7月になりましたね。空の青さと雲の白さ、海の碧のグラデーション、咲き乱れる花々、石垣島はいちばん美しい季節を迎えています。
そんな石垣島は空前の移住ブームだといって、テレビ各局の取材陣がやって来ています。これまでにもいくつか取材に協力してきましたが、放映されたものを見てどれも腹立たしいものばかり。だいたい我々の住むこの地区が、ないちゃー(内地から来た人)ばかりの新興住宅地のため、格好のターゲットになっているわけで、内地から来て勝手なことをして、島の自然を壊して島民の反感を買っているというテーマをあらかじめ作り上げて、取材に来ているのです。
先週のテレビ○日の取材も、決してそういう意味合いではないということで協力したけれど、結果は同じようなもの。確かに私たちが移住すること自体が、自然破壊にはつながる部分はあるけれど、そのよそから来た人たちが島の自然破壊をいちばん心配しているのです。だからこれ以上の乱開発や大型リゾートの建設に反対したり、シンポジュームを開いたりしてる多くはないちゃーなのです。
ところが、島の土地を持っている人たちの中には、都会からやってくる、開発業者に土地を売ってもうけたいと考えている人たちも多いのです。農業といったって、それほどのお金にはならないのですから、しかたのないことでもあるのです。そのことがますます自然破壊につながるんだと、一生懸命啓蒙しようとしているのは、大抵がないちゃーで、「あんたたちは都会で金儲けして、ここへやって来た。わしらが土地を売って金儲けして何が悪い」といわれたら、答えようがないのですが。それがテレビ局が報道すると、自然を守ろうとする島の人々と、自然を破壊するないちゃーの対立という構図になってしまうのです。
都会にいて、噂や想像で番組の構想を作り上げて、数日の短期取材で、それに合ったコメントや映像だけをつなぎ合わせて完成させ、あたかもこれが事実であるというように報道するやり方に怒ってみても、これが今のマスコミなのかも。じっくり時間をかけて取材をし、内情をよく知った上で番組を作ったら、万人が面白がるようなものには、きっとなりませんからねぇ。
夏はお店も忙しくなりそうなので、日記は絵日記風にシンプルにしようと思っていたのに、ついつい…難しいこと書いちゃいましたが、時間が許す限り、のんびり水中で癒されたいなぁ。