みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

ピラカンサ

2017年05月06日 | 俳句日記

あまりにも大きく繁った雪柳だと思っ
て写真に収めたが、帰って調べてみる
と、ピラカンサというバラ科の低木で
あることがわかった。
雪柳と同じ属である。
私は、東北に住んで、雪柳が大好きに
なった。
灰色と白の色あいに長く支配された冬
の季節に、紅一点の色彩を与えてくれ
るのが椿や山茶花である。
それらが、精彩を失っていく中で、梅
よりも早く、レンギョウなどの原色の
花が咲く前に、春を告げてくれるのが
雪柳なのである。
雪白五弁の小米花というまことに小さ
な花が、日に日に枝の先にまで開花す
るさまは、やっと春になると感じさせ
るに十分な演出効果がある。
従って、早春の季語なのだが、ピラカ
ンサを見つけた今は、軽々に使うこと
が出来なくなった。枝先の花は雪柳の
それと寸分も違わない。
人騒がせな花だ。別名トキワサンザシ。

〈卯の花と 白を競うか ピラカンサ〉
放浪子

5月6日〔土〕曇りのち晴れ
何事もなき一日、Uターンラッシュの
皆様にエールを送ります。