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毎日の暮らしの中にある大好きなもの、こと、出合(会)いなどについての気まま日記

香菜里屋

2009-01-26 09:30:39 | 読書
路地を縫うように歩いて5分ほどいくと、突き当たりに白い提灯が見えてくる。
焼き杉造りのドアを押して店に入ると、「いらっしゃいませ」
精緻なヨークシャーテリアの刺繍を施したワインレッドのエプロンを着た店主が迎えてくれる。
店の名前は「香菜里屋」、彼の名は工藤哲也という。
常時、アルコール度数の違う四種類のビールが置いてあるこの店では、客の持ち込むなぞなそをいつの間にやら解き明かす。

なぞが解き明かされていくのも魅力だが、訪れる客誰をもとりこにするのが旨し肴。
「トロを焙り焼きにして、生ライスペーパーで巻いたものです。焙り焼きソースは赤ワインと醤油をベースにしています」
カマンベールチーズを丸ごと白ワインで煮込み、仕上げに醤油をたらして、浅葱を散らしたチーズフォンデュ。
あまりの美味さにおかわりをしてしまった・・・・あー、読んでるだけでよだれが出そう
料理人の腕の見せどころって隠し味だからなぁ。
こんなお店があったら、行ってみたい。

作者の北森鴻さんとの出合いは本格ミステリー作家倶楽部選、何年度だったか・・・本格ミステリーの中でだ。
この作家はおもしろい!

この店に訪れる客の一人、冬の狐を名乗る旗師 冬狐堂の「緋友禅」
冬狐堂からの経由で絵画修復を請け負う佐月恭壱の「虚栄の肖像」
第52回日本推理作家協会賞受賞作品「花の下にて春死なむ」では、常連客の飯島七緒が登場しているんだ。
この店を中心にして広がる物語。

知り合いの店の料理人、腕に自信ありらしい。
一読を薦め、ぜひとも作ってもらおうじゃありませんか





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