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金環日食・・木漏れ日を追う

       (普通の影・・欠け始めの頃)

                小学3年生の頃
                おひるころだったろうか


          (こもれび・・影が三日月になり始めて)

                心地よい春の日
                庭に出て母に
                髪を結ってもらっていた


          (だんだん三日月が細くなる)

                強い日差しが
                だんだんと曇り始め


           (上と同じ頃)

                じっと下を向いて
                お下げ髪が
                出来上がるのを待った


           (更に細くなる)

                 こんなに晴れているのに・・


           (雲にかすんだ太陽)

                 どんどん暗くなるのを
                 不思議に思った


           (更に細くなる)

                 その瞬間
                 目に入ったのは


           (木の影の形が分かりにくくなる)

                 まるかった木漏れ日が
                 どんどん細く三日月になって


           (三日月から円に近づく)

                 一瞬!
                 真っ暗になった




                 皆既日食


           (ほとんど円になる)

                 日食より心に残った
                 木漏れ日の三日月




                 日食と聞くと
                 思い出す三日月の木漏れ日


           (少し雲の陰になっているが円になる)

                 金環食・・
                 空を見るより
                 影を追った今朝




                 この木漏れ日には
                 もう会えないと思うと


           (月が反対側に抜けて、逆になった三日月の影)

                 必死に押したシャッター
                 三日月影の愛らしさ!

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ミニ睡蓮でモネ気分



                 直径数メートルのお池に
                 小さな睡蓮見つけ




                 30センチ物差しで
                 測れそうな水深




                 これはニセモノじゃない
                 大きな欅やバラを映して




                 ちょっといいじゃないと
                 写真に写せば・・




                 これは真っ赤なニセモノ!!




                 かの有名な「睡蓮」
                 ちょっとモネ気分

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五月の陽傾いて



                   どれだけのバラが咲いているのだろう




                   蕾・・開きかけた花・・花びら




                   一つ一つゆっくり眺めていると




                   陽はだんだんと傾いて




                   茂り始めた欅の深い影に




                   木漏れ日のスポットライト




                   バラの花は艶やかに色を変えて




                   ほんの一瞬の光の魔法




                   今輝いた花びらの輝きが失せ
                   横の花びらが輝き始める

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風の香り



                 強い風にバラの花が




                 大きく円を描く




                 一度に開き始めたバラは




                 花びらを散らすこともなく




                 幾種類もの香りが




                 風に乗って




                 五月の空へと




                 バラはいつまでも




                 華麗に踊り続けて

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緑豊かな時へ



                今年もまた緑豊かな時へ




                何事もなかったように




                すべて知っているのに




                なにも知らなかったように




                黒い枝々がすべての緑を集める




                この幼い緑たちに




                さぁ・・どんなふうに挨拶をしようか




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ジャスミンジャングル



                 風に運ばれてきた
                 ジャスミンの甘い香り




                 ふと見ると隣の窓辺に
                 白い花が輝いている




                 我が家にあった
                 ジャスミンが侵略して
                 咲いている




                 ジャスミンの蔓は
                 どこにでも根を張って




                 広がる・・上る・・
                 我が家の庭はかつて
                 ジャスミンジャングルになった




                 蔓を抜いて抜いて
                 切って切って
                 籠ができたほど




                 我が家の庭からは
                 すっかり消えて
                 ほっとしたけど




                 名残りを眺めて
                 綺麗な花だったんだと・・


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野の花のささやき



                 風に乗って
                 聞こえてきそうな




                 小さなあどけない
                 花たちのささやき




                 こんな小さな花が
                 何気なく咲くから




                 穏やかな日々の
                 素敵さを知るのだろう




                 もしこの花がなかったらと
                 想像してみて・・




                 艶やかな花ばかりを
                 眺める毎日だったら




                 きっと少し飽きて
                 疲れてしまうのだろうと

                 心地よいささやきが
                 通り過ぎて行く

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花に出会う



              晴れやかな日の
              午後の始まり




              愛犬がガラス越しの
              日差しを見つけて




              お散歩催促・・
              仕方ないかと




              寄り道なしの
              簡単散歩




              そんな時に
              出会う花の数々




              知らぬ間に
              進む花時計




              花時間を確かめながら
              根元でたたずむと




              愛犬は早く行こうよ目線で
              じっとこちらを見上げる

              行こう・・・



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ニセアカシアの咲くころに



                  つい半月ほど前には
                  八重桜が咲き誇っていた




                  その隣に今
                  ピンクのニセアカシアが




                  木々の花は律義に
                  季節に合わせて花開くけど




                  いまだに時々襲ってくる
                  不規則な寒さ




                  花咲く季節を
                  味わう気持より




                  追いつかぬ季節感に
                  戸惑いながら




                  散った花びらに
                  季節の終わりを知る




                  季節は花と
                  ゆっくりと歩きたいと
                  そんな気持ちが広がった

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花屋の店先で



               もしも・・・今




               「何になりたい?」
               と聞かれたら




               子供の心を持って
               答えると




               「花屋さん!」




               朝早く起きるとか・・
               冬も水に手を入れるとか・・
               花はいっぱいだと重たいとか・・




               なにも考えずにいられたら
               こう答える・・きっと




               ふと・・
               花屋の店先で
               心に浮かんだ想い

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