気ままに風の跡 by樋口友治郎

日々は風のごとく吹き抜けてしまうから、風の跡を刻んでいきたい。気ままに綴る詩ブログ。 

暁の動乱

2007-06-30 17:51:04 | 詩歌
中枢神経をバラしながら
忍び寄る 暁の動乱を
天国へと続く階段の踊り場で
アイスキャンディをくわえたまま
なにくわぬ顔して待っていた

もうすぐ夜が明けるぜ 
そろそろ仕掛けなくちゃ

心を解き放して 覚醒ベイビー
眠り込んだ心を たたき起こして 
誰も追いつけないスピードの中
研ぎ澄まされた神経で
アイスキャンディの棒を吐き捨てるのさ 

寝ぼけてなんていられない
固着しきった神経じゃ 感じられないぜ
新しい光を呼び起こすのさ
暁の動乱
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雨上がりの夕暮れ

2007-06-29 19:14:50 | 詩歌
雨雲透けた向こうに青空
ダークグレーの雲のはるか上空
夕焼けに染まる
明日はきっと良い天気

真黒なカラスが5つ飛んでった
ダークグレーの雲の塊に
押し潰されそうになりながら

ダークグレーの雲のはるか上空
青空残る 夕暮れの中


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生人生 ~なまじんせい~

2007-06-28 18:03:06 | 詩歌
多少の流れを把握したなら
あとは 何が起こるかお楽しみ
空気を読んで 出たとこ勝負
すべって 転んで 擦りむいて
やり直しなんてきかないが
傷(いた)んで 悩んで 生身で感じて
とり返しなら幾らでもつく

やっぱり生だぜ 生でいこう
生が一番気持ちいい
本番 本番 生きてくぜ

生人生 ひっくり返って 
逆さになっても 生人生

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夢心地   the last

2007-06-27 17:54:50 | Weblog
モニターの中の 見慣れた工場と見慣れぬ誰か
全く他の誰かを見るように VTRを見ていた
取材の日 額に汗をいっぱいにかいていたカメラマンさん
一日中 機材をぶら下げマイクを持っていた音声さん
疲れを表に出さず 常に気遣ってくれたアナウンサーさん
そして こんな素敵な機会を下さったディレクターさん
そんなスタッフさんたちに 感謝するばかりだった
そんなスタッフさんたちの 影の汗に答えなければならない
今さらながら そんな感情が込み上げていた

VTRの後 私はスタジオで高木、久保田、両アナウンサーと
ブラックパイパーSOSさんとで お話をする段取りだったので
VTRも後半に差しかかると 登場ゲートの裏へと導かれた
あとは私らしく 私は私の出来ることをするまでだ
VTRが終わり ドライアイスの煙が焚かれ名前が呼ばれた
私は歩を進めた・・・

空はやはり晴れ渡っていた 午後の陽射しが夏を感じさせるくらい
2007.6.23(土)14:15 801号室で帰り支度をしていた
窓の外は厳しい暑さを思わせたが それを具体的には想像できなかった
心地良く冷房のきいた部屋では ほんの20分前を別世界に思わせた
最後にもう一度 隣にある小学校を眺めた
「もう2度とないな・・・」と

今朝、走って来た同じ道を 我が家へと戻っていく
このトンネルを抜けると 私の住む街が一望できる
オレンジの暗がりを抜けると そこに広がっていたのは
紛れもない現実の景色だった
夢から抜け出す トンネルを 今、抜けた

それにしても
この風は どこから吹いてきたのだろう
二十数年前 吹いた小さな風が
私のもとまで辿り着いたのだろうか
それにしては
やはり 瞬く間に吹き去っていった

それにしても 気持ちのいい風だった 
駆け抜けた風の跡をここに刻み遺して 
そろそろ 締めるとしよう
この風が どこかで吹き続けていると願いながら   

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夢心地   #2

2007-06-26 18:29:09 | Weblog
マジテレ」 信越放送さん(以後SBCの略)より
毎週土曜午後1:05から電波発信されている番組
1時間枠の中で2人(2組) 長野県内の人々を紹介している
MCにはダチョウ倶楽部さんを迎えているのだ
それだけでも この番組に対するSBCの強い気持ちが伺える 

この日はダチョウ倶楽部さんが東京で舞台とのことで
MCをブラックパイパーSOSさんが勤められていた
本番前 裏でネタ合わせをされている所でご挨拶させていただき
「ダチョウ倶楽部さんじゃなくてごめんなさい。」と
おっしゃってくださったのが とても印象的な素敵なお二人だった
そんな二人によって スタジオの雰囲気も熱を帯び始め
番組はスタートを向かえた

2007年6月23日(土) 夢心地の時間の中 
13:05「マジテレ」が始まった
ここでようやく 私は不安と場違いの念に襲われる・・・
私は後半出場のため 
スタジオのそでで最初の方々のVTRを見ていた

伝統工芸を継承される師匠とお弟子さんの物語だった
美しい下駄の映像とともに 映し出される人間模様
実に活き々と 巧みの世界と
それを受け継ぐ若者の挑戦が描かれていた

ここから逃げ出してもいいですか 今すぐここから
私はここに居てもいいのか 私の居場所はあるのだろうか

それでもモニターを食い入るように 師弟物語を見続けていた
ふと良い番組だなこの番組 自分のことなど吹っ飛んで 
単純にそう思えた 
何の因果か こんな良い番組にこれから出るんだな
そんな思いに変わっていくのが 自分の中で感じられた

モニターの中には普段見慣れたはずの工場
その中で普段見ることことの出来ない 誰かの働く姿
誰だ?こいつ 何を偉そうに語ってやがる
まるで他人を見ているようだが どうやら私だ
それにしても 素晴らしくまとめられたVTRだ
そのBGMには 私の人生を支えてきてくれたPUNKが流れていた
これだけのVTRを 番組のためとはいえ私ごときのために
用意してくれた・・・ 
1日中取材をしていただき
夜な夜な VTRを編集してくださった・・・
不安だの場違いの念だの そんなくだらない想いは 
とっくに消え去っていた


スイマセン、長くなっちゃたのでもう1回引っ張らせていただきます。
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夢心地   #1

2007-06-25 12:03:56 | Weblog
2007年6月23日(土)
前の日、一日中降り続いた雨が うそのように晴れ渡った空
何もかもを 雨が洗い流した空の青さ
長野へ向かう車中で 何度も何度も空を眺めた
こんな想いで長野へ車を走らせたことは無かった
もう、何百回いや千回ぐらい走っている道なのに
どこか違う場所へ向かっているようだった

「TOIGO・トイーゴ」信越放送さんの新社屋 
去年の秋、長野中心街の活性化を担い開設されたばかりの
10階建てのビル。 日々の情報をいただいている他には
私の暮らしとは無縁のビルである・・・

不思議な気分だ、
夢心地の中 秒針だけはいつもと同じリズムを刻み
時間は今日も平然と流れ過ぎようとしている
さっさと終れと思いながらも
このまま 終らないでほしいという
こっちの気も知らないで

801号室 待合室に用意された部屋から見えた景色
すぐ隣にある小学校は 私が26年前卒業した学校
26年前の私は その校舎で間違いなく息をしていた
そして その時の自分が教科書を開いたまま 
あの日のように教室の窓際から 
こちらを見ている気がして 仕方なかった。 

夢心地の時間は やはり淡々と過ぎていった
12:50スタジオに入り 13:05「マジテレ」が始まった
ここでようやく 私は不安と場違いの念に襲われる・・・



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取材

2007-06-21 18:37:54 | Weblog
テレビ取材を受けました。 
長野県で老舗中の老舗放送局、信越放送(SBC)さんに取材していただきました。
タウン誌「NaO」を見ていただたとのことで、わざわざ探し訪ねてくださいました、
久々に人と人とが繋がるときの、あの不思議なもの凄いパワーを感じ取ることが
できて、とても楽しかったです。
スタッフの皆様、本当にありがとうございました、そしてご苦労様でした。
私のような人間の話しなど、どう転んでも広がらないような気がするのですが、
どのような形で放映されるのか、不安のドツボで今夜も不眠症でしょう・・・
後は、また放映後にいろいろ書かせていただきます。

で、肝心な放映ですが、、23日(土)午後1時05分~「マジテレ」です。
見て欲しいような、見て欲しくないような・・・ ビミョー 
なんか変な汗出てきた・・・ 

「マジテレ」出演時の心情を、ブログ記事「夢心地」に綴りました、
よろしかったら、どうぞご覧ください。  更新日2007.7.2

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古写真

2007-06-20 18:37:06 | 詩歌
写真の中の自分よ
お前は 写真の中で何を想い
何を笑い
どんな明日を想像しているのだ

写真の中の自分よ
お前は 今の俺に何を語り
何が聞きたい
どんな明日か教えてほしいのか

教えてやりたいが
教えるわけにはいかない
苦しんで もがいて
深い悲しみを知らなければ
少しの幸せに 気づけないから
教えたくないのだ

写真を手にしてる自分よ
お前は あの時の深い悲しみを
携(たずさ)えて
どんな明日になっても
ちゃんと覚えているのだぞ

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ひとつの花

2007-06-18 22:27:48 | 詩歌
   
   Ⅱ

なぜか咲いている
俺だけ
刈り倒された野原の中で
俺だけなぜか咲いている
別に俺を選んで残したようではない
葉は切り刻まれ
茎もわき腹を4分の1ほどやられてる
こんな時ばかり残されたって
どんな顔して咲いてりゃいいのさ
刈り倒された野原の中で

おい次の風よ 俺をぶっ倒してくれ
かなり風通しがよくなっている
だから 遠慮しないでやってくれ

以前ブログに載せた「ひとつの花」
からの続きで書きました。
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2007-06-16 17:36:46 | 詩歌
君と二人で見た蛍 夏の始まる少し前
君がはしゃぎ過ぎるから 蛍は点滅やめちゃって  
君は慌てて 人差し指で「しっ」のポーズを僕に向け
そっと 暗がりの水辺に身を潜めた僕達 
汗ばむ肌がときどき触れ合って 僕はごくりと息を飲む 

ひとつふたつと 蛍が発光緑(はっこうみどり)の尾を引いた
それを合図に 飛び立つ無数の光
ぼんやり浮かぶ 君の横顔と見つめてた
ほんの僅(わず)かな季節の間
僕らもこんな光でいいのにな

君と二人で見た蛍 夜の入り口帰り道
君が後ろで黙るから 僕は気になり振り返る 
僕が「あっ」て 君の肩でたじろぐ蛍をつかまえて
ふっと 月明りの畦道で立ち止まった僕達  
掌を覗き込んだ君が近づいて 蛍はふわりと舞い上がる

一回二回と 蛍は発光緑を放ち、漂い
いつしか遠近感を無くした光
見失わないように 視点も合わさず見つめてた
ほんの僅かな季節の間
僕らもあんな光でいいのにな


詩集 日常戦争」第二章より
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あくびのなみだ

2007-06-15 17:20:34 | 詩歌
娘の小っちゃなおくちが
でっかいあくび
つられて父さん大あくび
なみだが出てきて
泣いた泣いたと笑ってた

つられて兄ちゃん ふつうにあくび
つられて小兄ちゃん わざとあくび
つられて母さん笑ってた

娘の小っちゃなおくちが
でっかいあくび
つられてお花もでっかいあくび
つられて小鳥もでっかいあくび
つられて太陽もでっかいあくび
つられて雲もでっかいあくび

雲がでっかいあくびをしたら
すごい夕立ふってきた

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明日は明日になってみなければ

2007-06-14 17:41:08 | 詩歌
明日はすでに存在するのか
明日とは創るものなのか
明日とは待つものなのか
明日を誰が決めているんだ

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音色

2007-06-13 18:10:56 | 詩歌
風の中に散りばめた

空に書きなぐった 
未来

古ぼけた
ロックンロール
破れたジーンズの
ポケット
捨てきれない
ブルースハープ

流れる雲に吹き鳴らす
あの日の風の音色で 
あの日の空の音色で
この白い雲を
今、染めて
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あがき

2007-06-12 18:20:07 | 詩歌
もはや これまで
ここまでか
うだつも上がらず
ここまでか

転機はたぶんあったのだ
運もそれなりついていた
ただ 合わなかったのさ
信念をねじってまで
合わせられなかっただけ

今 我と問う
爪あとは残せたかい
風穴みたいな爪あと 

どうせこれまでなのなら
せめて信念まっとう 
最後のあがき 
あがいて あがききったら
きれいさっぱり 
はいそれまでよ
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はじめなければ

2007-06-11 17:51:03 | 詩歌

やめられない思いは 僕の制御回路を爆破した
いずれ消え逝(ゆ)く命だろ 思い残すことなく
やるだけだよと 誰かの声が耳をつく

はじめなければ 
いてもたってもいられない
施錠された扉でも こじ開ける気構えがあるのなら
犠牲となるものの願いを胸にしっかり刻みつけ
恐くて仕方がないのだけれど
はじめなければ 始まらない 

取り憑かれたのさ 得体の知れない狐か何かにね
いつか馬鹿をみていたのだと ふと我に返っても
胸を撫で下ろして 元に戻るだけだろ

はじめなければ
じっとなんかしてられない
そのなれの果て 今のままならこのままだけど
哀れ星屑みたいな可能性 たとえ夢と散ってしまおうと
未練もろとも吹き飛べばいいさ
はじめなければ 始まらない

「詩集 日常戦争」第2章より
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