さぁ、平成19年度、大学入試センター試験まで、あと99日となりました。つまり2ケタ、ここからはいよいよ カウントダウン!です。入試までの勉強計画、最後の練り直しです。受験生諸君、がんばろう!
さて、こんな時期から、新しい参考書を探すなら、的を絞ったものでなければなりません。 『英語耳』 が新鮮で良い内容でしたので、期待して本書を購入しました。
妙な書名ですが、“セ”はセンター試験。副題には、『発音でセンター試験英語のリスニングを攻略する』 となっています。つまり、好評の『英語耳』のメソッドで、センター試験を攻略しようという意図です。
ところが、結論を言ってしまいますと、『英語耳』 とほとんど同じ内容でがっかりです。『英語耳』を購入済みの方は、本書は必要ありません。発音記号の説明から、例文まで同じものがありましたから。(少々ムッとしております。 ちょっと売れるとすぐこれだ)
では、『英語耳』 を持っていない人はどうなのか。 センター試験対策は、本書で大丈夫かと、問われれば、残念ながらそれも、答えは “ No!”です。というのは、著者が、どれほどセンター試験に関して分析をしているのか、ちょっと疑問に思うからです。
まず、スピーキングを徹底的に重視して、それがリスニングにいきるという、独自のメソッドですから、slow な英文から発音練習するのは良いとしても、最後に、センター試験の模擬試験が2題付いていますが、こちらまで、センター試験よりスピードが遅いのです。
私には、このスピードは、英検3~準2級レベルだと感じられたのですが、これで対策を立てたのでは、本番で面食らってしまいます。練習例文ならともかく、実戦問題と呼んでいる以上は、本番と同じにしてもらわなければ、自分の実力を誤って判断してしまいます。
また、問題自体も、オリジナルでしょうが、センター試験より英文の内容が薄いというか、易しいと思いますし、選択肢にも工夫が感じられません。
さらに解答の解説も、とても筆者本人が書いているとは思えないほど淡白な印象で、読んでも、ほとんどリスニング力アップには役立たないと思います。
このシリーズにはさらに、『闘耳』(TOEIC対策)が出ています。アマゾンでは評価が高いようですが、とても買う勇気はありません(笑)。
ありがたいことに、私のブログを見て、『英語耳』を買った。良かったと言ってくれた人がいました。そうすると私のように、本書の購入を検討している人がいるかも知れませんが、残念ながら、こちらはとても薦められません。
キムタツ先生のテキスト はもちろん、これまでご紹介した、他のセンターリスニング対策本の方が数段優れていると思います。
生徒やご父母、または他の方でも、私のつたない文を参考になさって下さる方がおられる以上、ご紹介の責任は重大です。
本来はブログにある本は全部お薦め!としたいところですが、テキスト類は玉石混交、たまには、こうした残念な本の紹介も、ひとつの情報ですから、仕方ないですね。
P.S. 当教室 のリスニング対策講座と、TOEIC、IPテストも近付いています。講座で会いましょう!
セ耳 発音でセンター試験英語のリスニングを攻略する ダイヤモンド社 詳細 |
英語耳 発音ができるとリスニングができる アスキー 詳細 |
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『セ耳』松澤喜好
ダイヤモンド社:136P:1500円(CD1枚付き)
また、残念ながら『悪い本』はあります。手を出してはいけません。そういうものはどう使っても完璧になりません。
質問は遠慮なくどうぞ。
You're most welcome!
あと3ヶ月がんばって!
いずれにせよ、生温かいコメントありがとうございました。東大ライティング楽しみにしております。
キムタツ先生のブログで質問しようと思ったんですが「キムタツの本で大丈夫なのか!?」とも読み取れてしまうのでVIVA先生に質問したんですが、生温かい目で見られていました(笑)
質問した事以外にも色々と細かくコメントしてもらえたのでその他の疑問も解消しました。背中を押してもらえた気分です!
これからも「掘った芋いじるな」で全力疾走します(^-^)
また何かあれば質問させてください。
ご紹介賜りましてありがとうございます!
上のkosu君への返事をどのように返されるのかなと興味深く、生温かく(笑)見守っておりましたが、いやさすがですね。僕も同感です。
ただし、kosu君、大学に入ったらできる限り自分の発音を直そうと努力しましょう。って僕もまだまだなんですけどね(汗)
実はたかがこれだけのことで、気に病んでおりましたが(笑)、出版、放送、両方のマスコミ、業界の表も裏も知り尽くした先生から、そうおっしゃっていただけると、励みになります。
>間違った発音でシャドーイングし続ける事は効果があるんですか?
kosuさん、イヤ、驚きました。本当に良いところに意識がいきました。この疑問大いに分かります。
効果ありますよ、特に時間のない受験生には。
程度問題です。
つまり、シャドーイングは、ひどく間違ったカタカナ発音では、絶対にできないはずなんです。シャドーイングがまがりなりにもできるということが大切です。
例えば、アメリカの都市『Philadelphia』 を 『フィラデルフィア』 と発音していては、自分ひとりの音読はできても、シャドーイングはできません。遅れます。
ところが、それを、『古豆腐屋』カタカナで『フルドウフヤ』とやるとできてしまいますし、実際に外国人に通じます。試してみて下さい。
浪人生はとりあえずフルドウフヤでも、繰り返した方が良いというのが、私の考えです。細かいことはあと。
つまり、何のためのシャドーイングかは、学ぶ目的によっても異なります。浪人生が『英語耳』から鍛えなおしている暇はありません。気にせずシャドーイングで、英語のリズムを覚えて下さい。
大学に入ってからでも、また、私は43歳ですが、それでも英語の基礎を鍛えなおすことは充分可能ですよ。
こんな点に気が付けば、大したもんです!
とりあえず、
Take it easy! テイクイットイージーではダメですが、 テキリージー!でOKです。
「英語耳」の記事を読んで以来、気になっていた事があります。
僕はキムタツ先生のリスニングの本で普段リスニングを勉強しています。間違った発音でシャドーイングし続ける事は効果があるんですか?(つべこべ言わず反復しろと言われたらそれまでなんですが。(笑))