たんべぇ山から

山歩きの記録、出会った植物を紹介します。



幌尻岳【北海道】 2009年7月9日~11日 その1

2009-07-19 | 北海道の山

日高山脈の最高峰 幌尻岳(2,052m)は百名山の中でも最難関の山と言われています。
額平川コース中にひとつだけある山小屋「幌尻山荘」は完全予約制となっており、体力的に日帰りが困難な私たちにとって、この小屋を予約できるかが鍵となります。

平取山岳会が運営する幌尻山荘の予約受付が開始されるのは「4月1日午前9:00」カレンダーに大きく印をつけてこの日を待ち構えていました。受話器を握り締める手にはじっとりと汗がにじんでいます!
2009年4月1日午前9時、勝負の時がやってきました!!
間髪を入れずダイヤルしたにもかかわらず、無情にも話し中で全くつながりせん。
その後、何十回いえ何百回かけ続けたことでしょう?
午後3時過ぎにようやく通じた時は奇跡が起きたかのような錯覚すら覚えました。
苦労の甲斐あって7月9日と10日の2泊分をゲットできた喜びは言葉では言い表わすことが出来ないほどでした。

これで、遠い存在だった幌尻岳への道が開けました。

【山行日】2009年7月9日~11日(木~土)


【コース

7/09 仮ゲート10:50/11:10-----林道ゲート11:40/50-----取水口13:10-----渡渉開始点13:30/50------幌尻山荘15:40【行動時間:4時間30分】

7/10  幌尻山荘03:20-----命ノ泉05:00/05-----幌尻岳山頂06:45/55------命ノ泉08:10-----幌尻山荘09:05【行動時間:5時間45分】

7/11  幌尻山荘04:30-----取水口06:45/07:00------林道ゲート08:10/15-----仮ゲート駐車場08:50【行動時間:4時間20分】



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7月9日(木)


昨日、雨の羊蹄山でびしょ濡れになった衣類などは宿泊先の「休暇村支笏湖」のコインランドリーで洗うことができたのでさっぱりです。
今日は幌尻山荘までの行程なので休暇村でゆっくり朝食をいただき、午前7時30分幌尻岳の登山口にあたる仮ゲートへ向けて出発しました。
途中、平取町のガソリンスタンドに立ち寄ると、スタンドの店主が「今夜から平取は大荒れだそうですよ!」
と心配な情報を提供してくれました。

今朝は薄曇ながら爽やかなお天気だし、日高地方の予報では少し崩れる程度と聞いていたのでガソリンスタンドでの予報をどの程度信じてよいものやら…
いずれにしろ今日中に幌尻山荘に入ることにしましょう!




林道を15km走り、仮ゲートに到着しました。

広い駐車場に車は十数台でしょうか?

一番奥にはバスがエンジンをかけたまま待機していました。

別の小型バスに乗って下りてきた団体さんはお互いの健闘を称え合い“バンザイ三唱”したあと、待機中のバスに乗り込みました。
どうやら、ツアーのお客さんには特別待遇でこの先のゲートまで送迎がついているようです。

とても満ち足りた笑顔の面々、私たちもああやって下山できるのでしょうか?とても羨ましく思いました。



11:10
忘れ物がない様、最終チェックをして私たちも出発することにします。


遅い時刻の出発なので幌尻岳に向かう人は我々の他は誰もいません。


道沿いに咲くオオバミゾミゾホオズキ、エゾノハナシノブ、ヤマルリトラノオ、ツルアジサイ、ミヤママタタビ、ウツボグサなどを見ながらの林道歩きもなかなかよいものです。



エゾタツナミソウ    ムシトリナデシコ
 

エゾアジサイ



サワヒヨドリ    クルマユリ
 


エゾノハナシノブ
 


オオバミゾホオズキ






ミヤママタタビ

あでやかなピンク色は葉、白いマタタビは見たことがありますがこれは見事でした。



ヤマルリトラノオ




林道ゲート

仮ゲートからちょうど30分で林道ゲートに到着です。



キバナノカワラマツバ




林道を歩くこと1時間20分、ようやく取水口に着きました。
仮ゲートからの林道歩きを合わせると1時間50分です。

取水口

ここでテント泊する人もいるようです。
自転車も有効な手段ですね~


取水口から右岸を少し進むとちょっとした“へつり”があります。
補助ロープがあるのですが、細く古びているので体を預ける勇気がなくちょっとだけビビりました(^^ゞ

歩くこと20分で最初の渡渉点に到着しました。

ここで、靴を履き替えます。


私は運動靴に手作りの“フエルトわらじ”と小石の進入を防ぐための手作り“伸縮素材のスパッツ”で準備完了!!
夫は、ワークマンで買った作業靴「寅さん」に“フェルトわらじ”を付けます。
夫の靴はハイカットなのでスパッツなしでもOKです。
さてさて、手作りのフェルトわらじとスパッツの使い心地はいかがなものでしょうか?

昨日は水量が多くて渡渉することができず引き返した人も多かったようですが、今日は大丈夫のようです。
ただし、流れが速く水圧は想像以上でした。











渡渉点は一応赤いペンキやテープで印がついているのですが、色が薄くなっていて探すのが大変でした。
人が多ければ難なく通過したであろう場所も、ひとつひとつ渡渉点を探しながら歩くので結構疲れます。

「えっ、ここを渡るの?」と疑問に感じる場所がありました。
膝上どころか股上まで濡れてしまう急流、無事に渡れたから良かったものの帰りが心配です。
翌々日、ガイドさんの後ろをくっついて下った時、やはりこの場所は間違っていたことがわかりました。「あんなところ渡ったら危ねぇよ~」と言われてしまいました。)

水量が多い時は慎重に渡渉点を選ばなければ危ないですね!
結局、幌尻山荘までの渡渉は23回でした。
そのほか沢の中をジャブジャブと遡上する場所もあり、そこそこ緊張しました。

下りは21回だったのでどこかで余計に渡ってしまったようですね(^^ゞ



《渡渉時に見かけた花》


沢沿いでなんと「エゾルリソウ」を見つけました。

こんなところでエゾルリソウに会えるなんて驚きです!
ザックの奥に仕舞いこんだ一眼を引っ張りだし数枚撮りました。
濡れないようにビニールでグルグル巻きにしていたので苦労しました。

エゾノシロバナシモツケ



ギョウジャニンニク



エゾオオサクラソウ?


ノビネチドリ(シロバナ)



15:40 渡渉開始から1時間50分、幌尻山荘に到着。

小屋前に用意されたブルーシートの上に荷物を置き、濡れた服を着替えてから小屋内で宿泊の手続きをします。
今のところ9人と12人のツアー客とガイドさん5名、単独男性2名と私たち2名です。
そのほか、20名の団体さんの予約が入っているとのことです。

ツアーの21名と単独の男性が二階に、私たち二人ともう一方の単独男性が一階を割り当てられました。一階にはこれから到着予定の20人が入るので一人当たりのスペースはかなり狭くなります。

まずはビールで乾杯、ブルーシートの上で夕食です。
700円のビールは飛ぶように売れ在庫が心配です。買えてよかった!!

小屋の前は冷たい沢水が引かれていますが、やはりエキノコックスが心配でこのまま飲むには抵抗があります。
管理人さんは「私はこのまま飲んでますよ!」とおっしゃっていましたが、「心配なら沸かして下さい」とも…やはり責任は持てないといったところでしょうか?


洗顔はこの沢ですることになっています。


宿泊料1500円に含まれている敷き毛布の上にシュラフを広げました。
ちなにみにボアの掛け毛布は一枚500円で別途貸し出していましたが、これも数に限りがあるようです。ツアーの方はシュラフなしで掛け毛布を利用されていました。

薪ストーブがチロチロ燃える心地よい小屋、早々にシュラフにもぐりましたが、20人の団体さんはなかなか到着せず、管理人さんをはじめガイドさんたちはヤキモキしています。

就寝時刻の午後7時30分を過ぎても到着しないので電灯を消すことができません。
結局、午後8時を過ぎたところでタイムリミットとみて消灯になりました。

幌尻山荘の場合は事前に料金を払い込むシステムになっているので、この時点で予約が成立しています。
そのため、何の連絡もなしでキャンセルすると受け入れ側は場所を空けて待っていなければなりません。
様々な事情で小屋に入ることが出来なくなった場合、平取山岳会にそのむね連絡すれば、その後は無線で小屋に連絡が入るようになっているようです。

20人の団体さんが来ないので一階の部屋は広々、二階から数人が移動し計8人で寝ることになりました。





幌尻岳 その2に続きます。


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