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和田誠~映画の仕事 展

2024-02-21 | アート&クラフト

国立映画アーカイブにて開催中

和田さんの展覧会はこれで4回目。
(過去記事は → 2013 2017 2021

今回は映画関係の仕事にしぼったコンパクトな展覧会ですが、それでもポスターから絵コンテまで約300点。あらためて作品の多さと才能に感服です。


◆出世作の「夜のマルグリット」



◆ポスターや監督俳優の肖像画

◆キネマ旬報の表紙原画

◆装丁した映画関係の書籍

◆自身が監督した「麻雀放浪記」絵コンテ


◆「怪盗ルビイ」スタッフ似顔絵

原画は少なめですが和田さんの多彩さを知ることができる展覧会でした。映画好きにはたまらないのでは。

なお会場の国立映画アーカイブは日本映画の歴史についても常設の展示があり、楽しめます。

◆映写機やポスターなど

このあとすぐ近くに「警察博物館」というミュージアムがあったので入ってみました。



パトカーやヘリコプター、白バイなどは実際に乗ることができ、子どもには制服も着せてもらえるようで親子連れがけっこういました。

他にも鑑識が使う道具、制服の歴史、100年近く前の音楽隊の楽器、警察の組織や活動などについてがわかりやすく展示されています。

衝撃だったのは「殉職者の遺品」を展示したコーナー。何十人かの方々の写真と持ち物、実際に来ていた制服(切り裂かれたりしている)などがあり、しばし立ち止まって見入ってしまいました。(撮影不可)

最後は銀座の伊東屋へ。リニューアルして初めてだったのですが文具好きなら一日いられそうです。
◆紙のサンプルが壁一面に

(2024.02.20)



印象派 モネからアメリカへ(ウスター美術館蔵)

2024-02-01 | アート&クラフト
◆都美術館で開催中 → 公式サイト

先月上野の森美術館で「モネ 連作の情景」を見たばかりですが、今度はモネたちの印象派がアメリカやヨーロッパ各国でどう広がったか?をテーマにした展覧会です。

フランス印象派の作品は少なめですがモリゾやカサットなどもあり、モネもなかなかいい「睡蓮」でした。

◆モネ「睡蓮」1908

ヨーロッパやアメリカの作品では初めて見る画家も多かったですが、「これはたしかに印象派のタッチと色」「ホイッスラーやサージェントがこんな絵を?」「この絵カイユボットの描いた雨の街にそっくり」などその影響の大きさを感じさせました。藤島武二といった日本人の作家の作品も10点(いずれも日本の美術館蔵)ありました。


◆ソーン「オパール」

◆グリーンウッド「リンゴ園」

◆黒田清輝「落ち葉」

アメリカの作家フランク・ウェストン・ベンソンは初めて見たのですがけっこう気に入りました。どことなくモネの「日傘をさす女」を思わせます。


◆ベンソン「ナタリー」

今年は第1回印象派展から150年ということですが、その革新性は当時相当なインパクトを持って伝えられたのだなということがよくわかりました。


さて都美術館では「東京芸大卒業制作展」も開催中で、絵画、彫刻、デザイン、工芸、建築、先端芸術表現などあらゆるアートが所狭し並んでいました。ここから新しい才能を見つけられたら楽しいです。







(2024.01.31)

キース・へリング展

2024-02-01 | アート&クラフト
◆森アーツセンターギャラリーにて開催中 → 公式サイト

キース・へリングは今までいろいろな展覧会の中の1作品としては見ていましたが単独でまとめて見るのは初めて。

155点の作品はシルクスクリーンやリトグラフが多いのですが、ほとんど下書き無しで描かれたチョークや絵の具の線は妙に生々しく、シンプルな作品群ながらキース・へリングの「描かずにはいられない」という思いや熱量が感じられて圧倒されました。

◆原点となった地下鉄構内でのドローイング



◆365×610㎝の巨大な舞台セット

◆好んで描いた「ドッグ」 線が素晴らしい

◆楽しい絵柄だがひとつひとつの意味を考えてしまう

◆代表的なモチーフたち

◆彼自身の頭の中?

◆アフリカ美術から影響を受けた作品 ちょっとピカソっぽい

◆実際のボディペインティングとその写真をもとにした作品

◆かなりの大きさで迫ってきます

彼は日本も好きだったようで、来日の際に大きな「招き猫」の全身にペイントした作品があり、かなりのインパクトでした(残念ながら撮影不可)。

彼はその2年後に31歳という若さで亡くなったのですが、まさに一気に駆け抜けた天才だったんですね。もう少しその先を見てみたかった。

(2024.01.31)