ひとり上手

あぁ、今日もお酒がおいしいわ…・。お兄さん、一杯ご一緒にいかが?

2009-11-11

2009-11-11 | 日記
後生 
  谷川俊太郎

きりのないふたつの旋律のようにからみあって
私たちは虚空とたわむれる
気まぐれにつけた日記 並んで眠った寝台
訪れた廃墟と荒野 はき古した揃いの靴
地上に残した僅かなものを懐かしみながら

------------------------------------

時々、ぼんやりと思う。
人生って、何とかなるもんだ。

今、某巨大通販サイトのプログラムを作っているんですけどね、
2週間前、仕様書もろもろ渡された時、顔から血の気が引いた。
自分のまったく知らない言語で構築しろと。
…あ、そういえばこの前「○○の言語使える?」って聞かれて
「まぁ、できなくもなくもない…かな…感じです…」
と、お茶を濁した感じで答えたこともあったっけ…

【できなくもない】
先輩:言語自体は理解していて、調べながらも簡単なシステムを作られる。
自分:その言語があることは知ってる。だが、それだけ。

うわぁ…。しかもサンプルとかあるかと思ったら
「あ~、設計書とかも何もないから、自由に作って」
だと。

よく言うじゃん?自由って一番厳しいんだって。
まさかね、社会に出てもう何年かに、高校の担任の言葉を思い出すとは。

いやいや、全校集会の後の頭髪検査じゃないから、これ。
たしかアラビアってこの辺?って、地図で南米を指差す程度の人間が、
アラビア語で小論文書けって言われてるようなもんだから。

まぁ、不幸中の幸いというか、
前担当者から引き継いだソースの修正は、既に半分終わっているらしく、
しかもご丁寧にソースに機能コメントが付けられていたので、
参考書とグーグル先生に教えを乞いながら、
「あいうえお」しか言えなかった状態が
やっと今は「私は日本人です」って言えるようになった感じ。

よく行くゴールデン街の妖精、真紀ママが昨日言ってた。
「あんたの年で「仕事がキツイ」なんて言うもんじゃない。
 とにかく今は働きすぎるくらい働け」
って。

重い言葉を頂いたわと思ったら、
「あ、あんた旅行先で漬物買って来て」
って次の瞬間の一言で、「やっぱりいつものママリンだわ。w」と思ったけど。

まぁ、仕事はいっぱいいっぱいだけれども、辛くはない。
周りの人たちが、自分にとって丁度いい塩梅。
放っておかれる感じでもなく、かと言って下ネタが飛び交う下世話な感じでもなく、
のど飴の交換とか、「今日雨ひどいですよねぇ」って何とはなしに話したり、
個々が過剰に干渉しあわない、スープの冷めない距離、みたいな。

で、今年も新宿の酉の市がやってきた。
お正月よりも、なぜかこの祭を迎える度に「あ、もう一年経ったんだ」と実感する。
九州にいる大親友が、来年の春にお母さんになる。
東京に出てきて就職した頃、とてもお世話になった先輩も、来月お父さんになるらしい。
今も尊敬して止まないナンシー関にゆかりのある、森繁が旅立った。
来年の酉の市も、何はともあれ笑って迎えられますように。