たまおの星便り-星海原の航海日誌。  

日毎夜毎、船橋から房総九十九里へと繰り出し、星空を駆け巡る観測日誌。

・2011/4/16 満月期、モータードライブ電源部の補修

2011-04-30 | たまおの星便り

 先月末の新月期の始まりに栃木山中でショートして燃えたSPDXのモータードライブ、DMD3コントローラーを、しばらく応急手当で強引に騙し騙し使っていたが、満月近くになった週末、電源部分を補修、整備した。
 まず、これまでDMD3コントローラーを定格(7.5~12V)上限の車用12Vバッテリーに直付けしていた。車用はフル充電で14V程度になる場合があり、これだけで電圧過多のトラブルの原因になる。そこで左上の写真のように電圧安定化回路を内蔵したDCDCコンバーターを介して9Vで駆動させるようにした。これはドンキで税込1350円で購入、テスターで測ったらバッテリーの電圧に影響されず安定的に9.16Vを供給できることがわかった。
 また、左下のようにコントローラーのコネクターをピンジャックから車用のロック機構付き2極ターミナルに変更した。暗闇でも確実に接続できて不用意に外れることはない。
 そのほか、やはり12Vバッテリー直付けだった2連ヒーターに1Aヒューズを噛ませ、むやみに長かったコード類を5m程度に整理した。
 写真は整備前の赤道儀。下にプラスチック製の米びつに入ったバッテリーとコード類。右拡大に金星と未明の月が見える
(2011年1月撮影)

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・2011/4/2 津波後の九十九里、みずがめ座のほうき星

2011-04-11 | たまおの星便り

 震災から3週間が経ち、ガソリンもようやく普通に手に入るようになった。九十九里海岸は現地からの情報によると2メートル近い津波に洗われ、その後の数週間は海岸への立ち入りは禁止されているとのことだった。今後の出航プランのこともあるので、とにかく状況をこの目で確認だけしようと新月間近となった週末の土曜、いつもの海岸に様子を見に出かけた。
 海岸付近の通りはもう片付けが済んだ後なのか、津波の到来したことさえ感じさせないくらいにいつものままだった。海岸の入り口も立入禁止の制限はなく、いつも通り駐車場の奥、海岸付近まで入ることができた。

 
ただ、以前には岩がゴツゴツしていた通り道は津波が運んで来たと思われる細かい砂に厚く覆われ、すっかり平坦になっていた。プレハブの簡易トイレやソーラータイプの街灯も流されてなくなっていた。また、夏に開く「海の家」の電柱がなぎ倒され、砂地に埋設されていた水道管が寸断されてむき出しになっていた。規模はわからないが確実に津波が押し寄せたことはうかがい知れた。
 ともかくも、いつか安全な状況となれば再び星海原に出航できることを確認してその地を後にした。(写真はみずがめ座で増光中のC2011/C1マックノート彗星、X3 200mmF2.8、160s、左が北、内陸部で撮影)

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・2011/3/26 栃木山中でトラブル続発。

2011-04-10 | たまおの星便り

 実家のある茨城は今回の震災では震度5強でしばらく停電が続いた。だが瓦が落ちた家が数軒あっただけで倒壊家屋はほとんどなく実家も花瓶が割れたくらいの被害だった。2週間経っても余震は続き海岸での観測は当分無理なので実家の帰りに栃木の山里に向かった。道中、買いだめによるガソリンスタンドの「品切れ閉店」が目立った。
 現地では薄明の終了時にはすでに外気は0度。北天に雪雲の片鱗が見えるがほぼ全天快晴。機材のセットを急ぐがここから
トラブルが始まった。
 まず、アナログ温度計の液棒がはがれて草むらに落下、それをライトで探しながら赤道儀モータードライブのコントローラーに12V電源ジャックを暗がりで差し込んだらショート、30秒くらいで電線が熱くなりジャックが焼け焦げてしまった。赤道儀はもう起動しないので、写真は諦め、今日は32cmドブソニアンに専念と思ったらアイピースほかすべて眼視道具一式入れたバッグを丸ごと忘れて来たことに気づいた。
 こんなときに限って山里の空はいよいよ澄み渡り、深夜にはマイナス8°まで下がったが、肉眼、双眼鏡による星座観望と固定撮影に終わった残念な一夜だった。
(写真は北西の山際に沈む昴からカシオペアの星々、20mmF3.5、30秒、上州尾瀬の山脈地帯なので空は暗い)

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