・・






しかし山頂手前で雨が降り出します。
雨具を出したらやみました。
オイオイこっちは疲れてるんだ


ようやく!ようやく南沢岳山頂
ここまでくればしめたもの~




なだらかな砂礫地を越え・・・
ここにも白いコマクサ!





ハイマツ帯を越えると四十八池の庭園です。
















ガスっていたのが残念ですが、
お花と池の素晴らしいところでした。





やっと着いたぞ烏帽子小屋!




荷物を置いてまずはビール!
一缶一気飲みの後、小さなお花がたくさん咲いている小屋の周りを散策。

マクロレンズでようやくゆっくりと撮影

























夕暮れ時、小屋の前のベンチでBさん、関西から?こられたご夫婦、とゆっくりビールを飲んで談笑しました。












いよいよ明日は裏銀座、晴れるでしょうか・・・



続く




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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お花畑 (mimoza)
2010-08-18 00:50:17
こんばんは。
きれいな画像を今宵もありがとうございます
疲労の出て来そうなコース・・こんなに崩壊しているのですね~
お花の種類も多くて素敵!!ミヤマアキノキリンソウでしょうか・・もう咲いているのですね?

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大崩壊地の縁 (Q造)
2010-08-18 06:43:18
高所恐怖症の私は益々アルプスから遠ざかりそうです。
でもこんな景色も見てみたいのです。
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Unknown (たろう君)
2010-08-18 08:27:33
荒々しい山肌と対照的に花の美しさが際立ちます。

厳しい山行中、美しい草花との出会いは緊張した心がなごみます。



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mimozaさんこんばんは (trekker-k)
2010-08-18 22:11:51
ガイドブックで崩壊していることは知っていたのですが、やっぱり歩いてみてすさまじい様相にびっくりしました。
>ミヤマアキノキリンソウ
毎度お花の名前を教えていただき有りがたいです。
盛夏とはいえもう秋の気配も入っているのでしょうか・・・
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Q造さんこんばんは (trekker-k)
2010-08-18 22:14:48
ロープ、梯子はあちこちにありますが道自体は整備されています。このコースは私もきつかったのであえてお勧めはしませんが、針ノ木や蓮華岳のコースはなかなか良かったですよ。
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たろう君さんこんばんは (trekker-k)
2010-08-18 22:17:38
たろう君さんは沢屋さんなので、険しいコースとお花畑のコントラストはいつも実感されているでしょうね。本当に道端の小さな花にどれだけなごまされたことかと思います。
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