山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

五竜~鹿島槍(その22)

2010-08-31 | 北アルプス

冷池山荘

冷池(つべたいけ)山荘に到着しました。
既にたくさんの登山客がいました。
数年前にここに泊まって鹿島槍をピストンしました。
それ以来の宿泊です。
この日は五竜山荘をでてから12時間35分かかりました。
よく歩きました。
人間の足は素晴らしいです。
手続きもそこそこにビールで喉を潤しました。


鹿島槍

翌朝の鹿島槍です。
山荘の裏に展望台があります。
左から2番目が南峰、その右が北峰です。
その間を吊り尾根と呼んでいます。
着いた時はガスで何も見えませんでした。
やっと姿をみせてくれました。


ご来光(1)

太陽が顔を出してきました。
新しい1日の始まりです。
雲の上から少しずつでてきます。
新鮮な気持になる瞬間です。


ご来光(2)

少しズーミングして見ました。
太陽が上の雲に反射しています。
気温は5℃くらいでした。
下界では連日35℃以上だと騒いでいました。


ご来光(3)

更にズームして見ました。
新鮮なタマゴの黄身のようです。
雲がとれませんでしたが、久し振りにご来光が
拝めました。

爺ヶ岳の方向

部屋の窓からの景色です。
これから向かう爺ヶ岳への登山道がよく見えます。
天気は期待できそうですが、どうでしょうか?

剱、立山

右奥が剱岳、そこから左に立山の山々が
連なって見えます。
剱岳はどこから眺めても素晴らしい山です。


朝食メニュー

朝食メニューです。
最近の小屋の食事は随分よくなりました。
ヘリコプターで荷揚げができるお陰のようです。
ご飯と味噌汁はお代わりできます。

部屋

宿泊した部屋です。
混んでいると1枚の布団に2人で寝ます。
最初はそのように割り当てられたのですが、
夜遅くまで待っても入ってくる登山者がいなくて
布団1枚でゆったり寝ることができました。
ラッキーでした。

登山道

朝、あれだけ晴れていたのに出発する頃には
ご覧のようにガスがでてきました。
山の天気は変わりやすいです。
いきなりガラガラした登山道が続きます。

分岐

分岐にでました。
ここを左に降りれば約4時間くらいで大谷原という
ところにでます。
小屋で連絡しておけばタクシーが迎えにきてくれます。
我々は爺ヶ岳に向かって歩きます。


標識

反対側にある標識です。
大谷原まではかなり急な下りが続くようです。
ガスがますます濃くなってきました。


ウサギギク

ウサギギクの姉妹が微笑んでいました。
小さなヒマワリのような花です。
葉っぱがウサギの耳に似ているから、
ついた名前です。
この時期はまだまだたくさん咲いていました。


五竜~鹿島槍(その21)

2010-08-30 | 北アルプス
昨夜、北アルプスから無事に降りてきました。
シリーズ、続けます。


登山道(1)

ハイマツ帯に囲まれた登山道です。
こんな登山道なら、気持よく歩けます。
もう少しガスがとれて欲しかったです。

ライチョウ(1)

突然、ライチョウが姿を見せました。
お母さんのようです。
近くに子供がいるのでしょうか?
少し警戒しているようです。


ライチョウ(2)

「もう少しこっちを向いて!」と声をかけました。
少しだけ横を向いてくれました。
ライチョウはあまり人間を怖がらないようです。
登山道まででてくることもあります。
もうすぐ真っ白な冬の衣装に衣替えすることと
思います。


登山道(2)

後ろを振り返ってみました。
もの凄い勢いで左からガスが流れています。
涼しい風が吹いています。
遠くの山があっという間に見えなくなりました。


布引岳頂上

布引岳の頂上に着きました。
標高2683mです。
ガスで展望はよくありません。
冷池山荘に向かって歩きます。


急な下り

布引岳から先はダラダラとした下りです。
浮石に注意しながら歩きました。


ミヤマアキノキリンソウ

アキノキリンソウの高山種です。
花が頂点にまとまって咲きます。
別名:コガネバナとも呼ばれています。


振り返ってみた登山道

歩いてきた方向を振り返ってみました。
このあたりから鹿島槍や五竜がみえるところです。
残念ながらガスが濃くて見えませんでした。


ハクサンフウロ

ハクサンフウロも咲き出したばかりのようです。
花も場所によって咲く時期が少しずつ違うようです。
淡いピンクがかわいい花です。



クルマユリ
クルマユリが顔を出していました。
花びらがきれいにカールしています。
まだツボミがたくさんあります。
まだまだ楽しめるようです。


シナノキンバイ

これも咲いたばかりのようです。
鮮やかな黄色をしています。
シナノは信州、花がウメに似ていて黄色いのでキンバイ
という名前がつきました。

コバイケイソウ

コバイケイソウが咲いていました。
株はたくさんありますが、花はこれだけでした。
これもそろそろ終わりのようです。


キヌガサソウ

この全体の姿を昔の女性が被った「衣笠」に例えたようです。
葉っぱと花びらの数が同じです。
沢の湿ったところが好きな花のようです。
ここは冷池山荘の手前にある「お花畑」です。
たくさんの花が咲いていました。
山荘はもうすぐのようです。


気温が10℃前後だった山から降りて、昨夜の暑さは
かなり堪えました。
下界はまだまだ暑いようです。








五竜~鹿島槍(その20)

2010-08-25 | 北アルプス
鹿島槍の標識

鹿島槍の南峰の頂上から少し下ったところに
こんな標識があります。
実際には頂上ではないのですが、ツアー客など
団体さんはここで記念撮影するようです。
冷池山荘に泊まってここまでピストンする人が多いようです。
私も数年前に1人できてここで引き返しました。


長い下り

南峰からはダラダラとした長い下りが続きます。
ガスが濃くて先がよくわかりません。
足元だけみて歩きました。

ブロッケン現象

下っている途中で会いました。
ハッキリ見えたのですが、カメラを出した時には
薄くなっていました。
画面から少し離れてみてください。
右下のオンタデの花の先にぼんやりと丸い輪の中に
入った私の姿が見えると思います。
ブロッケン現象が現れる条件はいろいろあります。
今回はほんの一瞬でした。


登山道

少し明るくなってきました。
登山道がよく見えます。
前を行く二人が立ち止まっています。
何かがあるようです。


雪渓

二人が見ていたのはこの雪渓のようでした。
この雪もこれ以上消えないようです。
まもなくこの上に新しい雪が積もります。
手前の白い花はヤマハハコです。
たくさん咲いていました。


イブキジャコウソウ

ジャコウのような香りがする花です。
平地では背が高くなりますが、ここではこれ以上
大きくなれません。
小さな花の集合体です。
たくさん咲いていてきれいでした。


ミヤママンネングサ

高山に咲くマンネングサです。
花は星型をしています。
小さな花ですが、岩場にしっかり根を張って咲いていました。


お花畑

だいぶガスがとれてきました。
ここは両側がお花畑のようです。
たくさんの花が咲いていました。
右に見える花はイワオウギとイブキトラノオです。


ミヤマトリカブト

ある事件以来すっかり有名になりました。
花の姿が独特の形をしています。
空を一杯入れて立たせてみました。
凛とした姿です。


ミヤマコウゾリナ

花の下のホウに細かい毛がたくさんあります。
コウゾリナとは剃刀菜と書くそうです。
毛が鋭いので、剃刀に例えたようです。
この花も夏のお花畑を飾る花です。


クロトウヒレン

ツボミの時は真っ黒です。
トウヒレンとはアザミのことです。
アザミの仲間ですが、葉っぱにトゲがありません。
花びらの先端がカールしてかわいいです。


ミヤマシシウド

シシウドの高山種です。
シシとはイノシシのことで、茎のフシがイノシシの
足の膝に似ているそうです。
花全体が大きく広がって花火のようでした。



テガタチドリ

背丈が20cmくらいの低い花ですが、存在感を示すために
腹ばいになって撮影しました。
今年初めて出会った花です。
やっと咲き出したばかりのようです。
根っこが手の形をしているそうです。
横に見える葉っぱはイワオウギの葉っぱです。
小さい花もこのように撮ってあげると嬉しそうでした。


明日からしばらくお休みします。
今晩の夜行バスで扇沢に入ります。
北アルプスの針ノ木、蓮華、船窪、烏帽子を歩く予定です。
このシリーズ、まだ5回ほど残っています。
29日の夜、帰る予定なので30日から再開します。







五竜~鹿島槍(その19)

2010-08-24 | 北アルプス
北峰への登山道

鹿島槍の北峰に向かう登山道です。
分岐から北峰までは片道10分くらいです。
ガラガラした道が続いていました。


鹿島槍北峰

あっという間に鹿島槍の北峰の頂上に着きました。
ガスで何も見えません。
標高2842mです。
今にも倒れそうな標識が立っていました。
2~3分くらいで引き返しました。


雪渓

再びザックを担いで歩きました。
右手の大きな雪渓が見えてきました。
厚さは1m以上あります。
この雪渓もこのまま冬を迎えるようです。

ミヤマリンドウ

小さなリンドウです。
草むらに隠れているので、気がつかないで通り過ぎる
人が多いようです。


登山道(1)

北峰と南峰の間の吊り尾根です。
結構、アップダウンがありました。
左右は大きく崩れています。
ガスがまた濃くなってきました。

ミヤマタンポポ

平地で咲くタンポポの高山種です。
里では春先に咲きますが、ここでは夏に咲いて
います。



タカネヤハズハハコ

これまで何度か出会いましたが、これが一番きれいな
姿でした。
花はこれ以上開きません。
葉っぱについている細かい毛は寒さから身を守る
ためのようです。



ミヤマクワガタ

きれいな姿がありました。
花びらの模様がマーブルチョコのようです。
北アルプスにはこのブルーの花が多いそうですが、
南アルプスには赤い花が多いそうです。
それぞれに棲み分けているようです。


イワオウギ

イワオウギの群生です。
マメ科の植物で、花が終わると枝豆のような
種ができます。
夏山でもかなり遅くまで咲いています。
でも、もう今頃は種ができているかも知れません。


登山道(2)

ゴロゴロした登山道です。
このあたりから南峰がみえるハズです。
遠くにぼんやり見えるのが南峰でしょうか?
行ってみるしかないようです。


シコタンソウ

これもきれいな姿です。
花びらの赤と黄色の斑点がよく見えます。
直径1cm以下の小さな花ですが、咲き始めは
どの花もきれいです。


鹿島槍南峰

鹿島槍南峰の頂上です。
標高2889mです。
数年前にここまで来たことがあります。
北峰から約1時間かかりました。


南峰頂上全体

頂上全体はこんな感じです。
手前に三角点が見えます。
二等三角点のようです。
ここから五竜、爺ヶ岳が見えるハズですが、ガスで展望は
まったくありませんでした。

キレット小屋から3時間20分、五竜山荘から9時間40分
かかりました。
冷池山荘まではまだかなりかかりそうです。
地図でやっと五竜から鹿島槍までの間が繋がりました。






五竜~鹿島槍(その18)

2010-08-23 | 北アルプス
剱岳の方向

歩いている右側のガスがスーッと流れて山が見えてきました。
一番左に剱岳(つるぎだけ)が見えるハズです。
残念ながらこれ以上雲がとれませんでした。


深い谷

大きくえぐられた谷がみえます。
雪渓がかなり上まで残っています。
この雪はこのまま解けないで冬を迎えることでしょう。


歩いてきた方向

歩いてきた方向を振り返ってみました。
登山道がよく見えます。
五竜は相変わらず雲の中でした。


はるか下のキレット小屋

少し登ったところからキレット小屋が見えました。
はるか下に黒い屋根が見えます。
その右上に白く見えるところがヘリポートです。
ヘリは荷物をあの場所に降ろすようです。
気象条件がよほどよくないとホバリングも難しいと思います。


遠見尾根

歩いている左側に尾根が見えます。
前日登った遠見尾根です。
テレキャビンを降りてからも長い道のりでした。


女性登山者

突然後ろから「こんにちは!」という女性の声がしました。
見るとタイツを穿いて身軽そうな女性でした。
あっという間に追い抜いていきました。
ザックも軽そうです。
リーダーが聞いたら、神城駅を7時にでてきたそうです。
この時の時間は午後2時過ぎでした。
遠見尾根を登って五竜山荘も通過し、普通の登山者が2日間かかるところを
7時間で歩いてきたことになります。
まだ30代のようでしたが、凄い女性もいるものだと感心しました。


登山道(1)

登山道の左は大きくえぐれています。
ガスが濃い時には気をつけなければなりません。
うっかり落ちたら奈落の底です。


登山道(2)

狭い登山道ですが、しっかりしています。
ガスがでてきました。
前の2人はよいペースで歩いています。
姿がみえません。

イワツメクサ

これも夏山を代表する花です。
花びらは5枚ですが、切れ込みが深く10枚にみえます。
全体がほっそりした姿です。
岩場にマット状に群生する花です。


ミヤマダイコンソウ

花は黄色くて葉っぱがダイコンの葉に似ています。
やはり岩場に咲いています。
これはそろそろ終わりかけのようでした。
このあともっときれいな姿に会えるかも知れません。


ガスの中

先頭の2人は黙々と歩いています。
ガスがかまり濃くなってきました。
山の天気は変わりやすいです。
雨でないのが幸いでした。

ハクサンイチゲ

花びらが散っていました。
もう少しきれいな姿がないか探しましたが、
これだけでした。
この花は雪解けと共に咲く花です。
他ではもうとっくに終わっているのかも知れません。


分岐

分岐に着きました。
キレット小屋をでてから約2時間の歩きでした。
ここを右に行けば鹿島槍の北峰です。
しばらく休んでからザックをおいてピストンすることに
しました。
このガスでは展望は望めないと思います。


◎残暑見舞い



厳しい残暑が続いています。
ブログ仲間のモカさんから、残暑見舞いが届きました。
彼女の画像加工は素晴らしいです。
この滝をみてかなり涼しくなりました。



宮島咲さんからもステキな残暑見舞い頂きました。
彼女は墨絵によるイラストレーターです。
これからの活躍が期待されます。
モカさんが引き合わせてくれました。
まだ30代の女性です。
陰ながら応援したいと思っています。











五竜~鹿島槍(その17)

2010-08-22 | 北アルプス
キレット小屋

キレット小屋で休んでいたら、「ここに泊まってみたくなった!」
と仲間の1人がいいました。
1人だけという訳にはいきません。
相談の結果、女性1人を含んで3名がこの小屋に宿泊することに
なりました。
この小屋は両側が切れ落ちたところに建っています。
テーブルのところで手を振っているのが仲間です。
ザックを担いで出発する3名は別のグループです。
このグループとは途中で一緒になりました。


イワベンケイ

花は黄緑色をしています。
ベンケイソウの高山種です。
岩場に咲いていて弁慶のように強いというので、
この名前がついたようです。
花が終わって実ができていました。


シコタンハコベ

小屋の近くでみたのは雨に打たれて惨めな姿でした。
これはまだきれいです。
葉っぱが5枚で、大きく切れ込んでいるのが
よくわかります。


登山道

しばらく歩いてから振り返ってみました。
少し遅れて出発した3名のグループがすぐ近くまで
きています。
我々と同じく冷池山荘まで歩くようです。
若い女性2人と男性1人のグループでした。

ガスがかかった遠景

晴れていればこの奥に五竜岳が大きく見えるハズです。
ガスがなかなか取れてくれません。
今年の夏山はあまりよい天気が続かないようです。


八峰キレットの入口

ここが八峰キレットと呼ばれているところです。
手前のハシゴを降りて、右のクサリに沿って歩くところです。
名前は聞いていましたが、通過するのは初めてです。


水平部分

仲間2人が通過中です。
思っていたほど危険ではありません。
左下が大きく切れ込んでいます。
高所恐怖症の人は見ないほうが無難です。


歩いてきた登山道

後ろを振り返ってみました。
先ほどのグループがすぐ近くまできています。
「足元に気をつけて!」と声をかけたら、
「は~い!」とかわいい声が返ってきました。


クサリ場(1)

道幅は狭いですが、岩につけられているクサリはしっかり
していました。
足元にさえ気をつけて歩けば問題ないようです。

深い谷

左下を覗いて見ました。
かなり急な傾斜です。
確かに落ちたら止まらないと思います。
白いハクサンボウフウが微笑んでいました。


クサリ場(2)

クサリ場が続きます。
ここも狭いところでした。
今度は右下が大きく切れ込んでいます。


クサリ場(3)

時々、後ろを振り返ってみました。
2人の女性はなかなかしっかりした歩きをしています。
男性のほうがかなり疲れているようでした。


クサリ場(4)

何故かここにはハシゴが岩に取り付けてあります。
使わなくなったハシゴを再利用しているようです。
クサリに掴まるとガラガラと大きな音がします。
八峰キレットという名前がついているだけに
狭い岩場の連続でした。


五竜~鹿島槍(その16)

2010-08-21 | 北アルプス
ルート(1)

これから進むルートがみえます。
先頭を行く3名がもうあんな先まで行ってます。
残り3名はマイペースです。
「慌てなくていいよ!」と時々声をかけます。



ルート(2)

先頭の3名が岩場に取り付きました。
両手両足をフルに使っています。
まだまだ油断できないルートのようです。

大下り

大きな岩場を越えたら、今度は急な下りです。
かなりザレています。
石を落とさないよう、慎重に歩きました。

降りてきたガレ場

降りてきたところを振り返ってみました。
一番奥のVの字に切れているところから
降りてきました。
こちらから登るのもたいへんなところです。

尾根道

ガスは両側から湧いてきています。
これから進むルートが見えます。
左は大きく切れ込んでいます。
間違っても近づかないほうが無難のようです。


V字谷

右下も大きく切れ込んでいます。
いわゆる「V字谷」と呼ばれる地形のようです。
遠くに見える雪渓が涼しそうでした。


ヨツバシオガマ

足元に咲いていました。
葉っぱが4枚輪生しています。
シオガマの中でも一番よく見かける花です。
花の姿が今にも飛び立とうとしている鳥のようです。
この姿から「クチバシシオガマ」と呼ぶ場合もあります。


ハシゴ

またまた長いハシゴがでてきました。
雨で濡れているとイヤな場所です。
足元を確かめ、1歩ずつ登ります。


キレット小屋

やっとキレット小屋が見えてきました。
もう少しです。
小屋から先もかなりの岩稜帯のようです。
はるか遠くに黄色いザックがみえます。


トウヤクリンドウ

なかなか咲いている姿に会えません。
ここでは機嫌がよかったのか、笑みを浮かべていました。
「よくきたね!」といって歓迎してくれたようです。


八峰キレット小屋

正式にはこんな呼び名の小屋です。
五竜山荘をでてから6時間20分でした。
ここでお昼です。
メニューは持っていたカップラーメンとパンです。
テルモスに入れていたお湯はかなり冷めています。
それでも時間をおいたら、何とか食べられました。


イワオウギ

小屋のすぐ横に咲いていました。
マメ科の植物です。
やはり厳しい環境で生きています。
花が終わると鞘に入った豆ができます。

シコタンハコベ

今回初めて出会った花です。
低地に咲くハコベの仲間です。
高山にこないと出会えない花です。
花びらが10枚に見えますが、実際は5枚です。
それぞれが大きく切れ込んでいます。
オシベのヤクがよく目立っていました。
この花はかなり雨でやられていましたが、このあと
もう少しきれいな姿に会えると思います。






五竜~鹿島槍(その15)

2010-08-20 | 北アルプス
ライチョウ

突然、ガスの中から姿を現しました。
生きた化石と呼ばれている野鳥です。
これは、お母さんのようです。
この時期はまだ子育てに忙しいようで、
子供を連れていることが多いです。
この時も2羽ほど子供がいました。



ウラシマツツジ(1)
白い花が咲きます。
この実はだんだんに赤くなり、熟すと黒くなります。
葉っぱの裏に縞模様があるので、裏縞(ウラシマ)という
名前がついています。


ウラシマツツジ(2)

背丈は5cmくらいです。
秋になると真っ赤に紅葉します。
小さいですが、これでも立派な木の仲間です。


ガスの中

ガスはなかなか取れません。
山全体に雲がかかっているようです。
視界は3m以下になる時もありました。



岩場(1)

再び岩場がでてきました。
黄色いペンキマークが心強いです。
「滑るから気をつけろ!」
時々、リーダーの声が飛んできます。
岩場では浮石も怖いです。
足元をしっかり確認して歩きましょう。


カメ岩

こんな岩が現れました。
岩と岩の間に岩が挟まれています。
全体がカメに似ているので、早速「カメ岩」と
名付けました。
カメはカメでもゾウガメのようでした。


ミヤマキンバイ

高山の草地や礫地に咲いています。
花びらがハート型をしていて、花の中心が濃いオレンジ色です。
群生しているとなかなかきれいな花です。

尾根道

ガスが取れてきました。
快適な尾根道です。
左は大きく崩れています。
こんなところばかりなら、ルンルン気分で歩けます。

トウヤクリンドウ

これはまだ蕾でした。
少しずつ花が膨らんできます。
この花もなかなか全開しません。
花びらの黒い斑点がよく目立っていました。
どこかで開いている姿に出会うかも知れません。



チングルマの穂

チングルマが穂になっていました。
この姿から稚児車(チゴグルマ)→チングルマという
名前になりました。
水滴がついた姿はきれいです。
あの白い花からは想像もできない姿です。


岩場(2)

垂直に切り立った壁です。
ここにはクサリがありません。
全身を使って登ります。


岩場(3)

かなり長い壁です。
岩場のルートは自分で歩きやすい場所を選びます。
頭の中でイメージし、ゆっくり登ります。
ルートは右奥に見える大きな岩の横を通過するようです。
幾らか明るくなってきました。


チシマギキョウ

きれいな姿のチシマギキョウが微笑んでいました。
姉妹のようです。
花びらが水滴に覆われています。
群生する花ですが、ポツンと咲いている姿も
なかなかよいものです。
似た花のイワギキョウは上を向いて咲きますが、
これはほとんど横を向いています。



遠望

やっと遠くの山が見えるようになりました。
ガスが取れるとまったく別の世界が広がっています。
大きなV字谷になっています。
もう少しでキレット小屋のようです。


五竜~鹿島槍(その14)

2010-08-19 | 北アルプス
岩場(1)

ここは左の岸壁を登って水平移動します。
その先は行ってみないとルートがわかりません。
緊張の連続です。


岩場(2)

しばらく行くと今度は左に大きく降ります。
ガスの中で黄色いペンキマークが心強かったです。
静寂な世界が広がっていました。


岩場(3)

クサリ場が出てきました。
左は大きく落ち込んでいます。
クサリを引っ張ってみて安全を確かめてから
掴まります。


下り

ダラダラとした下りです。
ここは浮石に注意です。
小さな石でも足の乗せ方が悪いと転ぶ場合が
あります。
捻挫と骨折が一番怖いです。

登山道(1)

正面に岩の突起があります。
足元ばかり気をとられていると今度は
頭をやられます。
常に前方や足元に気を配りながら歩きました。
右は大きく崩れています。


ど根性ハイマツ

これも「ど根性ハイマツ」です。
左は目もくらむ絶壁です。
幹が強い風で途中からねじれているようです。
根はしっかり岩の中に入っています。
何となくタコがうごめいているように見えました。


ミヤマクワガタ

小さな花です。
足元にひっそりと咲いていました。
クワガタ虫と同じ名前ですが、こちらは高山植物です。
どこかでもう少しきれいな姿に出会えると思います。


ハクサンシャクナゲ

少しきれいな姿の花がありました。
ここのシャクナゲはすべてハクサンシャクナゲです。
ハイマツと仲良く同居していました。


登山道(2)

少し道が落ち着いてきました。
2番目を歩いているのが紅一点の女性です。
ネパールのヒマラヤに魅力を感じて何度も行っている
ようです。
この日も黙々と歩いていました。


長いハシゴ

長いハシゴがでてきました。
しっかり固定されているか、確認してから登ります。
槍ヶ岳の頂上直下には長いハシゴが2本あります。
上り専用と下り専用の一方通行になっています。
シーズン中は渋滞するところです。


コケモモ

ここは標高2500以上のところです。
こんな厳しいところでもしっかり花を咲かせています。
赤い実は食べられます。
小さな花でも咲いていると嬉しくなります。



登山道(2)

ザラザラした登山道が続きます。
歩く先はガスって何も見えません。
こうなると足元だけが頼りです。



北尾根の頭

やっと一つのピークに着きました。
ここは標高2500mです。
五竜山荘を出発してから約4時間でした。
厳しい岩場は通過したようです。
ここで休憩し、気持を整えました。
キレット小屋まではもう少しあるようです。


五竜~鹿島槍(その13)

2010-08-18 | 北アルプス
大きな切れ込み

歩いている右側が大きく切れ込んでいます。
見ていると吸い込まれて行きそうです。
下から強く風が吹き上げてきます。
暑い時にはこの風を持って帰りたいくらいです。


ど根性ハイマツ

岩の上にハイマツが根を張っています。
水分も少なく厳しい環境です。
こんな姿のハイマツからは元気が貰えました。


岩場(1)

この先は大きく落ちているようです。
岩場は前との間を一定間隔おく必要があります。
あまり接近すると返って前の人が歩きにくくなります。
正面奥のガスの中に黄色いザックがみえます。
我々とは別の人のようです。

岩場(2)

まるで墨絵の世界です。
時々、大きな岩が目の前に現れます。
右下は大きく落ち込んでいるようでした。


G5

こんな記号がありました。
「G」は岩稜という意味のようです。
まだこの先も厳しい岩場が続くようです。


岩場(2)

下の切れ込みをよじ登ってきて、振り返ってみました。
ここにもハイマツが岩の上に生えています。
自然が造った盆栽のようでした。


岩場(3)

これから進む方向です。
遠くはまったくわかりません。
下のほうに何とか黄色いマークが見えます。
ここは左を大きく回り込んで降りて行きます。


岩稜帯

素晴らしい岩稜帯です。
時々、ハイマツが声をかけてくれます。
静寂した空気が漂っていました。


下の方

歩いている右下は大きくザレています。
遠くで石が落ちている音が聞こえます。
自然崩落しているようです。


シコタンソウ

大きくマット状に咲いています。
岩の隙間にしっかり根を張って生きているようです。
緊張した気持を和らげてくれました。

イワヒゲ

岩にへばりついて生きています。
小さな白い花を咲かせます。
これは花が終わって丸い実がなっていました。
ツツジ科の常緑小低木です。


岩場(4)

ここは真っすぐ進みます。
左右は大きく落ち込んでいます。
風が強いと嫌な場所です。
足元を確認し、三歩先をみて歩きます。



クサリ場

大きな岩を回り込んだところから先にクサリ場が
あるようです。
先頭を行くリーダーがすぐ後ろを歩いている女性に
何かアドバイスしています。
足を置く場所を指示しているようです。
紅一点の女性です。
落としたらたいへんです。
この先もまだまだ岩場が続くようでした。



五竜~鹿島槍(その12)

2010-08-17 | 北アルプス
タカネヤハズハハコ

昨日もトップを飾った花です。
こちらのほうが花がしっかりしています。
葉っぱの綿毛がほとんどなくなっています。
ここはそれだけ風が強いということのようです。


ハクサンボウフウ

小さな花の集合体です。
シラネニンジンに似ていますが、葉っぱが違います。
ボウフウ(防風)とは生薬のことだそうです。
小さくて風除けにはならないようです。


長い下り

かなり長い下りが続きます。
油断していると前の人が見えなくなります。
黄色いザックカバーがよく目立ってよい目印になりました。



ハクサンシャクナゲ

ハイマツの中から顔を出していました。
この時期はもう花が終わっています。
幾らか残っていてくれて嬉しかったです。
花びらの上の部分に緑色の斑点があります。


登山道

かなり狭いところを歩いています。
右は鋭く切れ落ちているようです。
ガスが濃くて遠くは何も見えません。
数年前、北穂から涸沢岳まで1人で歩いたことを
思い出しました。
あの時もこのようなガスの中でした。


チシマギキョウ

雨に濡れてひっそりと咲いています。
つい撮ってあげたくなります。
不思議とここにはイワギキョウがありませんでした。


クサリ場(1)

クサリがでてきました。
この先の岩の間を降りて行くようです。
五竜岳からこのルートを歩く人は少ないようです。
この天気だったので、諦めた人が多かったようです。


タカネシオガマ

高山に咲くシオガマの仲間です。
葉っぱに細かい鋸歯があります。
クモの糸が絡まっていました。

タカネツメクサ

大きなマット状になっています。
天気が悪いので、ほとんどの花は閉じたままでした。
ツメクサの仲間では標高が高いところに咲く花です。
もう少しきれいな姿に会えるかも知れません。


シコタンソウ

この花も岩の隙間に群生していました。
名前の通り色丹島に多い花だそうです。
花びらに赤と黄色の斑点があります。
風の強い場所ですが、しっかり根を張って生きていました。


ウルップソウ

日本では北海道の1部と八ヶ岳、北アルプスの1部にだけ
咲く花だそうです。
やはり礫地が好きなようです。
ムラサキイロの小さな花をたくさん咲かせます。
残念ながらこれは花が終わった姿でした。


クサリ場(2)

クサリ場が次々に現れます。
これではストックが邪魔になります。
両手両足をフルに使って歩いています。
雨はだいぶ小降りになってきました。
この先も同じような岩場が続くようです。

五竜~鹿島槍(その11)

2010-08-16 | 北アルプス
タカネヤハズハハコ

高山帯の礫地や乾いた岩場に生えています。
ここでも足元の岩陰にひっそりと咲いていました。
葉っぱに白い綿毛が密集しています。
別名:タカネウスユキソウとも呼ばれています。


岩場(1)

急な登りになってきました。
ガスは相変わらず濃くて前を歩く仲間が何とか識別できます。
空が少し明るいのがせめてもの救いでした。


岩場(2)

次々に大きな岩が現れます。
みんな黙々と歩いています。
ガスの中では赤と黄色がよく目立ちます。
時々、強い風が吹き上げてきました。


岩場(3)

登ってきた岩場を振り返ってみました。
ここは大きく切れ込んでいます。
ペンキマークがなかったら迷うところのようです。


注意標識

こんなマークがありました。
「落石注意」はありますが、「滑落注意」は初めてです。
ここでの滑落事故が多いということのようです。
この標識の左を登って行きます。


稜線

やっと稜線にでました。
雨は小降りになりました。
雨というよりは雲の中の水滴が時々風で吹いてくるようです。
頂上までもうすぐのようです。

分岐(1)

標識がありました。
ここは頂上でなく分岐です。
頂上はここを更に左に登ります。
小屋をでてから1時間15分でした。
ここにザックをおいて頂上をピストンします。


頂上へのルート

頂上までのルートです。
先がまったく見えません。
両側は鋭く切れ落ちていました。
滑って落ちたらまず助からないと思います。

五竜岳頂上

分岐から5分くらいで五竜岳の頂上に着きました。
標高2814mです。
晴れていれば北アルプスの山々がよく見えるハズです。
この先を間違って行く人がいるようです。
×印がたくさん描かれていました。


コメススキ

岩場の陰に雨に濡れていました。
水滴がついた姿がきれいでした。
小さな実をたくさんつけて風に揺れています。
ライチョウの餌にもなります。


分岐(2)

再び分岐に戻りました。
小屋を出発する時はとりあえず五竜頂上までということでした。
しかし、天気はこれ以上悪くならないようです。
みんなで相談の結果、この先に進むことにしました。

急な下り

分岐を過ぎるとすぐに急な下りです。
今回は岩場が多いということでストックはザックにつけたままです。
足元の石が滑りやすいので、慎重に歩きました。
周囲はまったく見えず、足音だけが響いていました。

五竜~鹿島槍(その10)

2010-08-15 | 北アルプス
分岐

分岐に到着しました。
ここは唐松岳と遠見尾根の合流点です。
五竜岳は右に進みます。


五竜山荘

五竜山荘が見えてきました。
12年前に唐松岳からここまできて台風に会い、
2連泊した思い出の小屋です。
9月の中旬で、休暇がなくなり遠見尾根を下って
帰りました。
紅葉がきれいだったことを覚えています。


雪渓

雪渓のすぐ上を通ります。
この小屋は雪渓の雪解け水を使っているようです。
細い水道パイプが見えます。


チシマギキョウ

チシマギキョウが群生していました。
岩の隙間からたくさん顔を出しています。
イワギキョウとの違いはガクが反り返らないことと
花びらに細かいヒゲがあることです。
また、花はいつも横向きに咲きます。
この日は約7時間の歩きでした。


夕食

小屋の夕食です。
カレーはお代わり自由です。
予約していたので、我々だけの個室が与えられました。


テント場

明け方激しい雨の音で目が醒めました。
外にでてみると幾らか小降りになっていました。
テントが幾つか張られています。
この奥に五竜岳がみえるハズです。
生憎、ガスの中で見えませんでした。


スタート

しばらく待ってみましたが天気は回復しそうもありません。
とりあえず、五竜岳まで行くことにしました。
ガスで視界は5mくらいです。

ペンキマーク(1)

岩にこんなマークが描かれています。
歩くルートを示しています。
ガスが濃い時などには心強い味方になります。


ペンキマーク(2)

丸いマークは「進んでもよい」という意味です。
但し、動く石に描かれたマークは動く場合が
あります。
ルートは自分の目で確認しながら歩く必要があります。


ペンキマーク(3)

岩場の登り口に多いマークです。
ペンキの色にはあまり関係ないようです。
ガスが濃い時には黄色がよく目立ちます。

登山道(1)

岩場の連続です。
雨が降っていると足元が滑りやすくなります。
3点確保で確実にホールドしながら登ります。


登山道(2)

雨はそれほどでもありませんでしたが、風が強いです。
稜線にでると下から吹き上げてきます。
このあたりは視界が3m以下でした。
頂上まではこのような岩場が続くようです。




先日、旅にでてから1週間が経ちました。
旅のようすをデジブックにまとめてみました。
お時間のある時にご覧ください。




五竜~鹿島槍(その9)

2010-08-13 | 北アルプス
ハクサンフウロ

夏山を代表する花です。
ガスに濡れながらも懸命に咲いていました。
群生しているとなかなかきれいです。


ハクサンタイゲキ

トウダイグサの仲間です。
やはり白山で最初に発見されました。
変わった姿をしている花です。
毒草ですが、薬にもされたようです。
本州中部から東北の日本海側に分布しています。


ミヤマアズマギク

ミヤマアズマギクの3姉妹です。
岩陰にひっそりと咲いていました。


ミヤマダイモンジソウ

やや湿ったところを好む花です。
花が「大」の字に見えます。
沢筋にたくさん咲いています。


クルマユリ

花だけをみるとコオニユリに似ていますが、
葉っぱが輪生しています。
お花畑でもよく目立つ花です。
きれいなオレンジ色をしていました。


登山道(1)

歩いてきた道を振り返ってみました。
晴れていれば遠見尾根がきれいに見えるところです。
ガスが次々に湧いていました。


タカネヨモギ

花はこれ以上開きません。
葉っぱが細く切れ込んでいるのが特長です。
地味な花なので気づかないで通り過ぎてしまう
ことが多い花です。


オオツガザクラ

ツガザクラの仲間ですが、花の先端が壷型をしています。
アオノツガザクラにはよく出会いますが、この花には
なかなか出会えません。
数が少ないようです。

ミヤマキンバイ

花びらがハート型をしていて、中心が濃いオレンジ色をして
います。
シナノキンバイと一緒に咲いていることが多い花です。
やはり群生しているときれいです。


ミヤマダイコンソウ

岩場が好きな花です。
葉っぱがダイコンの葉に似ています。
これは花が終わりかけのようでした。
このあとにもまだまだ会えると思います。

登山道(2)

これから向かう登山道です。
右側は大きく切れ込み、左はきれいなカールをしています。
五竜山荘はここからはまだわかりません。

チシマギキョウ

花びらにヒゲがありガクが反り返っていません。
やはり岩場を好んで咲く花です。
似た花のイワギキョウとは棲み分けているようです。



エゾシオガマ

きれいな姿のエゾシオガマがありました。
花が横を向いて咲いています。
シオガマとは海岸で塩を焼く釜のことで、花はもちろん
葉まで(浜で)美しいという意味だそうです。
北海道に多い花とされています。
中国の奥地でもよく見かけました。

五竜~鹿島槍(その8)

2010-08-12 | 北アルプス
雪渓と登山道

歩いている左側に雪渓が現れてきました。
ここを登り切って奥にみえる稜線を歩きます。
小屋はまだまだ先のようです。

ハクサンボウフウ

やはり高山に咲く花です。
せり科の仲間もいろいろあります。
葉っぱが大きいのが特長です。
小さな花びらはハート型をしています。


モミジカラマツ

まだ咲き出したばかりのようです。
ツボミの状態から開花するまでのようすがよくわかります。
葉っぱがモミジの葉に似ています。
白いのはすべてオシベです。


登山道

尾根に出ました。
これから向かう登山道が見えます。
小屋はもう一つのピークを越えたあたりに
あるようです。
先を行く登山者が豆粒のように見えます。


チングルマの群生

チングルマがでてきました。
背丈が10cmにも満たない小さな花ですが、
これでも立派な木の仲間です。
バラ科の植物で夏山を代表する花です。


オオヒョウタンボク

オオヒョウタンボクの花です。
オシベが長く飛び出しています。
よく見ると小さな虫がたくさん休んでいます。
秋にはヒョウタンの姿をした真っ赤な実をつけます。

ミヤマアズマギク

アズマギクのアズマとは東に多いという意味です。
アズマギクより標高が高いところに咲くので「ミヤマ」が
つきました。
淡いムラサキ色がよく目立ちます。
この花は随分整った顔をしていました。


シナノキンバイ

鮮やかな黄色をしています。
5枚の花びらに見えるのはガクです。
黄色くて小さなものが退化した花びらです。
葉っぱは羽状に裂けています。



チングルマ

チングルマをアップして見ました。
花が終わりかけになると中のオシベが伸びてきます。
この花からそのようすがよくわかります。

アオノツガザクラ

花全体が淡いクリーム色をしています。
葉っぱがツガの葉に似ています。
花は下を向いていますが、花が終わると上を向きます。
群生しているとなかなかきれいです。



シナノキンバイの群生

登山道の脇のお花畑です。
シナノキンバイがよく目立ちます。
山にやっと春が来たようです。

ミヤマキンポウゲ

里に咲くキンポウゲの高山種です。
大きく茎を伸ばして頂点に黄色い花を咲かせます。
花びらに光沢があるのは、内部にデンプン質があるからです。
これも群生しているとなかなかきれいです。


ツルキンバイ

ツルを延ばしてどんどん広がります。
平地に咲くミツバツチグリによく似ています。
まだ咲き始めのようで、ツボミガが多かったです。
足元にたくさん顔を出していました。