空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

山口放送「奥底の悲しみ」問題

2017-11-11 19:22:16 | Weblog
 大問題。

山本めゆ 山口放送「奥底の悲しみ」の演出とクレジット非表示問題 2017年11月7日火曜日



出典の非表示とセクシズムの問題」について述べているが、当然、これは学術振興会特別研究員という(業界内部的にはエリートコースに入った強者ではあるが、世間的には)立場の弱い人物に対する、強力な権力行使である面も見落とせない。

 これが山口大教授とかなら、どうだったろうか。
 やはり、ぺーぺーのわかぞーであると思えばこそ、軽んじるわけではないか。
 学術の危機でもあるが、若手の危機という側面に注意したい。

 ―うちの分野でも盗作云々という話があったが、まあ「ついうっかり」とかでごまかしてもいいさ、しかしこれから世に出ようという若手の研究に対してやるのはダメだ、という旨、某大大学出身・大大学教授の言葉もあった。

 これで、この若手さんは、せっかくアタリのひとっぽいのに、こんな才能の無駄遣いを強要されるわけなのだ。惜しいことだ。コレに対してTV側としては、『無駄遣いしたくないと思うなら自分の研究しろよ(アタリがあったら、また使ってやるよ、代金は支払わないがな)!』ということになるのだろう。

 …TV側も、せっかくのいいネタにケチがつき、今後、ネタひろいに苦労することになろう。

 結局、誰も幸せにならない。

 やっぱり、クレジットで言及してあげて、礼金代わりに謝礼というか、研究費を20万か30万か出してあげれば、それで済んだ程度の話なのだろうに、小銭を惜しんで悪名を広めたなあという感想である。

 …民間大会社さんにとっての20万は、わりとはしたカネだが、我々にとっては常勤教授の一年間の研究費の満額だったりするのである。



 とまあ、”無名”のひとをうまいことひろう鑑識眼のみせどころだと思うのだが。

 追加:




 まあ、このご時勢だし、英語版もだそうかね、ということかなあ。

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2 コメント

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目を背けたいが背けてはいけない事実。 (Amazon家康。)
2018-02-23 20:19:16
ソ連兵は満州だけでなくベルリンや東欧諸国でも虐殺、強姦、略奪、放火などを行いました。
同じような事は、ドイツ軍占領下のフランスでも行われており、ノルマンディーに上陸して来たアメリカ、イギリス、カナダの将兵達は片っ端からフランス人女性を強姦しました。 これを聞くと、連合国軍として参加した諸外国のイメージが悪くなりますが、日本だってアメリカと同様、原爆を造っていました。
原爆を造っていたこの国が、アメリカの原爆投下や北朝鮮の核実験をどの面下げて批判出来るのでしょうか?
日本テレビさんには、日本が二度に渡って、原爆を造っていたり、核武装を検討していたドキュメンタリー番組を放送して欲しいです!
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Unknown ()
2018-02-23 21:05:13
ああ、そういう、よく知られた事実なら、学者の特別の研究なしでも、一般書の情報の再構成でつくれそうですよね>日本の戦時中の核開発の試み

というか「栄光無き天才たち」あたりを原作にしてしまえばいいので。

しかし、文系学者に払う程度のお金さえ惜しむようになったらしいTV業界に、どれほど期待できるかは難ですが。
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