空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

ソマリア大統領選(やっちゃうらしい)

2012-08-20 17:30:00 | ソマリア関連
 ここ暫くこの問題について勉強してなかったので,復習をBBCの記事で:

BBC Somalia prepares to elect new president 20 August 2012 Last updated at 02:12 GMT

 暫定政府の任期がこの8月20日で切れるのに合わせ,ともかく大統領選をやっちゃうらしい。ともかく国連が後援してきた暫定政府の8年の歴史を区切り,Siad Barre失脚以来21年の内戦・無政府状態を区切る重要な機会である。

 治安対策は厳重である。警察・軍隊が通りをパトロールしている。

 候補者としては,首相のAbdiweli Mohamed Aliと議会議長Sharif Hassan Sheikh Aden,さらに現職大統領Sheikh Sharif Sheikh Ahmed。現職大統領が有利と見られる。

 しかし,現職大統領は議論の対象ではある。最近の国連の報告によれば,彼の統治では腐敗が広範に広がった。「システマチックな横領,純粋な・単純な流用,公金の窃取が政府のシステムとなった」と7月の報告は言う。8月には国連ソマリア特使Augustine Mahigaがいわく,「えこひいきに賄賂,恫喝」が国会議員任命作業中にあったという。

 新議会は275名の下院(※一時550名まで拡大されたが,流石に縮小した様子)と54名に限る上院とからなるが,これが月曜(今日だ)投票するのである。

 でまあ,下院は215名しか確保できていないとか。

 日曜には国際社会からの代表団がモガディシュに来訪,Ahmed大統領と最終協議をし,議員に身分証を配布するつもりであった。ところが大統領は身分証配布を差し止めたという。彼の氏族からの代表を,議員選出委員会が排除したからとか。



 …ぎりぎりまで粘りまくる,このパワーだけは見習いたいところではある,うん。



 ともあれ,月曜の投票は国際社会の歓迎するところである。たとえ選挙によるのではなく選定による議員団によるものであろうと,ともかく過去の私利私欲に彩られ軍閥政治に彩られた過去を断ち切り,より国家を代表するに足る政府の始まり…になり得る,はずだから。
 新世代の政治家―ソマリ人女性を代表する人々―をも含む議会なのだから。



 という以上が大体BBCが纏める現状。要点はまずまず拾われていると思われる。「通る」書類というのはこういうものなのだろうなあと思う今日この頃。

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