空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

アルシャバブはRadio Mogadishuの放送受信を反宗教と理解する

2009-12-30 19:10:33 | ソマリア関連
 アルシャバブはソマリア暫定政府の運営するRadio Mogadishuの放送を聞くことを禁止する:

Garowe Online Somalia: Al-Shabab bans listening of Radio Mogadishu Dec 29, 2009 - 2:25:18 AM

 理由は,アルシャバブの行動に対する「虚偽の報道fallacious news」を広報しているから。報道担当者Sheikh Ali Mohammed Raghe Ali Dhereが言うには,同radioは中立的でなく,人々に聞くことを許容するわけにはいかない。

「このラジオを聴くことは,人々を,その言うことを何でも受け入れるようにする。これは宗教に敵対することだThis is against the religion」。さらにこの放送を聞いているのを見つけられた人は,そのオーナーたち(政府関係者だわな)と同様に扱われるであろうとする(極端な場合,暗殺対象にさえなるというわけか)。

 問題のRadio Mogadishuは最近数週間に活動を開始したもの。記事中には,独立放送局の電波は相当,アルシャバブに支配されているとされてます。

 このラジオ局のために働いているのは,Mukhtar Mohammed Hirabe暗殺後,仕事のなかった人だとかなんとか。

 ともかくメディア支配は重要事でありますが,上掲記事中,面白い一文がございます―「このアルシャバブの行動は,首都における政府の影響が広がりつつあるのを止める方策とみられる」。

 …首都の数ブロック以外では反乱勢力が大手をふって歩く南ソマリア。なのに,なんで政府の影響が広がりつつあるのか? いや,そりゃアナタ,医療サービスの不足に悩む国で医者の大量虐殺なんぞ実行すれば,支持者離れもするだろうさね:「「アルシャバブに死を!」無差別殺戮に犠牲者親族・友人は怒る」。

 例のShamoホテルの爆弾テロは,どうもアルシャバブの中の外国人勢力の主導したものらしく,これの評価をめぐって「アルシャバブ内部に亀裂あり」とも言われます。

 アルシャバブとしては,今は逆風が吹いてるかな,と思うところではないかと。

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