Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

アナーキー・イン・ザ・ミックスフライ

2008年10月16日 | やさぐれ男のつぶやき
ミックスフライ定食・500円。
ほお。

そう思った僕が浅はかだった。
しかし、券売機に貼ってある定食の写真を見た僕は
なんの疑いもなく、500円玉を入れ、食券を買い求めた。

あいよー。
やたらに威勢のいい兄ちゃんが食券を受け取り、
定食の準備をし始めた。
客は僕を除いて一人。
温水洋一のような風貌の中年男が、
ひとり「ずずず」と蕎麦を食していた。

ほどなくして定食が僕の前に置かれた。
驚愕した。

券売機で見た写真は、
「コロッケ、イカフライ、そしてエビフライ」という、
ミックスフライの布陣としては、ほぼ最強のラインナップであり、
出来上がるのを今か今かと待ち続けていた。

しかし、僕の目の前に置かれたのは、
ご飯と味噌汁。そしてコロッケ。
ここまではいい。至極まとも、である。
しかし、イカフライとエビフライの様子がおかしい。
フライというものはこういう様子をしていたのだろうか。
そう思った僕は、イカフライを囓ってみた。

天ぷらだった。
同じくエビフライだと思ったものは、
まぎれもなくエビ天だった。


どこがミックスフライじゃ!

もうソースかけちまったじゃねえか!


時すでに遅し。
ソースにまみれたイカ天とエビ天が
僕の前に鎮座していた。

よく考えると、この店は
立ち食い蕎麦っぽい店構えであり、
メニューも、その手のものが多かった。
そうか、エビ天とかイカ天は
蕎麦のトッピングには欠かせないものだし、
コロッケだってそうだ。

嗚呼。そうだったのか。
騙された。詐欺である。
地団駄を踏んでいる僕を尻目に、
ソースに浸ったエビ天とイカ天は、
ますます異形の様相を見せるのだった。

人はこういうとき、
パンクロックを聴きたくなるのだろう。



コメント (2)
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