日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

さてと

2016年10月18日 | 自然 季節

 朝顔の葉陰を移動しながら飛んでくる昆虫が食べられる安らかな場所と留まっていた。朝夕、朝顔に水やりする主にも気づかれず少し怠け癖がつき始めていた。そんなある日、安住の朝顔が小さく切られ取り除かれた。何度か主の指に我が武器の鎌で一撃を加えようかとしたが、右手に持っている鋏が恐ろしく抵抗できず、しばらくすると垣はプラ竹の骨組みだけになった。

 人間はカマキリの漢字は難しくてなかなか書けない。そこで仮名か書いても「鎌切り」と書く。前足が鎌状になっているので当てずっぽうではない。鎌足で昆虫などを捕らえて食べる小さくても肉食昆虫の仲間だ。また、共食いすることで嫌われているが、わが仲間は昆虫のイラスト作家には大人気という側面を持っている。鎌足以外に大きな三角形の頭や体に似合わない大きな羽根などの外見がイラスト向らしい。

 私らはあまり好まれる部類ではないようだが善玉に扱ってくれる人もある。それは私らが昆虫を捕食することから農業関係者からは暖かい目で見られていることを知ってください。稲穂を食べるスズメを全滅させた村では、翌年、害虫の影響でコメの収穫が激減したという。スズメは長い目では益鳥なのです。

 プラ竹の先端まで登ってきたが、このままでは足場も悪く身を支えきれない。昆虫も停まるところもないから寄ってはこないし、鳥にも狙われる。主は私の様子を見て垣の撤去をしばし見合わせてくれる。どこへ身を移そうかと思案しているとき主の携帯に着信、その話の間に傍の庭木へ飛び移った。さてと、擬態を活かして昆虫を捕らえよう。
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