ぼちぼち日記

大切な日々のこと

『クローディアの秘密』

2007-06-19 11:57:09 | わたしの読書

『クローディアの秘密』 E.L.カニグズバーグ(著), 松永 ふみ子 (訳)

『ロールパン(ベーグル)チームの作戦』に続いて、『クローディアの秘密』を読みました。
カニグズバーグのすっきりとした文章は、読みやすく、軽快で、読み手を飽きさせることがありません。
ハラハラドキドキ
児童文学と侮ることなかれ。私など、結末が知りたくて知りたくて、いてもたってもいられなくなり・・・いつもの、ちょっとだけ最後・・・をやってしまいました。
どうして、我慢できないんだろうなあ。私ったら、もう

さてさて、どんな物語かというと・・・・
11歳のクローディアは、優等生の自分にも、両親の自分に対する態度にも、もう飽き飽きしていました。そして、家出をすることを計画するのです。相棒は、ケチでお小遣いを貯めることが大好きで、ちょっとユーモアのセンスもある弟、ジェイミー。
お風呂にも入りたいし、下着は毎日取り替えたいし・・・だから、森の中になんて家出するのは、絶対に無理。そこで、家出先に選んだ場所は、「メトロポリタン美術館」!!!
最初は、隠れるスリルを楽しんでいたクローディア。ところが、その興味は、いつしか、美術館が新たに入手した「天使の像」に傾いていきます。
果たして、「天使の像」の作者は、ミケランジェロの真作なのか?その謎を解くことで、クローディアは、違った自分に変われるのではないか?と考え始めます。
果たして、「天使の像」は、ミケランジェロのものなのか?クローディアは、自分自身を変えることができるのか?

子どもなら、誰でも憧れる?であろう家出。
クローディアも言っていますが、計画を立てる所までが、一番、面白いのですよね。
小学生の時に立てた、自分の「家出」計画を思い出して、本を読んだ後、しばし、思い出に浸ってしまいました。

もちろん、海と山しかない田舎に住んでいたので、港のそばにある洞穴(防空壕?)に隠れること位しか考え付かなかったのですが、一度、下見をしに行ったら、ものすごく怖くて、とんで帰ってきてしまったという情けないオチ。
もう1つ、家の天井裏(と言っても、今にもツブレソウな古い家だったので、ロフトなんていう素敵なものではありません)に、ずっと隠れて「心配させてやろう」と企んだこともありました。
おやつを持って、埃だらけの屋根裏の梁の上に座って、みんなが騒ぎ出すのを待っていたのですが、結局、夕方になる前に怒りが収まってしまい・・・未遂。

唯一、実行したのが、来るべきその時に備えて(いつ、決定的瞬間が訪れるか、判りませんから)「食べ物を確保」するということでした。
クローディアは、こそこそ食べ物を調達しておくなんて、そんな野暮なことはせず、お金持ちの弟を選んで連れていったのですから、なんて、賢いんでしょう。私ときたら、ビニール袋にお菓子を入れて、裏庭に穴を掘って隠すという、なんとも、浅はかな計画。
実際に、穴に埋めたところまでは記憶に残っているのですが(お菓子が、土の下に隠れていく映像が、しっかり頭に焼き付いているのです)、あの後、途中でやめたのか?そのままにしておいたのか?掘り返して食べたのか?覚えてないのです。
どうしたんだっけなあ。やはり、計画までで、胸が一杯ということなんでしょうか。

さあ。こんなことを考えていたら、気になって仕方がない。
「息子は、家出を計画したことがあるのか?」
知りたいなあ。教えてほしいなあ。
毎日、寝る寸前まで身体動かしていて、のび太君も顔負けの早さで寝てしまう息子だから、そんなことを計画する時間など無いだろうなあ。いや・・・まさに今、家出計画の真っ最中だったりして
あと10年位したら、教えてくれるかもしれない。楽しみだなあ~。10年後