歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

小松市・八日市地方遺跡 弥生時代中期前半とみられる鉄製やりがんなが出土

2017年07月27日 | Weblog
 石川県県埋蔵文化財センターが27日、小松市の八日市地方(ようかいちじかた)遺跡で、弥生時代中期前半(約2300年前)とみられる柄付き鉄製やりがんなが出土したと発表した。
 全長は16・3cmで、鉄の部分(長さ5・1cm)を柄の中に一部挟みこんだ後、糸と桜の樹皮をまいて固定していた。柄には斜めの格子文様が彫られ、先端はバットのグリップのような形に削り出されている。
 木製の柄もある完全な形の「やりがんな」としては国内最古といい、鉄器が列島へ普及する過程を考える上で貴重な資料としている。
 [参考:朝日新聞]

過去の関連ニュース・情報
 やりがんな、ヤリガンナ、槍鉋
 1999.5 弥生時代前期の環濠集落・御坊市堅田遺跡から「日本最古の青銅器ヤリガンナの鋳型出土」


キーワード:八日市地方遺跡



弥生中期の木製品削る「やりがんな」出土 JR小松駅前
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福島県中島村・四穂田古墳 「短甲」が東北で初出土

2014年03月01日 | Weblog
 福島県立博物館などの調査で、中島村吉岡の四穂田(よほだ)古墳から鉄製短甲が東北地方で初めて出土していたことが分かった。
 同古墳は、阿武隈川左岸の河岸段丘上で発見された。 古墳の形や規模は不明、築造時期は約1600年前とみられる。 短甲1点のほか鉄製大刀3点と鉄斧、鉄製矢尻、槍鉋(やりがんな)、砥石、土師器などの副葬品が出土した。
 調査説明会が3月15日(土)午後1時半~3時、中島村生涯学習センター輝ら里(中島村大字滑津字二ツ山)で開かれる。
[参考:福島民報]




キーワード: 四穂田古墳、槍鉋、やりがんな、ヤリガンナ
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京都府与謝野町・石田谷遺跡 3世紀の竪穴建物跡とヤリガンナが出土

2013年07月06日 | Weblog
京都府埋蔵文化財調査研究センターが5日、与謝野町弓木の石田谷(いしだだに)遺跡から、弥生時代後期~古墳時代初期(3世紀前半)の竪穴建物跡1基(6本柱の直径約8mの円形住居跡)と鉄製ヤリガンナ(長さ約8センチ、幅約1センチ)が見つかったと発表した。
一般人の住居跡とみられ、中国や朝鮮半島から丹後にもたらされていた鉄器が、一般にも普及していた様子がうかがえるとしている。
 現地説明会が6日(土)午後3時から開かれる。
[参考:読売新聞、京都新聞、京都府埋蔵文化財調査研究センター]



キーワード:石田谷遺跡、槍鉋、やりがんな、ヤリガンナ
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胎内市・城の山古墳 国内最古の弓装飾「両頭金具」2点と中国製「盤龍鏡」を確認

2013年01月15日 | Weblog
 新潟県胎内市教委は15日、大和政権の勢力下にあったとされる同市大塚内にある古墳時代前期(4世紀前半)の「城(じょう)の山古墳」から昨年9月までに見つかった副葬品を調査したところ、国内最古とみられる弓の装飾品「両頭金具」2点と中国製(注1)の「盤龍鏡」を確認したと発表した。
 両頭金具は約2cmで、鉄製とみられる。 これまで、長野市若穂川田の大星山3号墳(直径16mの円墳、4世紀第3四半期)から出土したものが国内最古とされていたが、同古墳の年代などと比較し、出土した両頭金具は数十年遡ることが判明したという。
 また、盤龍鏡は直径約10cmの銅鏡で、裏面に龍の文様がみられた。中心の鈕に紐を通したような跡があった。 布でくるまれていた可能性もあるという。 中国の後漢(1世紀後半~2世紀前半)か魏晋代(3世紀中頃)に作られたものとみられる。 近畿以西を中心に出土している。
 城の山古墳からは、銅鏡や勾玉など、近畿地方でよくみられる副葬品がそろって出土し、大和政権の影響がこの地域に及んでいたと考えられることとなった。 調査では、ヒスイ製の勾玉や大刀など計19点が、古墳時代前期の出土品としては本州最北だったこともわかった。
 3月3日に胎内市産業文化会館でシンポジウムが開かれ、出土品を一般公開する予定という。


(注1) 仿製鏡の可能性もあるらしい。
(注2) 鉄斧(てっぷ)などが布に包まれて副葬されていた。

[参考:共同通信、日経新聞、時事通信、読売新聞、新潟日報、NHKニュース]

大和政権から伝来?…新潟「城の山古墳」の銅鏡(読売新聞) - goo ニュース

副葬品に中国製銅鏡=重要人物を埋葬か―大和政権下の「城の山古墳」・新潟(時事通信) - goo ニュース

過去の関連ニュース・情報
2012.9.6 城の山古墳 未盗掘の古墳から畿内的要素を持つ副葬品が出土
 4世紀前半の城(じょう)の山古墳(東西41m、南北35m、高さ5mの楕円墳)から、長大な舟形木棺や弓2張、靫(ゆき)、刀剣、銅鏡、ヒスイの勾玉、凝灰岩製管玉、ガラス玉、大刀、銅鏃、鎗、鉇(やりがんな)、斧(注2)などの副葬品100点以上が未盗掘の状態で出土した。
2011.10.23 太宰府市・大宰府跡 弓金具の「両頭金具」が出土
 両頭金具は両端に突起物をつけた芯棒を筒状金具に入れ、弓の両端に穴を開け装着する。


2013.11.27追記
 胎内市教委が28日、「城の山古墳」(4世紀前半)で、被葬者のものとみられる歯が見つかったと発表した。
 歯はエナメル質表面の減りが少ないことから若い人物(10〜20代)の可能性があるとしている。
[参考:共同通信、時事通信、毎日新聞]


キーワード; 槍鉋、やりがんな、ヤリガンナ

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新潟県胎内市・城の山古墳 未盗掘の古墳から畿内的要素を持つ副葬品が出土

2012年09月06日 | Weblog
 胎内市教委は6日、同市大塚にある4世紀前半の城(じょう)の山古墳(東西41m、南北35m、高さ5mの楕円墳)から、長大な舟形木棺や弓(注1)、靫(ゆぎ)(注2)、刀剣、銅鏡、勾玉、管玉、ガラス玉、大刀、銅鏃、鎗、鉇(やりがんな)、斧などの副葬品100点以上が未盗掘の状態で出土したと発表した。 城の山古墳は同時期の古墳では日本海側で最も北にある。 北部日本海側では例のない、ヤマト政権期の畿内的要素を持っており、市教委は「初期ヤマト政権と同盟関係にあった王の墓」とみている。
 大和政権の直接的な影響が及んだ範囲はこれまで、石川県能登半島の国分尼塚1、2号墳(七尾市)や雨の宮古墳群(中能登町)が北限と考えられてきた。
 今春より、古墳上部にある長さ約10.5m、幅約5mの墓坑の調査を行っていた。
 主体部から長さ8m、幅1・4~1・8mの舟形木棺が見つかった。人骨片も残り、頭部を北東に向け、木棺やそれを覆う粘土には多量の赤色顔料(水銀朱とベンガラ)がまかれていた。
 副葬品には小型銅鏡(直径9cm)や大刀(長さ67cm)、ヒスイの勾玉、凝灰岩製管玉、ガラス玉、銅鏃など畿内の古墳にみられる遺物が残っていた。靫は黒漆塗りだった。 築造時期は4世紀第2四半期(316年-330年)とみられる。
 現地説明会が8、9両日の午前10時と午後1時に開かれる。

(注1)弓は2張が見つかっており、黒と赤の漆の塗料が付着していた
(注2)靫は革製で表面には刺繍で描かれた菱形の模様が残っていた。塗られていた黒漆も確認された。
[参考:産経新聞、時事通信、共同通信、毎日新聞、朝日新聞]

大和政権、新潟まで影響力? 城の山古墳から銅鏡や勾玉(朝日新聞) - goo ニュース



キーワード: 城の山古墳、槍鉋、やりがんな、ヤリガンナ

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京都府京丹波町・蒲生野古墳群 約1600年前の碧玉製石釧が出土

2012年05月13日 | Weblog
 京丹波町教委が11日、蒲生野(こもの)古墳群(古墳時代後期、8基の古墳群)で、弥生時代中期(約2000年前)の遺構と古墳時代前期末(約1600年前)の遺構が見つかり、古墳時代前期末の遺構から腕輪を模した副葬品「碧玉製石釧(いしくしろ)」(直径11・6cm)が出土したと発表した。内周に沿って放射線状の櫛歯(くしば)模様、外周は三角形の鋸歯(ぎょし)模様の彫刻が施されていた。 西日本で発見された中で最大級という。
 石釧で最大のものは、七廻塚(ななまわりづか)古墳(千葉市)から出土した直径16・4cm(滑石製)。

 弥生時代中期の遺構では、木棺跡からは管玉やガラス玉の副葬品を出土した。ガラス玉の副葬品は畿内でも最古の事例ではないかという。 この時期のガラス製品は丹後地域での生産が知られていることから、丹後地方の影響をうけていたものと推測されるとしている。
 古墳時代前期末の遺構では、割竹形木棺(長さ6.5m)の遺構から石製の腕輪(石釧)3点、銅鏡2面、ガラス玉約100点、管玉7点、鉄斧2点、ヤリガンナ(槍鉋).2点等の副葬品が出土した。木棺には2名の被葬者があったものとみられる。
[参考:読売新聞、京丹波町教委HP]


キーワード:蒲生野古墳群 七廻塚古墳、槍鉋、やりがんな、ヤリガンナ
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東松山市・高坂古墳群 三角縁神獣鏡が埼玉で初出土 中国で製造か

2011年11月02日 | Weblog
 埼玉・東松山市埋蔵文化財センターは1日、市内の高坂駅東口第一土地区画整理事業地内にある高坂古墳群の八号墳近くで卑弥呼が魏から贈られたとする説もある銅鏡「三角縁神獣鏡」1枚が十二片に割れていたが、ほぼ完全な形で出土したと発表した。
 直径22cmで、裏面には35文字からなる「陳氏作竟甚大好、上有戯守及龍虎、身有文章口銜巨、有聖人東王父王母、渇飲玉泉食棗」と書かれた銘文(注1)があり、四神、二獣(西王母や東王父、仙人、竜虎)の図柄がはっきり確認できることから、西暦250~260年頃に中国で作られたとみている。 「三角縁陳氏作四神二獣鏡」と名付けられ、これまで全国各地で出土した三角縁神獣鏡には見られない形としている。 今回の発見は、初期ヤマト政権の影響が埼玉県に及んでいたということを示している。
 ほかに捩文鏡(ねじもんきょう、直径7.4cm、4C)、鉄製槍鉋(ヤリガンナ、長さ9.5cm)1本、凝灰岩製管玉15点、水晶製勾玉1個なども出土した。
 東松山市埋蔵文化財センターで、12日から18日まで公開される予定。
[参考:共同通信、朝日新聞、東京新聞、毎日新聞、読売新聞、埼玉新聞、日本テレビニュース、NHKニュース]

備考
 三角縁神獣鏡新鑑(樋口隆康、2000学生社発行)によると、「陳氏作竟甚大好」で始まる銘を持つ「三角縁四神二獣鏡」は2種類ある。 一つは(仮称A)、真土大塚山古墳(平塚市)、椿井大塚山古墳(京都府)、湯迫車塚古墳(岡山市)2点、権現山51号墳(兵庫県)から出土したもの、もう一つは(仮称B)、古冨波古墳(滋賀県)、椿井大塚山古墳(京都府)から出土したものである。
 仮称Aの銘文は「陳氏作竟甚大好、上有戯守及龍虎、身有文章口銜巨、古有聖人王父母、渇飲玉泉飢食棗」(35文字)
 仮称Bの銘文は「陳氏作竟甚大好、上有王父母、左有倉龍右白虎、宜遠道相保。」(24文字)
 今回出土した銘文は、「陳氏作竟甚大好、上有戯守及龍虎、身有文章口銜巨、有聖人東王父王母、渇飲玉泉食棗」(35文字)


キーワード: 槍鉋、やりがんな、ヤリガンナ

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福山市・池之坊墳墓群 A地点現地説明会 8/6

2011年08月03日 | Weblog
 福山市教委は2日、同市神辺町の池之坊墳墓群で、弥生時代中期~古墳時代前期の石棺墓4基、土壙墓65基(合計69基)を確認したと発表した。
 ヤリガンナなど鉄器3点、弥生土器の破片が出土した。
 現地説明会が6日(土)午後1時半から開かれる。
[参考:中国新聞、福山市役所HP]

過去の関連ユース・情報
 2008.10.31 福山市 池之坊墳墓群 B地点発掘調査説明会 11/2




キーワード: 槍鉋、やりがんな、ヤリガンナ
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栃木県市貝町・北ノ内遺跡 奈良・平安時代集落跡から大型の四面庇掘立柱建物跡を確認

2010年10月29日 | Weblog
 栃木県県埋蔵文化財センターは28日までに、小貝川沿岸の文谷地区にある奈良・平安時代(8世紀前半から10世紀後半)の北ノ内遺跡(芳賀郡市貝町文谷地内)で、集落内に当時の役所・寺院クラスに匹敵する大型の四面庇掘立柱建物跡(桁行き4間・梁間2間、柱穴1・3m×1・2m)を確認した。
 今回、竪穴建物跡33軒、掘立柱建物跡18棟、土坑15基が確認され、ほかに益子で製作された坏などの須恵器、「目」と墨書された碗や円面硯などの土師器、刀子、槍鉋(ヤリガンナ)などの鉄器が多数出土した。
 発掘調査現地説明会が30日(土)午後1時半に開かれる。
[参考:下野新聞]




キーワード: 槍鉋、やりがんな、ヤリガンナ
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京丹後市・大内北3号墳 6基の埋葬施設が出土

2010年09月02日 | Weblog
 京都府埋蔵文化財調査研究センターは2日、古墳時代前期(4世紀後半〜5世紀初め)の大内北3号墳(京丹後市大宮町森本)で竪穴式石室やくり抜き式木棺跡、4基の組み合わせ式石棺など計6基の埋葬施設が出土したと発表した。
 古墳時代に入ると一墳墓に一埋葬施設が普通であるのに対し、丹後は弥生の伝統を受け継いでいたことを示し特異な例。
 複数の埋葬施設の出土例は、権現山古墳(久美浜町)に次いで市内で二例目。
 竪穴式石室から副葬品の短剣と鉄製やりがんなが出土している。
 現地説明会は5日(日)午前11時に開かれる。大宮町三重の旧三重小学校グラウンド集合。
[参考:京都新聞、京都府埋蔵文化財調査研究センターHP]




キーワード: 槍鉋、やりがんな、ヤリガンナ


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