たんべぇ山から

山歩きの記録、出会った植物を紹介します。

スイスアルプス花紀行 NO.3 (オーバーロートホルン) 2013.07.20

2013-08-20 | 海外

 
7月19日 からの続きです。

7月20日



~6:15 AM ベランダから撮ったマッターホルン、今日は雲ひとつない晴天~


早朝、ブライトホルンに向かうMさんを見送り、
私たち三人はのんびり朝食を摂ったあと、スネガ行きの地下ケーブルカーに乗る。
 


~スネガ・パラダイス行き地下ケーブルカー~


~スネガ(Sunnegga)から見たマッターホルン~

スネガからはゴンドラリフトと大型のロープウェイに乗り継いでロートホルンへ。
帰りのルートは自由に選択できるよう、チケットはツェルマット⇔スネガ往復のみを購入。
なので、その先に進むチケットを追加で買わなければならず、売り場を探すも見つからない…
スタッフらしき人に聞いてみると、
追加料金は降りた場所で払うシステムになっている様子、そのまま乗り場へ移動。


~ゴンドラに乗り継ぐ~


~ブラウヘルト(Blauherd)でさらに大型のロープウェイに乗り継ぐ~


~08:45 ロートホルン~

スムーズな乗り継ぎで標高3013mのロートホルンに到着!
抜群の展望と真っ青な空、澄んだ空気、この幸運にボルテージは最高潮に!
辺りを見回すと日本人の観光客が10人ほどいるだけ、

お互いに写真を撮り合ったりして、この澄んだ青空を喜び合う!!

「あれが、モンテ・ローザ、隣がリスカム、こっちがブライトホルンよ!」と説明を受けながらも
チンプンカンプンの私…
ブライトホルンかぁ?いまごろ彼女はどの辺りを歩いているのかな…??などと思いを馳せながら
しみじみと眺める。
帰宅後、山の名前を調べてみたら別の山をブライトホルンと勘違いしていたことが判明、
なので、以後、忘れないように山の名前を記載することにした^^;


クリックしてね!

そんな私も、マッターホルンだけは間違えることはない


~ここから眺めるマッターホルンは小槍?が見えた^^;~


09:00 そろそろオーバーロートホルンに向けて登山を開始しますか!

オーバーロートホルンは、ロートホルン駅からコースタイム1時間30分ほどで登ることができるが、
標高が3415mもある高山なので、登山靴や防寒具は必須。

展望抜群、高山植物も多い山らしいので、楽しみ楽しみ^^。


まずは、ロープウェイで稼いだ高度が勿体ないほどグングン下る。

~モンテローザ、フィンデル氷河をお供に下る…~

前方にパラグライダーを楽しむ人たちが見える。
こんな雄大な景色を鳥の目で観察できるとは、なんという贅沢、羨ましい!


鞍部まで下ると、いよいよオーバーロートホルンへの登りが始まる。


~鞍部に残る雪、今年は残雪が多いらしい~


~歩いた道を振り返る。あの丸いお山のてっぺんが出発点のロートホルン駅~


~スイスアルプス最高峰モンテローザ(Monte Rosa)4634m、リスカム(Liskam)4527m~


~フィンデル氷河(Findelngletscher)~




~端正なマッターホルン~


なだらかに見えるが、いきなりの高所なので息があがるが
花々に癒やされながら黙々と登る。


ラヌンクルス・グラキリアス(キンポウゲ科) Ranunculus glacialis
種名:グラキアリス・キンポウゲ


 



荒涼としているように見えるが、足下には愛らしい高山植物が次々に登場するので、
当然、コースタイムは大幅にオーバー。


~瞳の形をしたモニュメントがトレイルの要所要所に設置されている~


~山頂が近くなるとちょっとした雪山気分

 


~オーバーロートホルン(Oberrothorn)3415m山頂まであと1分!!~

11:10 山頂着  コースタイムを40分も超過した!!

山頂に到着した時、マッターホルンは雲に覆われた、ザンネン!!


~オーバーロートホルン山頂~

 山頂で記念撮影後、少し下った場所でランチタイム
モンテローザと向かい合ってのランチはそれだけで大ごちそう!!
手作りのおにぎり、野菜とハムとサラミを挟んだドッグに舌鼓。
宿泊先のハウス・ミシャベル(Haus Michabel)はキッチン付きのアパートなので、お鍋でご飯が炊ける。
おにぎりはツェルマットに滞在中の定番となり、節約に大いに役立った。
つきたての美味しいお米を担いできたMさんに感謝である。


モンテローザの中腹にミルクを混ぜたような青緑色の氷河湖が三つ見える。

すごいなぁ~~この景色!すごすぎる
いつまでも眺めていたいけど、体が冷えてきたのでぼちぼち、下るとしますか!

今度はマッターホルンとお見合いの下山道です。



朝の時点ではスネガまで歩くつもりだったけど、どちらも捨てがたい花、花、花の道…
ちょっぴり疲れも出てきたので短縮してブラウヘルト(Blauherd)からRWに乗ることにした。
これが大正解!人気のシュテリゼー(Stelisee)を眼下に見下ろす道はハイカーが少なく、
展望と花いっぱいの興奮度120%の素晴らしいコース、そうそう、小さなマーモットも見かけたし…

ただし、牛さんの落し物があちこちに点在しているので、くれぐれもご用心を!!




~羊がのんびり草を喰む姿も可愛いい!!~







出会った花々  

 


ラヌンクルス・グラキリアス Ranunculus glacialis (キンポウゲ科)
種名:グラキアリス・キンポウゲ

 
ラヌンクルス・グラキリアス Ranunculus glacialis (キンポウゲ科)
種名:グラキアリス・キンポウゲ


サクシフラガ・オポシティフォリアSaxifraga oppositifoliga(ユキノシタ科) 
【和名:ムラサキユキノシタ 】

 


シレネ・エクスパカ Silene exscapa(ナデシコ科 マンテマ属)?
【和名:コケマンテマ】
 
※シレネ・アカウリスとよく似ていて、図鑑やネットで調べても両者の違いを見分けられない。
  写真だけで識別するのは難しいかもしれない。 





ヴェロニカ・フルティカンス Veronica fruticans (ゴマノハグサ科 クワガタソウ属)
種名:フルティカンス・クワガタソウ 


ケラスティウム・ラティフォリウム Cerastium latifolium (ナデシコ科 ミミナグサ属)
種名:ラティフォリウム・ミミナグサ


エリトリキウム・ナヌム Eritrichium nanum (ムラサキ科 ミヤマムラサキ属)
【エゾルリムラサキの近縁種】 種名:ナヌム・ミヤマムラサキ



ミオソティス・アルペストゥリス Myaosotia alpestris (ムラサキ科 ワスレナグサ属)
【ワスレナグサの仲間】



ゲンティアナ・シュライヒェリ Gentiana schleicheri(リンドウ科)

※同種で中央部が白く抜けている花の名前は不明
 表記のゲンティアナは学名で、エンツィアンはドイツ語。
アルプスの三大名花は、「アルペンローゼ、エーデルワイスと、このエンツィアン」
エンツィアンは、ざっと調べただけでも10種以上あり、
しかもどれもソックリ、添付の画像は生育環境と葉の先が尖っている
との理由から「ゲンティアナ・シュライヒェリ」としたけれど、自信なし…




ゲンティアナ・シュライヒェリ Gentiana schleicheri(リンドウ科)



 
コマストマ・テネラ Comastoma tenella(リンドウ科 サンプクリンドウ属)
【サンプクリンドウの仲間】


ガリウム・メガロスペルムム Galium megalospermum(アカネ科 ヤエムグラ属)

 

プルサティラ・ヴェリナリス Pulsatilla vernalis (キンポウゲ科 オキナグサ属) 
種名:ヴェルナリス・オキナグサ



プルサティラ・ヴェリナリス Pulsatilla vernalis (キンポウゲ科 オキナグサ属)
種名:ヴェルナリス・オキナグサ



プルサティラ・ハレリ Pulsatilla halleri (キンポウゲ科 オキナグサ属)
種名:ハレリ・オキナグサ


プルサティラ・ハレリ Pulsatilla halleri (キンポウゲ科 オキナグサ属)
種名:ハレリ・オキナグサ




アネモネ・バルデンジス Anemone baldensis (キンポウゲ科 イチリンソウ属)



アネモネ・バルデンジス Anemone baldensis (キンポウゲ科 イチリンソウ属)





エリシムム・ケイリ Erysimum cheiri (アブラナ科)




トゥシラゴ・ファルファラ Tussilago farfara (キク科)
【和名:フキタンポポ】



 ビオラ・ルペストリス Viola rupestris(スミレ科 スミレ属)
                   




ラヌンクルス・キュッペリ Ranunculus kuepferi (キンポウゲ科 キンポウゲ属)


ドラバ・アイゾイデス Draba aizoides (アブラナ科 イヌナズナ属)



プリッツェラゴ・アルピナ Prizelago alpina (アブラナ科 プリッツェラゴ属)


セネキオ・インカヌス Snecio incanus (キク科 キオン属)
種名:インカヌス・キオン


セルペルウィウム・アラクノイデウム Sempervivum arachnoideum
(ベンケイソウ科 クモノスバンダイソウ属) 
【和名:クモノスバンダイソウ】


アステル・アルピヌム Aster alpinus (キク科 シオン属)
種名:アルピヌム・シオン


ゲンティアナ 二種




リナリア・アルピナ Linaria alpina (ゴマノハグサ科 ウンラン属)
種名:アルピナ・ウンラン


ケラスティウム・ウニフロルム Cerastium uniflorum (ナデシコ科 ミミナグサ属)
種名:ウニフロルム・ミミナグサ



 

 
ゲウム・モンタヌム Geum montanum (バラ科 ダイコンソウ属)
種名:モンタヌム・ダイコンソウ




レオントポディウム・アルピヌム Leontopodeum alpinum (キク科 ウスユキソウ属)

言わずとしれた、“エーデルワイス”







綿毛をたっぷりまとった本場のエーデルワイスに会えて感激!!…





ポテンティラ・アウレア Potentilla aurea (バラ科 キジムシロ属)
種名:アウレア・キジムシロ



アンテンナリア・ディオイカ Antennaria dioica (キク科) 
【和名:エゾノチチコグサ】




アルテミシア・グラキアリス Artemsia glacialis (キク科 ヨモギ属) 





アンティリス・バレシアカ Anthyllis valesiaca (マメ科 アンティリス族) 
ピンクの花は、ギプソフィラ・レペンス Gypsophila repens (ナデシコ科カスミソウ属)



セネキオ・ドロニクム Senecio doronicum(キク科 キオン属)
種名:ドロニクム・キオン


シレネ・ウルガリス Silene vulgaris (ナデシコ科 マンテマ属)
【和名:シラタマソウ】

 
イブキジャコウソウの仲間とハンニチバナの仲間、シラタマソウなどが咲くお花畑

 
アネモネ、エンツィアンなどが山の斜面を飾る

 
ディアントゥス・シルベスストリス Dianthus sylvestris(ナデシコ科ナデシコ属)
種名:シルベストリス・ナデシコ

ハイキング初日、たくさんの花たちに出会い、それはそれは素敵な山旅の始まりでした。

明日④は、シュワルツゼーからヘルンリ小屋まで往復します。 

 

① 日程表  ②サース・フェー 

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14 コメント

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うーん花花山山 (てばまる)
2013-08-21 11:54:15
花の名前が難しいので覚えるのは困難そうですが、見たこともない、いやどこかで見たようなお花がいっぱいで楽しいでしょうね~ 最初の写真のなんか、ヒダカソウやキタダケソウに近い感じですね。

行ってみたいけど、たぶん一生行けない場所、堪能させてもらってます(^-^)

でもやっぱり行ってみたいからせっせと宝くじを買いましょう(^-^)/

返信する
凄いですね! (Hg)
2013-08-21 21:38:12
こんばんわ~。
長い間更新されませんでしたので、どうしたのかな?と気になっていたら、、、
とんでもない^^;ところへ遠征していたのですね^^;

これだけの光景に出会えれば、花はなくとも満腹になりそうですね^^;
自分もてばまるさんと同じで...生涯行くことはないでしょうから、こちらで楽しませていただきます^^;
返信する
Unknown (髭さん)
2013-08-22 11:47:18
やっと花が出てきましたね。
懐かしい思いで拝見しています。
エーデルワイスは良い株に出会いましたね。
次も期待しています。
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てばまるさん (fu-co)
2013-08-22 20:14:15
1番上の花は確かにキタダケソウに似た雰囲気ですが、
スイスには本当にキタダケソウ属の花があるようですよ~
図鑑によると、カリアンテムム・コリアンドリフォリウムっていう、舌を噛みそうな名前なのですが、まさにキタダケソウ(ヒダカソウ)そのまんまです。
それにしても、学名だと名前が長すぎるし、ややこしいので何とかなりませんかね…??^^
名前は、始めっからから覚えるのは無理ダス^^;
すべてに和名がついていると有り難いのですが、

名前は覚えられないけれど、図鑑とにらめっこするのは、なかなかおもしろいです。
返信する
Hgさん (fu-co)
2013-08-22 20:23:08
やっと、やっとですよ~^^;

私には遠い世界だと思っていたスイスですが、思い切って行動してよかったです(^^)V
とはいえ、最初で最後かもしれないので、神様が晴天をプレゼントしてくれました。
ま、日頃の行いが良かったからでしょう!きっとね^^

.>.生涯行くことはないでしょうから、こちらで楽しませていただきます^^;
そんなことおっしゃらずに、モンブランでもマッターホルンでも登ってみてくださいませな!!
返信する
髭さん (fu-co)
2013-08-22 20:32:07
今年は雪解けが遅れたそうで、春と夏の花が一気に咲いたようです。
エーデルワイスも嬉しかったのですが、オキナグサ系が咲き残っていて嬉しかったです。
スイスアルプスで、これほどの高山植物に出会えると思ってなかったので、感激も一入でした。



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流石ですね! (まさ)
2013-08-23 18:29:23
fu-koさん スイス花紀行!
流石ですね!素晴らしい!花の画像の数々
拝見させて頂きました。逆さマッターホルンも
美しいですね!有難うございます。
特に、本物のエーデルワイスは感激ものです。
私も以前 スイスツアーで、ツルマットの街で植栽もの
観ましたが全然違いますね。ツアーですので
別行動できなく残念な想いしました・・・・
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エーデルワイス♡♡♡ ()
2013-08-23 23:34:09
しばらく更新がないと思っていたら…こんなに高いお山に行かれていたのですね。

それにしてもエーデルワイスの可愛いこと♪
こちら日本のウスユキソウ属もキュートですが、
本家は素敵な写真を見ただけでキュンとしちゃうほどです。

高山植物も、あっ日本の○○に似ていると思ってみると、
ちゃんと科や属が同じでなんだか写真を見ながら一人で楽しんじゃってます(^^ゞ
返信する
Unknown (NISHIN)
2013-08-26 09:32:11
綺麗だね。。
やはり、スイスはどこで切っても絵になりますね。たくさんの花たち。。。
こんなに咲いているんですね。
やっぱり、私も行かなくちゃ。

しかし、も~りさんは力持ちですね(笑)
返信する
まささん (fu-co)
2013-08-26 21:00:46
まささんもスイスアルプスを歩いたことがあるのですね?
私は今回が初めてだったのですが、会えたらいいな…と密かに期待していたエーデルワイスを間近で見ることができて本当に嬉しかったです。
私も、ツェルマットで鉢植えのエーデルワイスをたくさん見ましたよ!
自生の花はもっともっと小さくて可憐でした。
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