空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

悪質クレームの件

2017-11-18 20:10:41 | Weblog
 について、各社報道。

産経新聞 「悪質クレーム」7割が遭遇 5万人調査、精神疾患・土下座強要も 厚労省に対策要望 2017.11.16 19:23

スーパーマーケットやコンビニなど流通・サービス業で、客から暴言や脅迫など「悪質クレーム」を受けた従業員らが約7割に上っていることが16日、労働組合で作るUAゼンセンの調査で分かった

悪質クレームを受けたことがあると回答したのは約3万6千人。最も多かった行為(複数回答)は「暴言」が2万4107件。「何回も同じ内容を繰り返す」(1万4268件)、「権威的(説教)態度」(1万3317件)が続き、「土下座強要」も1580件あった

 暴言は分りやすい。同じことを延々繰り返す、というのは―まあ、そうやって”お客様”として他人の時間を占有することでせめてもの支配力行使を多少なりとも愉しむという理由はあろう、ただのストレス解消でもあろうが、話が進まないのであればさらにストレスは増えるはずなのだし。あとのは人格的屈服を要求するというあたりで抽象化できるかな。

悪質クレームが増えていると感じた人は半数で、その原因について、「消費者のモラル低下」「ストレスのはけ口」などが挙がった

 困ったことよねー。

時事 暴言や土下座強要、7割経験=悪質クレーム、厚労省に対策要請-労組 (2017/11/16-17:56)

悪質クレームに対し、毅然(きぜん)とした対応は2割にとどまり、4割は「謝り続けた」と回答

 そりゃあ、先方さんはそれなりの「正義」を得てから仕掛けて来るんだし、どこからが不当な要求かというのは明示的でないしさあ。

記者会見で「クレームはより良いサービスを提供するため大切にされてきたが、度を過ぎたものがある。共に尊重する社会を構築するため問題提起したい」と訴えた

 先方さんは一方的な承認を求めてくるわけですからねー。

 産経さん伝とは違う点は「内訳は複数回答で「暴言」が28%と最も多く、「同じ内容の度重なるクレーム」が16%、「説教」「威嚇・脅迫」が各15%、「長時間拘束」が11%など。セクハラや金品の要求、暴力行為、土下座強要などもあった」とあり、「「長時間拘束」」が入る点。
 同じクレームを延々繰り返し、そうして長時間拘束にいたるわけで、産経さんは「「同じ内容の度重なるクレーム」」と類似の概念と見て外したか。それはそれで見識だが、そのほぼ類似した概念が連発するあたり、現場の姿がさらに見えてくるのではないか。つぅか、しっかり味わったわよ私も。どれほどの阻害要因になったことか。論文何報分だろう。

NHK 悪質クレーム対策を厚労省に要請 11月16日 12時00分

スーパーマーケットや百貨店など流通業界で働く人が、客から暴言や説教といった悪質なクレームを受けるケースが相次いでいるとして、従業員への大規模な実態調査を行った労働組合が16日、こうした迷惑行為に対して国として対策を取るよう厚生労働省に要請しました

悪質なクレームなどの迷惑行為が「働く魅力を阻害し働き手不足をもたらす」

藤吉副会長は「かつては『お客様は神様でクレームに学べ』とも言われてきたが度を超して人権を侵害するものもある。法改正も含めて改善に向け組織として取り組みたい」と

厚生労働省は「職場でのパワーハラスメントの対策を協議する厚生労働省の会議でも悪質なクレームなどへの議論は行っていて、その結果を踏まえて、対応を検討していきたい」と

 まーその、『もったいなくもありがたくも、このワタクシが至らぬお前に説教を下してやる。汝、至らぬ者よ、ありがたく拝聴せよ。お前が食えているのもこのワタクシのおかげであるぞよ』というのは、マジアレな、と思う。



 こういうの、社会党(の系列)がなすべき仕事なんですよねー、古い体制では。

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