田川市石炭・歴史博物館のブログ

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田川のコト 第五回:田川郡②香春町

2016年09月26日 | 日記

みなさん、こんにちは!

田川のコトを、少しでも多くの方々に知っていただこうというこのシリーズ。
第五回目は、田川市の東のお隣、香春町についてデス♪


第一回目  第二回目  第三回目  第四回目


近代に入って石炭産業が隆盛を極めることで田川市が田川郡最大の都市となりましたが、それ以前の田川郡の中心地は「香春【かわら】」でありまシタ。
何といっても、その名前が公式文書に登場したのは奈良時代、8世紀に編纂された「風土記【ふどき】」なんですから!
※『豊前風土記』は現存しておりませんでして、引用された後世の書に「逸文【いつぶん】」として残るだけデス。

風土記についてカンターンにご説明しますと、
『大宝律令の制定や国号が日本と定められたことで、天皇を頂点とする朝廷による全国統一が果たされたので、地方統治の指針とするための資料として、各国の事情を編纂させたモノ』
というものデス。

んで、そこにどんなコトが書かれてたかといいますと、「郡や郷の名前」・「産物」・「土の良さ」・「地名の由来」・「土地の言い伝え」の5つになりマス。

なお、このとき「(諸国郡郷名著)好字令【こうじれい】」というのも出てまして、国や郡や郷、はたまた川や山などの名前を「好字(いい意味を持つ字)」にして報告するようになっており、多くの地名の漢字が変更になりました。

例としては「木国 → 紀伊国」・「泉 → 和泉」・「明日香 → 飛鳥」などなど。

朝廷のお手本となった唐(中国)にならって二文字の漢字が多く、現在の地名もその多くが漢字二文字になっているのはここから始まっているんデスねー。
ちなみに豊前風土記の逸文では、『田河の郡、鹿春の郷~』と出てきますが、コレが「田川の郡の、香春の町~」ということデスネ♪

そんな古い歴史を持つ香春町について、いくつかご紹介しまショー!

◆香春町で神社といえば「香春神社」。
正確な創建年は不明なのですが、元々香春岳の一ノ岳、二ノ岳、三ノ岳の山頂にあった三つの神様を、現在の位置に移設したのが和銅2年(西暦709年)というから驚きですネ! 3年前には1300年祭も行なわれておりマス。

同じ豊前国には、八幡様の総本宮としてあまりにも有名な「宇佐神宮」(大分県宇佐市)があるため、イマイチマイナー感がいなめませんが、延長5年(927年)にまとめられた延喜式神名帳(全国の神社一覧)には、豊前国に6座の記載があるのですが、そのうちの3座が宇佐神宮にあり、残りの3座は、ナント香春神社にあるんデス! スゲー!!

それでは香春神社に行ってみましょう。

まずは、長い階段をせっせと昇ります。



荘厳な本殿。
現在は石灰石の採掘で標高が半分になってしまったためありませんが、かつてはその背後に、香春岳の一ノ岳がそびえていたのでしょう!



本殿の前には、昭和14年に一ノ岳の山頂から転がり落ちてきた「山王石」がありマス。
高さ4m20cm、重さ86トンもの巨石が転がってきたにもかかわらず、人の被害も建物の被害もなかったということで、奇跡の石として奉られているんだそうデス!



香春神社に行かれる際は、ぜひその大きさを体感してみてくださいネ!


◆香春町でグルメといえば「山小屋ラーメン」さん。
筑豊ラーメンとして日本国内100店舗以上、海外にも40店舗以上を展開する山小屋ラーメンの創業の地は香春町でして、現在でも香春創業店として営業中デス。

一度食べるとクセになるオリジナルの豚骨ラーメンは、筑豊を代表するラーメンとして田川市民にも馴染み深く、田川市のふるさと納税でもゲットできますので、興味がありましたらチェックしてくださいネ!

と、今回は田川市の東のオトナリ「香春町」についてご紹介させていただきました。

次回は、どこの町村になるのか!?
相変わらず行き当たりばったりなもので分かりませんが(汗)
またプチ取材を敢行しまして、ブログアップさせていただきマース♪

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