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今年を振り返って2015 2

2015-12-31 20:18:48 | 日記・エッセイ・コラム
 2015年もあと数時間となりましたので、今年の概観などつづってみたいと思います。


 2010年代も半分を過ぎ、ようやく21世紀になったという感じがしてきたと私は思います。
日本もようやくバブル崩壊と震災後の痛手から立ち直り、東京オリンピックを目指して上がり調子
になり始めました。まだ実感はないと言う人も多いと思いますが、それは今までのような経済成長
がもうありえない時代に入ったからで、堅実な社会は戻って着ていると思います。
 アメリカでシェール革命が起きて、その恩恵が少しずつ日本へ来るようになっていますし、世界的
なテロの嵐は幸いにも日本へは波及してきていません。その一方で中国の国情に陰りが見え始め、
軍事的な拡大が懸念されています。日本にもその流れが見えていますが、これは戦後世代が社会の
大半を占めるようになった今においては自然な流れではないかと思えます。どちらかというと冷戦構造
の元での日本がいささか異常な状態ではなかったのかと私は思っています。



 ネットの中では某巨大掲示板の分裂があり、徐々にその内情が明らかになってきました。2000年
ごろから始まったネット・ユートピアは半分は幻想であることがようやく実感されてきたと言えます。
 しかし確実にネットによる社会への影響は広まって、今では特別な世界と考えずとも誰もが入れる
並行世界となっています。政府は来年に携帯電話の使用料金を引き下げるように呼びかけ、各会社は
それに応じています。今後はネットに対する法整備や正しい規制が期待できるようになりました。
つまるところネットの中も現実世界の延長線なのだという当たり前の状況になりつつあると思います。
 ゲーム業界ではソーシャル・ゲームが隆盛を極めましたが、今になってコンシューマー・ゲームへの
回帰が始まっているといいます。といってもゲーム機をネット接続してゲームに興じるわけですから
根本的に両者は同じ方向性を持って発展している訳で、いずれその境目は無くなって行くのでしょう。



 私たちの世代はサブカルチャーやオタク文化の担い手として走り続けてきました。私もその一人で
あるという自覚があります。それが社会に認められ実際に経済の一端を担うに至って、その役割は
果たせたと思います。そして、次の世代へバトンは受け継がれ新しい世界を建設しようとしています。
 80年代のようなオタク文化の大爆発は二度とないでしょう。しかし逆にこの流れが潰えるという
事はありえません。しかし、今も昔も私的に気になるのは、私のような存在が将来に負の遺産になって
残るのではないかという懸念です。私は自分の身を立てるために創作に打ち込んできましたが、それが
自分の身を救って幸福にしたかといえばそうとは言い難い。むしろその利益の生み出す方向性が故に
不正な手段の横行に手を貸したかにさえ見えます。その一連の流れが次世代の創作を志す諸君に良から
ぬ波紋を広げる事を最も気にしているのです。



 共産主義は理想社会であり、皆平等で持てる者から収奪し人民に分け与えると言いますが、結果平等
は労働意欲を奪うがために共産主義は衰退したといいます。そのような社会は結局の所ディストピア
となってしまうという実験結果がネット・ユートピアの中で再演され、斜に構えていた実利主義者が
上手く利用していたのではないかと思えるのです。つまりネット内での法整備が追いつかなかった為
に正直に創作に勤しむ者が収奪を受けるようになってしまったのではないかと。



 そうあってはならないということは理屈の上では皆分かっていても、日本社会が不況のゆえに
どうにもできなかったのが、これまでの状況だと私は見ています。常々私はなぜ同世代から放逐され
たのかと問い続けています。それは彼らがどう私を使ったら良いか持て余しているうちに、不法な輩
が目を付けて騒動の元として利用することにより集金システムに組み込んでしまったからではないか
と思えます。一度そんな流れに組み込まれたら、一般人にはどうにもできなかったことでしょう。
 これは私個人のことのみならず、創作活動に対する一般の意識ということでもあるのですが。



 ともあれ今後世の中は、ネットを存分に使って落ち着いた方向に行くのではないかという予測は、
充分にありえます。
 2015年というのはジェッターマルスの年だとか言われていましたが、実際には少し違った方向に
ロボットは発展し、5年もすればもっと身近になるでしょう。その時また、文化的に違った流れが
生み出されるかもしれません。
 

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