東京コンサルティンググループ・カンボジアブログ

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カンボジアへの進出をコンサルティングしている駐在員が、カンボジアの旬な情報をお届けします。

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「取締役」

2017年06月20日 11時06分47秒 | カンボジアの法務

皆様、こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週もカンボジアの会社法について、皆様にわかりやすくご説明させていただきたいと思います。

 

今回は取締役についてご説明します。カンボジアにおいて、19歳以上の法的能力のある自然人であれば、取締役を務めることができます(120条)。またこの他に要件が定められているわけではないため、全員外国人または外国居住であっても問題はないと解されています。

また、取締役の選任、解任は、株主総会の普通決議事項となります(118条3項、124条)。取締役の人数に関しては私的有限責任会社なのか、公開有限責任会社なのかで規定が異なります。私的有限責任会社の場合、取締役は最低1人定めなければなりません。公開有限責任会社の場合、取締役は最低3人定めなければなりません。取締役の任期は原則2年となります(121条)。取締役は、会社の種々の業務執行を行う権利を有します(119条)。

 

 

 

 

第118条(取締役の人数)

1私的有限責任会社の取締役は1人以上とする。

2公開有限責任会社の取締役は3人以上とする。

3株主は、議決権を有する株主による普通決議によって取締役を選任するものとする。

第119条(取締役の権限)

取締役会は会社の事業を経営し、業務を執行しなければならない。定款には次に掲げる取締役の権限を記載しなければならない。

(1)執行役員の任免及び権限の決定

(2)執行役員の給与及びその他報酬の決定

(3)取締役の給与又は報酬額に関する議案の作成及び株主への提案

(4)手形、社債、無担保債券及びその他の債務証書の発行、及び、これらの本質的、相対的及び付随的内容の決定

(5)株主への定款の修正及び削除の提案

(6)株主への吸収合併及び新設合併の提案

(7)株主への会社財産の全て又は重要な一部の譲渡の提案

(8)株主への解散及び清算の提案

(9)会計原則と各種類株式の支払条件に従った配当宣言

(10)定款で認められた範囲での株式発行

(11)借入

(12)証券の発行、再発行及び売却

(13)保証

(14)会社債務を被担保債権とする会社財産に対する抵当権の設定、担保契約、入質又はその他の担保権の設定

(15)各会計年度の決算書の作成及び株主総会への年次財務諸表の提出

第120条(取締役の資格要件)

19歳以上の行為能力を有する自然人は、取締役又は執行役員に就任することができる。取締役は株主である必要はなく、また、定款に別段の資格要件に関する定めがある場合を除き、その他に資格要件は存しない。

第121条(取締役の任期)

定款が任期を定めていない場合、各取締役は2年毎に選任されるものとする。取締役は再任することが可能である。

第122条(取締役の任期)

全取締役の任期が同年度に終了することがないよう、各取締役の任期はずらすことができる。

第124条(取締役の解任)

取締役は、理由の有無にかかわらず、取締役ついて議決権を有する株主の過半数の賛成によって解任することができる。

 

今週は以上です。

上記の点でご質問ございましたら kumagai.keisuke@tokyoconsultinggroup.com

までお気軽にご連絡ください。   

 


 

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「株主総会」

2017年06月13日 16時57分42秒 | カンボジアの法務

皆様、こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週もカンボジアの会社法について、皆様にわかりやすくご説明させていただきたいと思います。

 

まず、株主総会は創立総会という形で会社設立後1年以内に開催する必要が出てきます(206条1項)。その後、決算承認は会社法上の株主総会での決議事項となりますので、明文化されていませんが、実質株主総会は1年に1回開催する必要が出てきます。また、株主総会決定事項は他にも様々な規定がありますので、その必要が出てくるたびに、取締役は臨時株主総会を招集しなければなりません(206条2項)。また、51%以上の株主の同意のもとに、株主が株主総会の招集を請求することができます(207条)。

株主総会を行う場所ですが、基本的にカンボジア王国内の場所で開催されることになりますが、すべての株主が同意するならば、カンボジア国外で開催することも可能となります(205条2項)。

定足数は、議決権株式を保有する全株主またはその代理人の過半数です(会社法217条)。

また、決議方法には、普通決議と特別決議があります。

 

普通決議・・実際に投票した株主総数の過半数以上の賛成によって成立する決議。

特別決議・・実際に投票した株主総数の3分の2以上の賛成によって成立する決議。

 

何を決議事項とするかで、要求される決議方法は異なります。

 

 

 

 

 

第205条(株主総会の開催場所)

1株主総会は、定款もしくは社内規則が定めた、又は、取締役会が決定したカンボジア王国内の場所において開催されなければならない。

2当該株主総会において議決権を有する全ての株主が同意した場合、株主総会は、カンボジア王国外で開催することができる。

第206条(取締役による招集)

1取締役は、会社設立後12ヶ月以内に、定時株主総会を招集しなければならない。

2取締役は、必要な場合、臨時株主総会を招集しなければならない。

第207条(株主による招集)

1株主は、取締役に対し、招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる。

2前項の請求は、当該株主総会において51%以上の議決権を有する株主が行うことができるものとする。

3第1項の請求は、1人又は複数の株主が署名した請求書類によることができる。

第217条(定足数)

1定款に別段の定めがある場合を除き、株主総会の定足数は、議決権を行使することができる株式の過半数を有する株主又はその代理人の出席とする。

2株主総会の開始時に定足数が満たされている場合、出席した株主は株主総会の手続を進めることができる。

3株主総会の開始時に定足数が満たされていない場合、出席した株主は、開催日時と開催場所を決定し、株主総会を延期することはできるが、その他の手続を進めることはできない。

 

今週は以上です。

上記の点でご質問ございましたら kumagai.keisuke@tokyoconsultinggroup.com

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「自己株式の取得、配当」

2017年06月06日 14時46分48秒 | カンボジアの法務

皆様、こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週もカンボジアの会社法について、皆様にわかりやすくご説明させていただきたいと思います。

 

カンボジアにおいても会社は、自己株式の取得を行うことができます。あらかじめ定款に定まれた内容に基づき、取締役が意思決定を行い、実行することができます。しかし、自己株式の取得は実質的には、資本の払い戻しとなるので制限があります。

また配当に関しても、株主総会の普通決議で承認を受けた後に取締役が定款に基づいて実行することできます。

自己株式、配当に関しても減資の際と同じように以下の条件を満たす場合を無効となります。

(1)  実行後に会社が支払不能の状況に陥る場合

(2) 実行後に会社財産の換価可能な価値が合計債務額を下回る状況に陥る場合

 

 

 

第155条(自己株式の取得)

1会社は、定款の定めに基づき、自己株式を取得すること又は株式を償還することができる。

2会社は、常時、1種類以上の、完全な議決権を有し、償還又は売却義務が付されていない株式を発行していなければならない。

3株主は、株式が償還された場合、償還金の支払いを受ける代わりとして、会社に株式を引き渡す義務を負う。この場合において、株主が株式を引き渡さないときは、会社は、償還金を銀行の別の口座に預入し、株主に対して書面でその旨を通知することができる。会社は、償還金の預入と同時に、帳簿及び記録から当該株式を抹消しなければならない。ただし、会社は、次に掲げる状況が生じると信ずるに足りる合理的な理由がある場合、自己株式の取得又は株式償却のための支払いを行うことができない。

 (1)自己株式の取得又は株式償還の対価の支払い後、会社が支払不能に陥る状況

(2)自己株式の取得又は株式償還の対価の支払い後の会社財産の換価可能な価値が合計債務額を下回る状況

4会社が取得した、償還した又はその他の方法で取得した株式は消却しなければならない。ただし、定款において発行可能株式総数が制限されている場合、当該株式を未発行の株式の状態に戻すことができる。

第157条(配当宣言)

1取締役は、定款が定める制限に従い、剰余金又は純利益から配当を行うことができる。

2取締役は、配当を行うことができる会社資金の中から、業務に使用するための特別準備金を積み立てることができる。

第158条(配当に対する制限)

会社は、次に掲げる状況が生じると信ずるに足りる合理的な理由がある場合、配当宣言及び配当を行ってはならない。

(a)配当後に会社が支払不能に陥る状況

(b)配当後の会社財産の換価な価値が合計債務額を下回る状況

 

 

 

 

今週は以上です。

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会社の増資または減資

2017年05月30日 15時16分25秒 | カンボジアの法務

皆様、こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週もカンボジアの会社法について、皆様にわかりやすくご説明させていただきたいと思います。

 

会社は、増資または減資を行う際は、株主総会の特別決議の承認が必要になります。

ここでの株主総会の特別決議は、その決議に投票した株主の3分の2以上の賛成により採択された決議を意味します。これに加えて、株主総会の普通決議というものも存在します。この決議は、この決議に投票した株主の過半数以上の賛成によって採択された決議を意味します。

また、減資の場合は、以下のような制限があります。すなわち、150条3項によると、減資を行うことで、会社が支払不能に陥る状況、または債務超過に陥る場合は減資することができません。

また、資本金は、定款記載事項となりますので、定款変更手続が必要になり、商業省、税務局での記載変更の手続が必要となります。

 

 

 

第150条(表示資本勘定の増額・減額に対する制限)

1会社が株式の種類又はシリーズ毎に区別して管理する表示資本勘定を増額することを提案したにもかかわらず、予定していた金額の払い込みを受けることができなかった場合、当該表示資本勘定の増額は、株主総会の特別決議による承認を受けなければならない。

2会社は、表示資本勘定及びあらゆる資本勘定を減額することができない。ただし、会社は、その理由を問わず、株主総会特別決議によって、資本勘定を減額することができる。当該特別決議においては、減額する資本勘定を明示しなければならない。

3会社は、次に掲げる状況が生じると信ずるに足りる合理的な理由がある場合、資本勘定を減額することができない。

(1)会社財産の払戻しを行った後、会社が支払不能に陥る状況

(2)会社財産の換価可能な価値が合計債務額を下回る状況

4前項の規定は、減額分が換価可能な財産で表されない場合には、適用されない。

5会社債権者は、裁判所に対し、本条に反して行われた減資によって払い戻された金銭又は財産の返還を申し立てることができる。

6前項に定める義務の履行を求める場合、当該請求は、当該減資を承認する取締役会決議の日から2年以内に行われなければならない。

 

 

今週は以上です。

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株式

2017年05月23日 11時04分29秒 | カンボジアの法務

皆様、こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週もカンボジアの会社法について、皆様にわかりやすくご説明させていただきたいと思います。

 

株式とは、現地法人を設立する際のその会社の持分を表します。基本的に一つの種類の株式を発行することになり、株主平等原則が適用されることになります。平等原則は以下の意味で平等です。①議決権②配当金③残余財産分配請求権(144条)。しかし、定款で別の定めを設ければ、権利の異なる複数の種類の株式を発行することができます。違いをつけることができる条件は145条に列挙されている通りです。

また、株式は譲渡制限をつけることができるが、その制限内で譲渡を行うことができます(154条)。その際、株券の交付を行いますが、帳簿上も正確に記載を行う必要があります。株主であるか否かは、株券の占有ではなく、帳簿上の記載があるかどうかで決定されます。

 

 

第143条(株式)

株式は記名式とする。株式には金額表示があり、会社は額面価格以下で株式を発行してはならないものとする。各種類株式に付される権利、特権、制限及び条件は、定款において定めるものとする。

第144条(株式数・額面価格・権利)

定款において株式数及び額面価格が定められていない場合、会社は、額面4000リエル以上の株式を1000株以上発行するものとする。定款に株式の種類についての定めがない場合、会社の株式は1種類のみとする。これらの株式を保有する株主の権利は平等であり、ここにおける株主の権利には次に掲げる権利が含まれる。

(1)全ての株主総会における議決権

(2)決定された全ての配当において配当を受け取る権利

(3)残余財産分配請求権

第145条(種類株式の権限)

定款の定めがある場合、会社は、2種類以上の株式を発行することができ、また、各種類株式について絶対的又は相対的な権利を定めることができる。各種類株式に付される権利、特権、制限及び条件は、定款において定めるものとする。前条各号の権利は、少なくとも1種類の種類株式に対し、各種類株式につき個別に又は全種類株式に付されるものとする。株式に付することができる権利及び条件には、次に掲げるものが含まれるものとする。

(a)会社の都合、株主の都合又は特定の出来事の発生によって、当該種類株式を、当該会社又は他の会社の他の種類株式又は有価証券に転換又は交換できること

(b)残余財産の分配に関する優先権

(c)会社の都合又は株主の都合によって、当該種類株式を買戻し又は償還できること

(d)譲渡制限

 

第154条(株式譲渡)

株式は、本法律及び定款が定める制限に従って譲渡することができる。会社は、株式を譲渡することができ、譲渡人及び譲受人から共同申請を受けた場合、帳簿及び記録に正確な記載しなければならない。

 

 

今週は以上です。

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「外国法人の支店」

2017年05月16日 17時49分00秒 | カンボジアの法務

皆様、こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週もカンボジアの会社法について、皆様にわかりやすくご説明させていただきたいと思います。

 

カンボジアの会社法にて、進出形態として現地法人という形態が主要な進出形態として、規定されていますが、他にも「外国法人の駐在員事務所」「外国法人の支店」としての進出形態が定められています。先週は駐在員事務所に関して、説明させていただきましたが、今週は外国法人の支店に関してご説明させていただきます。

 

 外国法人の支店に関しては、駐在員事務所と同様、独立した法人格を持たないですが、第278条2項にもあるように、現地法人と同様に営業行為を行うことができます。

 外国法人の支店は、独立した法人ではないため、取締役などの会社機関は必要ではなく、会社法280条で規定されているようにその会社が指定した管理者が外国法人の支店を管理することになります。

 支店の場合も駐在員事務所と同様、カンボジアに所在する支店、外国に所在する他の事務所、すべて含めて一法人となりますので、外国税制との調整が必要になってきます。カンボジアにおいても外国税額控除等の規定があり、二重課税を防ぐ規定がありますので、うまく活用していくことが重要です。

 また、外国法人の支店ですが、これは281条にあるように、本社の商号を用いる必要があります。なお、支店に関してもQIPの適用はありません。

 

こう考えると、駐在員事務所と支店では、営業行為ができるかどうかという点は異なりますが、ほとんど扱いに差異はないことがわかります。

 

第278条(活動が認められる業務)

1支店は駐在員事務所に認められた業務を行なうことができる。

2支店は、前項の業務に加え、カンボジア王国の法律によって外国人又は外国法人に対して禁止されている業務を除き、内国企業と同様に、継続的な物品の購入及び販売、役務供与、製造、加工並びに建設業務を行うことができる。

第279条(責任)

支店の財産は親会社の財産とする。親会社は支店の債務について、これを弁済する責任を負う。

第280条(管理)

支店は、親会社によって任命および解任される1人以上の管理者によって管理される。

第281条(商号)

支店の商号は親会社の商号となるものとし、「支店」という言葉は、その商号の上部又は前部に配置されなければならない。

 

今週は以上です。

上記の点でご質問ございましたら kumagai.keisuke@tokyoconsultinggroup.com

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カンボジア企業経営への心得

2017年05月09日 17時27分05秒 | カンボジアの経営

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。             

さて、今回のテーマは「働く者に求めるもの」です。


ドラッカーは、その著書の中で次のように述べています。

「働く者との関係においてまず問うべきは、彼らに何を求めるかである」

この問いに対する、決まり切った答えは「正当な一日の報酬に対する正当な一日の労働」となるでしょう。

しかし、報酬と労働のいずれについても、正当とは何かは定義することができません。
それ以上に問題なのは、この言葉が働く者に少ししか要求せず、しかも間違ったものを要求していることにあるとドラッカーは言います。


要求すべきは、何にもまず、組織全体の目標への貢献でなければなりません。

働く者から何かを得ようとするならば、正当な労働よりもはるかに多くを求めなければなりません。正当さを超えた貢献を求めなければなりません。

一方で経営者は、働く者に対して従順さなど求めてはいけません。逆に、攻撃的な文化を生み出すことを求めなければならないでしょう。
要求されるものが大きいほど、人は多くを成し遂げます。要求が大きいほど、人は多くを生み出すものです。それが、人間という存在の特性でもあります。

しかも人は、誇れるものがあってのみ、誇りを持ちます。何かを達成したときにのみ、達成感を感じます。仕事が重要なときのみ、自らを重要と感じるのです。
高い水準を要求することほど、仕事の改善に挑戦させるうえで効果的なものはありません。仕事と自己実現の誇りをもたらすものはないのです。

ドラッカーは、「絶えざる努力によってのみ実現される最高水準の仕事に焦点を合わせるとき、動機づけが行なわれる」と結論づけています。

 

澤柳 匠


 

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駐在員事務所

2017年05月09日 17時25分54秒 | カンボジアの法務

皆様、こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週もカンボジアの会社法について、皆様にわかりやすくご説明させていただきたいと思います。

 

カンボジアの会社法にて、進出形態として現地法人という形態が主要な進出形態として、規定されていますが、他にも「外国法人の駐在員事務所」「外国法人の支店」としての進出形態が定められています。今週は駐在員事務所に関して、ご説明させていただきます。

 

駐在員事務所に関しては、下記のような規定が会社法上にあり、行える活動に制限があります。2項にあるように営業活動を行うことはできないため、基本的に収益を上げることはできません。したがって、税金に関しては基本的に収益に課税される前払法人税や利益に課税される利潤税は対象にはなりませんが、費用に課税される源泉所得税や給与税は課税の対象となります。また、駐在員事務所はQIPの対象とはなりません。

 駐在員事務所は、独立した法人ではないため、取締役などの会社機関は必要ではなく、会社法275条で規定されているようにその会社が指定した管理者が駐在員事務所を管理することになります。

 駐在員事務所の場合、カンボジアに所在する駐在員事務所、外国に所在する他の事務所、すべて含めて一法人となりますので、外国税制との調整が必要になってきます。カンボジアにおいても外国税額控除等の規定があり、二重課税を防ぐ規定がありますので、うまく活用していくことが重要です。

 また、駐在員事務所の商号ですが、これは276条にあるように、本社の商号を用いる必要があります。

 

第274条(活動が認められる業務)

1商務代表事務所及び商務連絡事務所は、カンボジア王国において、次に掲げる行為をすることができる。

(a)親会社への紹介を目的とする顧客との接触

(b)商業情報の調査と当該情報の親会社への供与

(c)市場調査の実施

(d)展示会での物品の売り込み、並びに、自らの事務所又は展示会でのサンプル及び商品の展示

(e)展示会に向けた物品の購入及び保管

(f)事務所の賃借及び現地使用人の雇用

(g)親会社を代理して行う現地顧客との契約

2商務代表事務所及び商務連絡事務所は、継続的な物品の購入及び販売、役務供与、製造、加工並びに建設業務を行ってはならない。

 

第275条(管理)

商務代表事務所又は商務連絡事務所は、親会社によって任命および解任される1人以上の管理者によって管理される。

第276条(商号)

商務代表事務所又は商務連絡事務所の商号は、親会社の商号となるものとし、「商務代表事務所」又は「商務連絡事務所」という言葉が、その商号の上部又は前部に配置されなければならない。

 

今週は以上です。

上記の点でご質問ございましたら kumagai.keisuke@tokyoconsultinggroup.com

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カンボジア企業経営への心得

2017年05月02日 11時01分46秒 | カンボジアの経営

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。             

さて、今回のテーマは「上司と部下」です。


部下には色々なタイプがあります。

上司から見れば、有能で使いやすければ一番いいのでしょうが、そのような部下は案外少ないものです。仕事はできるが使いづらいタイプと、仕事は今ひとつだが上司に従順なタイプに分かれることがしばしばであります。そして大抵の上司は、前者より従順な後者を好む傾向にあります。

 

しかし、優れたリーダーは違います。

「優れた部下は野心家であるというリスクを十分に知っているが、しかしそのリスクは凡庸な部下に振り回されるよりもはるかに小さいことも自覚している」とドラッカーは指摘しています。ここから、リーダーはどのような人間を部下として、またチームのメンバーとして選ばなければいけないのかの答えが、自ずと出てくるでしょう。

 

人に成果を上げさせるためには、自分を中心に判断してはいけないのです。彼・彼女は仕事にどのような貢献ができるのかを問わなければなりません。自分との相性は考えず、仕事中心に判断するのがビジネスであるのです。

 

部下にどのようなタイプを選ぶかを見ればリーダーとしての力量がわかる。まず組織の上に立つものが、頭を切り替えなければ、競争に勝てる戦略は生まれてこないとは、富士ゼロックス社長であった小林氏の言葉です。戦略が生まれないと、勝てる組織も生まれないのです。

 

その意味においては、良い部下、悪い部下がいるのではなく、良い上司、悪い上司がいるだけであり、上に立つ人間はそれを心得ておかなければなりません。

 

 

澤柳 匠


 

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公開有限責任会社

2017年05月02日 10時46分36秒 | カンボジアの法務

皆様、こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週もカンボジアの会社法について、皆様にわかりやすくご説明させていただきたいと思います。

 

カンボジア会社法では、公開有限責任会社というものも規定されています。これは、株式上場を行っている企業を指します。カンボジアでは現段階では4社程度しか上場を行っている企業はありません。公開有限責任会社の場合、私的有限責任会社のように株主が30名以下という限定はなく、それ以上の株主を持つことができます。また取締役は3人以上必要です。取締役会に関しては、私的有限責任会社または公開有限責任会社どちらに関しても必須であり、3か月に1回、取締役会における会議を開く必要があります。

 

第87条(公開有限責任会社の性質)  公開有限責任会社とは、証券を公開することができる有限責任会社をいう。

 

第118条(取締役の人数) 1 私的有限責任会社の取締役は1人以上とする。 2 公開有限責任会社の取締役は3人以上とする。 3 株主は、議決権を有する株主による普通決議によって取締役を選任するものとする。

 

第128条(取締役会の招集) 1 取締役会議長は、取締役会を招集する権限を有する。取締役会は、全取締役数の 3分の1によって招集することができる。 2 定款に別段の定めがある場合を除き、取締役会はカンボジア王国内において開催 されるものとする。 3 取締役会は、3か月に1回以上開催されるものとする。取締役会決議は、会議に 出席した取締役又はその代理人による過半数もって行うものとする。

 

 

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