12時間Blog

映画とかマンガとかドラマとか

[映画ネタ] 今年の映画(2016年)

2016-12-31 | 映画
2016年もいよいよ大詰め
昨年の大晦日に引き続いて今年の映画についてつれづれ…

1月
傷物語 <I鉄血篇>

2月
オデッセイ
SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁

3月
Mr. ホームズ 名探偵最後の事件
僕だけがいない街

4月
アイアムアヒーロー

5月
ヒーローマニア -生活-
ガルム・ウォーズ Garm Wars:The Last Druid

6月
探偵ミタライの事件簿 星籠の海
エクス・マキナ EX MACHINA
10クローバーフィールド・レーン
帰ってきたヒトラー

7月
インデペンデンス・デイ:リサージェンス
シン・ゴジラ

8月
秘密 THE TOP SECRET
シン・ゴジラ(2回目)
傷物語 <II 熱血篇>
ゴーストバスターズ
君の名は。

10月
高慢と偏見とゾンビ
GANTZ:O
スター・トレック BEYOND
インフェルノ

11月
この世界の片隅に
この世界の片隅に(2回目)

12月
ブレア・ウィッチ
海賊とよばれた男
ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー



こうして一覧を眺めてみるとやはり今年は邦画勢がインパクト絶大でしたな

日本の興行記録を塗り替える勢いの「君の名は。」、個人的に「シン・ゴジラ」と「この世界の片隅に」はそれぞれ3回劇場に足を運んだくらいですし、「アイアムアヒーロー」なんかも堂々と ”世界レベル” を標榜出来るゾンビ映画になってて実に素晴らしかったですヽ( ̄▽ ̄)ノ

押井守(とファン)の20年越しの悲願であった「ガルム・ウォーズ」は作品としての一般的な評価は望むべくもありませんが(苦笑)、いいんです!完成して公開された事に意義があるんです!!限定版ブルーレイの特典最高!!!(←信者の戯れ言ですスルーして下さいw)

洋画の方は「ローグ・ワン」が娯楽作として突出してたイメージで、心理スリラーとしての「エクスマキナ」や「10クローバーフィールド」、そしてセミドキュメンタリーの「帰ってきたヒトラー」なんかが特に印象的で、きっと十年後にも映画ファンの間で語り継がれることになっている作品群なカンジですかね

「オデッセイ」なんかもどんな逆境の中でも如何に人間がへこたれずに、前向きでいられるかを試し続けるかのような作風がとても良かったんですが、ネットで話題になった ”火星版DASH村” というどこかの誰かが付けたコピーが余りにも秀逸すぎてw、ある意味で本編よりも面白おかしい空気をこのひと言だけで表現してしまっていたのが逆に良かったのやら悪かったのやら(^_^;)



7月の「ゴジラ」8月の「君の名は」そして11月の「この世界」とテレビ局の出資を受けず、メディアの大宣伝に頼らずにSNSを中心とした口コミ効果でどんどん人気が拡大していったのが特徴~といった解説が各所にて為されていますが、公開二日目に劇場に足を運んではいたものの(おっさんなので)若い客層からはちょっと引き気味に眺めていた「君の名は」現象はともかく(^0^;)、「ゴジラ」と「この世界」については公開前からめっちゃのめり込んで ”応援” してましたので、両作の客足がどんどん伸びていく様をリアルタイムで目の当たりに出来たのは我が事のように嬉しくてたまらなかったですねd(≧▽≦*)

公開から50日が経過している「この世界」に至っては、この年末年始からも更なる飛躍を遂げようとしているみたいで、これは ”完全版”(本来予定していた150分版)の制作も確実なのではないかと期待に胸膨らませている所です( ゚∀゚)o彡゚



ところで9月発売の予定から相次ぐ延期を経て、遂に「ジ・アート・オブ シン・ゴジラ」が届いたので読んでるんですが、あまりの重量感と重厚感で、これ全部隅々まで読んだら何日がかりだ?と嬉しい悲鳴をあげておりますw……チネチッタが年末年始限定で特殊音響版を上映してるみたいなので見に行っちゃおうかなあ(4回目!w)



さて、そろそろ今年も大晦日恒例の天下一品に年越し(中華)そばでも食べに行くとするかな……すっかりおっさんなオレでもまだ美味しく食べられてはいますが、年に一度くらいでいいかなというレベルで足が遠のいてしまってるのが我ながら哀しい…
…20代で天一を初めて知った頃は毎週のように通ってたものでw


では、よいお年を!


追記(紅白視聴中):
後半入る辺りからの二時間くらい延々と紅白を見続けてしまいました(^0^;)
「君の名は」と「シンゴジラ」の要素が見られて満足なんですが(ついでに「逃げ恥」もw)、どうせなら「この世界の片隅に」もぶっこんで貰いたかった…

公開が11月とギリギリだったですし、紅組司会の有村架純が久慈を訪れるコーナーにて、「あまちゃん」の映像が使われる中で能年玲奈のシーンが一切映らなかったことからそもそも無理だったのかもしれませんが…(;´Д`)
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[映画ネタ] キャリー・フィッシャーさん死去

2016-12-28 | 映画
レイア姫、安らかに 女優キャリー・フィッシャーさん逝く 60歳
http://www.afpbb.com/articles/-/3112617

ああ…

先週の心臓発作で倒れた一報から、容体は安定している~という身内からの言葉にちょっとホッとしてはいたものの、年齢が年齢だしどう転ぶかわからないよなと不安に駆られていたんですが……やっぱりダメでしたか

ご冥福をお祈りします

「スターウォーズ」のレイア役であまりにも有名になり過ぎちゃって、他ではパッとしなかったり薬物依存に陥ってしまったりしてましたが、40年近くを経てそのレイア役にまた復帰した直後に亡くなられたというのが運命的に感じざるを得ませんな…

2017年末に公開される「エピソード8」の撮影は既に終了しているとの事ですが(ある程度の編集作業を経た上で)追加撮影をするのがいつものSWのパターンだったりしますし、更に後の「9」への登場予定とかはどうなってるんでしょうか…

現在公開中の「ローグ・ワン」に若かりし頃のレイアや20年以上も前に亡くなられたピーター・カッシング(ターキン提督役)が最新技術によって登場してますが、”凄い時代になったな” と感嘆するしかなかったこの ”映像のマジック” が何だか一気に不遜なシロモノになってしまった気がしてモヤモヤ…

うーん、全く自覚してませんでしたが身勝手だなあ、オレ…
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[テレビドラマ] 「真田丸」が面白かった

2016-12-18 | ドラマ
1~2話の感想を書いてからもう一年近くが経ったのか…

もう2016年も残り二週間を切ってるってのが信じられません(;´Д`)……と、現実逃避はさておき、遂に最終回だった「真田丸」ですがオレが歴史に疎いこともあって、最後の最後ギリギリまで、あれ?豊臣方勝っちゃうんじゃね?とハラハラ出来るとは思いもしてませんでしたw

ドラマだからといって主人公側に創作的な肩入れをしてるとかではなく、歴史考証を担当していた学者先生のツイートなんかを見てると、諸説ある中で三谷幸喜が取捨選択をしているだけで、基本的に劇中で起こる展開は(○○(地名)で××(人名)が△△(出来事)した、というのは) ”史実” とみて問題ないっぽいので、どうやら本当にちょっとしたボタンの掛け違いで戦国の世が終わり、徳川の時代がやって来ていたんですな…(゚Д゚;)

関ヶ原の戦いなんかが顕著でしたが、ついつい歴史を俯瞰する視点から ”どうせ負ける” からと、石田三成らが悲壮感漂わせるドラマ性なんかを視聴者としても期待しちゃう所を、「真田丸」では ”当時を生きた人々の実感” として(東軍西軍の)どちらが勝つか本気でわからない状態で物語が進行していた姿勢が全体的に貫かれていたカンジだったので、毎週毎週ガチで引き込まれる大河ドラマでした(現代人の ”後知恵” とでも言うべき、当時の人はまずしなかったであろう平和思想みたいなのを語り出したりも一切しなかったのも素晴らしかったです)

父・昌幸に引っ張られた序盤の上田編から越後編、豊臣ファミリーを中心とした大坂編、そして九度山送りから再び大坂に戻った終盤と、基本的に ”真田幸村” が誕生する瞬間まで主人公が ”傍観者” 的ポジションを崩さなかったのが大きな特徴でもありましたが、源二郎が信繁を経て行く先々で ”人たらし” の本領を発揮しw、景勝やら秀吉やら家康やらの ”有名人”を(視聴者へ)紹介してくれて歴史に疎い一視聴者としても非常に入り込みやすい構造になってくれてたのが大変有り難かったです

放送後、ツイッター等の感想を見て回るのも日曜夜の楽しみの一つでしたが、歴史に詳しい人の ”補足情報” みたいなのも膨大に溢れていて、大いに勉強させてもらいました……三谷幸喜がこの調子で日本史全体をドラマ化してくれてたら、オレきっと日本史の成績抜群に良かっただろうなと詮無き妄想をしてしまったりw

戦国の世の ”終わり” が語られた「真田丸」でしたが、今更ながら(名前くらいしか知らなかった)戦国武将たちの実像に興味を持つようになり、職場の同僚と長時間 ”武将談義” に花を咲かせたりするようになるなんて去年までのオレからは考えられないような2016年でありましたヽ( ̄▽ ̄)ノ 

そういや真田のババ様の言い遺した、”(天命に気づくのに)遅いも早いもない” 的なセリフがオレは大好きだったんですが、それが全50話中40話目にして(齢五十近くにして)ようやく信繁が ”幸村” を名乗る展開に直結しているのがシビれたっけなあ…

”世の中、何がどう転ぶかわからない(良くも悪くも)” と、すっかり中年のおっさんであるオレの今後にもささやかながら希望を灯してくれた今年の大河を心に刻みつけて来年以降も頑張って生きていこうと思う次第であります
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[映画] ローグ・ワン

2016-12-16 | 映画
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」を川崎109シネマズにて観て来ました

昨年公開された「Ep7 フォースの覚醒」と来年公開予定の「Ep8」との間に挟まれるカタチで、いよいよ「スター・ウォーズ」シリーズ初の外伝映画が公開されました

おそらく映画史上で一番、公開前から ”オチ” が世界中に知れ渡っている映画だと思うんですがw、1977年に公開された第一作(Ep4)の冒頭、究極兵器 ”デス・スターの設計図” を巡る反乱軍と帝国軍の攻防から「スター・ウォーズ」の全てが始まったワケで、タイトルロールやセリフでのみ語られるだけだった ”多くの仲間の犠牲によって得られた情報” であるという事の次第と顛末を、まさにファンが長年 ”見たかった展開” をズバリ見せてくれたというカンジでしたね( ゚∀゚)o彡゚

ただ、ほぼ完成していた映画をディズニー上層部が気に入らなくて何割かが撮影のやり直しになった~といったハナシもあったせいかはわかりませんが、脚本が少々雑というか、流れが強引だったりした部分が気にならなかったと言えばウソになるんですが(^_^;)……まあ、良くも悪くもSW世界は展開や設定が結構ザルだったりするので(そもガチガチのSF作品でもありませんし)、その辺には目くじら立てても仕方なかったりもしますw

昨年の「フォースの覚醒」は、展開がEp4の焼き直しだった(何の新味もなかった)事でどうしてもオレの中で不満の方が先立ってしまったんですが、今回はオチそのものはわかってはいても、全く新規のキャラクター達がそれぞれ新しい魅力を見せてくれた(SWの世界観を広げてくれた)ので終始楽しめました(ドニー・イェンのアクションやドロイドのK-2最高)

外伝という事で今作はこれまでのシリーズでお馴染みのメインキャラクターがダース・ベイダーくらいしか登場しないというのが特徴ですが、Ep3を見ていた時も後のEp4-6へと繋がる要素が出て来る度にキター!と拳を握りしめたモノですが、今回はEp4のまさに直前が物語の舞台というだけあって、セットや小道具のひとつひとつが非常に懐かしいカンジなのがたまらんかったですねd(≧▽≦*)

細かい部分でのやたらとアナログな計器やボタン類から、大きな部分でのスターデストロイヤーの安っぽいプラモデル感(^0^;)みたいなのに至るまで敢えて再現してる部分に制作スタッフの並々ならぬこだわりと執念みたいなのを感じずにはおれませんでしたw

一方で、最新の映像技術を駆使した惑星軌道上での大規模戦闘のスケール感なんかも実に見応えありましたねえ……特に今作は反乱軍の中でもゲリラ的な存在が主人公という事もあって、宇宙船や戦闘機でドンパチやる目線よりも個人レベルで ”戦場” を駆けずり回る目線に比重が置かれてるので、AT-ATやAT-STといった帝国軍の大型歩行戦車なんかの距離感がド迫力だったのも素晴らしかったです

シリーズを全く未見という方には ”お約束” 的な要素が大量にあるので流石にオススメは出来ませんが、Ep4-6原理主義者といいますか(^_^;)、Ep1-3を頑なに認めようとしない方々(一部に実在するそうですw)でも楽しめる作品になってるのは間違い無いのではないでしょうか

あ、"I have a bad feeling about this..." は今回も健在でした!w







以下ネタバレ感想:
上でダースベイダーくらいしかメインキャラが登場しない~と書きましたが、既にご覧になった方はご存知の通り、R2に3PO、そしてレイア姫もチラ見せで登場しましたね……脇役キャラではモン・モスマ、ベイル・オーガナ、それに名前だけではアンティリーズ艦長なんてのも出てましたな(ジェダの街にいた潰れっ鼻の宇宙人は、タトゥイーンの酒場にいた奴と同一人物?)

あとこれは勘違いかもしれませんが、終盤の宇宙戦に出て来たXウィングやらYウィングやらのパイロット達って、Ep4~に出てた連中もいるって設定ですかね?なんか非常に似てるカンジなのが何人かいた気がしましたが…

設計図奪取の為の ”ローグ・ワン”(どうしても旧シリーズの ”ローグ中隊” の方を思い浮かべてしまいますが、何でワザワザ同じコールサインにしたんだろう)チームがラストで全滅してしまう展開は何となく想像がついてはいたんですが、一人また一人と次々と倒れていく展開はやりきれなかったですな…(ノД`)

それなりに観客側の想像力で補完しなければならない部分もあるとはいえ、亡き父の意志を継ごうとする者、”正義の反乱軍” とは口が裂けても言えないような内情を抱える者、帝国の恐怖に抗う者、喪われたジェダイに想いを繋げる者、腐れ縁の友情に厚い者、等々のキャラクター描写はオレとしては正直、去年のEp7よりも全然良く出来ていたんじゃないかと感じました

だって最後のミッションに出撃する際のキャプテン・アンドーの演説辺りから完全に泣いてましたもん、オレ(T_T)

上記、メンバー達の背景事情もグッと来ましたし、やはりK-2こと元帝国のドロイドがいいキャラしてましたねえ……愚痴っぽさが3POを彷彿とさせつつ、最終的には潜入から戦闘までかなりの最強キャラでしたが、ロボがああいう風に自己犠牲する展開弱いですわ…(´;ω;`)

相変わらずの帝国軍のセキュリティのザルっぷりに少々冷めはしたものの(^0^;)、何だかんだで作戦に乗っかってくる反乱軍の熱血っぷりと、未完成状態でも紛れもなく ”恐怖” そのものの存在であったデス・スターによってクライマックスが見事に盛り上がって、ああ、哀しい結末だったけど面白かったなあ……とか思ってたら、離脱しようとする反乱軍艦隊の目の前にワープアウトして来るスターデストロイヤーに息が止まりそうになり、アメリカ西部辺りにいそうなw反乱軍兵士たちのファッションを懐かしむ間もなく、ベイダー無双開始!!

突如、暗闇に煌めく真紅のライトセーバー!

ブラスターの一斉射も跳ね返す!!

手も触れずに相手を浮かせて吹き飛ばして叩き付けるフォース!!!

ああああ、今作ではほとんど ”ジェダイ” の要素が出て来なかった効果も相俟って、もうベイダー卿が完全にチートキャラみたいでこええええええええ!!!!:(;゙゚'ω゚'):



オレ、知ってるのに!

ここでベイダーは一旦取り逃すって、30年以上前から知ってるのにも関わらず、早く!早くデータ持って逃げて!と本気で願ってしまいましたw

そして最後の最後で登場するレイア姫、ターキン提督に比べるとかなりCGっぽく強ばったカンジだったのが微妙でしたが(^_^;)やっぱり出てキターーー!とテンション上がりまくりでした
…ただ、データを受け取ったときの表情が気になったというか、あそこはどう考えても ”笑み”じゃないだろう(;´Д`)

何わろてるねん!今さっきローグ・ワン全滅してんねんで!?ヾ(`Д´)ノ"……的に感じてしまったのはきっとオレだけではないでしょう

”希望よ” と言いつつ、悲壮な決意の表情とかの方が絶対良かったと思います



ラストでちょっと引っかかりはしましたが、オレは「スター・ウォーズ」シリーズを見てきた長い積み重ねによって、Ep4の夕焼けのシーンと、Ep3と6のラストは何度見ても大粒の涙がこぼれてしまうんですが、今回の「ローグ・ワン」によってここに新たな名シーンが加わってくれたのは間違いありませんヽ( ̄▽ ̄)ノ


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[マンガ] 今年のマンガ

2016-12-14 | マンガ
2016年も残り二週間余りとなりましたが(;´Д`)、最近マンガのエントリを書いてないなあと今年買った(今年から1巻が発売された)マンガについて軽く感想など

※発売巻数は電子書籍版を元にしてます



■「レイリ」原作:岩明均・作画:室井大資(1~2巻:別冊少年チャンピオン連載中)

ちょうど「真田丸」のおかげでにわか戦国知識の詰め込まれたオレの脳に、武田vs織田の戦いが背景になってるのは実にタイムリーな面白さでもありましたが、原作者としてのクレジットとはいえ、絵の方も含めて間違い無く ”岩明均の新作” だと、読んでてシビれまくりでした( ゚∀゚)o彡゚

岩明均は「ヒストリエ」の方も絶好調の面白さである一方、果たして作者さんが生きてる間に完結してくれるのかを本気で危惧せざるを得ないペース(^0^;)なので、こうして(原作者として) ”新作” を読ませてくれるだけでも有り難くて有り難くて…(-人-)



■「ネオ寄生獣」萩尾望都・他

ネオ寄生獣f」から結構な間があいて今年の9月に刊行された岩明均の名作「寄生獣」へのトリビュート短編集です……fは女性作家ばかりでしたが、こちらは性別問わずにアフタヌーンの作家陣が中心ですかね

ギャグからSFまでどの短編も物凄くクオリティが高いのが驚異的ですが、それぞれ「寄生獣」への愛情がたっぷり感じられて良かったなあ……太田モアレの作品が、”楽しい” という原作にも僅少だけれど確実に存在していた要素を膨らませてくれていたのがグッと来ました



■「双亡亭壊すべし」藤田和日郎(1~2巻:週刊少年サンデー連載中)

余りにも衝撃的だった第1~2話のインパクトからすると、その後の展開は緩やかに右肩下がりになってしまってる印象は拭えませんが、最新の連載の方ではまた想像を絶する展開に入っていて(゚Д゚;)先が楽しみでなりません


■「初恋ゾンビ」峰浪りょう(1~4巻:週刊少年サンデー連載中)

オレの心の中の ”もっと評価されるべき” フォルダに入ってる第2位の作品です(ちなみに第1位は田辺イエロウ「BIRDMEN」

”初恋” の幻影(呪い?)が可視化されてるという、ファンタジーというか異能力的な要素が入ってるので設定的に少々とっつきにくい印象は確かに否めないんですが、普通のラブコメ作品としてみても完成度が非常に高いと思うんですけどねえ(前作「ヒメゴト」とは大きく印象が違って脳天気ですがw、結構シビアな設定が見え隠れしてるのはこの作者ならではの表現だと思います)……サンデーの ”大改革” された作品群の中でもイマイチ数字が伸びてないみたいで(-_-;)

某掲示板にて ”恋愛探偵”という表現が為されていたのが個人的に凄くしっくり来てます



■「VECTOR BALL ベクターボール」雷句誠(1~2巻:週刊少年マガジン連載中)

もはや ”狂気” としか表現出来ない、よくもこんな作品がメジャー週刊少年誌で連載されているなと不思議なレベルです(←注:褒め言葉ですw)

王道の熱さとギャグが入り乱れる作風は「ガッシュ」や「どうぶつの国」と同様ではあるんですが、もう今作の ”狂いっぷり” についてはどうにも説明しようが無いのでw、とにかく読んでみてくれとしか(^0^;)



■「大正処女御伽話」桐丘さな(1~3巻:ジャンプスクエア連載中)

今作はパッと見の萌えラブコメ要素と、背後で見え隠れするシリアス成分のバランスが絶妙なんですが、とにかく ”大正時代”って好きなんですよ昔から……人も国も激動の時代のさなかにあって、ファッションなんかにしても ”和洋折衷” の絶頂期といった趣きに何だかとても惹かれるんですよねえ(オレのこの嗜好の根源には「はいからさんが通る」が間違い無くある気がしますw)



■「骨が腐るまで」内海八重(1巻:マンガボックス連載中)

かつて取り返しの付かない ”過ち” を犯してしまった過去を共有する5人の少年少女たちが巻き込まれるサスペンス・ミステリーといった風情なんですが、矢継ぎ早に予測不能な状況を提示して次回へとヒキまくる、アメリカのテレビドラマみたいな手法から目が離せません

少々のグロとエロの描写もありますが、最近の少年誌のレベルからすると大人しい方ですかね



■「ペリリュー 楽園のゲルニカ」武田一義(1巻:ヤングアニマル連載中)

さよならタマちゃん」や「おやこっこ」と同様に、コロコロと丸っこくて可愛らしい絵柄で非常に重いテーマをサラッと読ませる作風は今作でも健在です

”銃後の暮らし” をほんわかタッチで描写したこうの史代の「この世界の片隅に」と同様のアプローチが、人類史上でも最悪レベルでの凄惨さだった激戦地を舞台に描写されるんですが、絵の情報量に頼らず、構図や構成のみで ”ゾッと鳥肌が立つ” 思いをさせられる作品なんて滅多にあるものではありません

初読時、戦場とはあまりにも似つかわしくない”漫画家志望”という主人公のキャラクターが現代の読者を入りやすくさせる為とはいえ少々無理があるかな?と思ったんですが、かの水木しげるや手塚治虫らだって戦時中はそんな立場だったんですよね…



■「辺獄のシュヴェスタ」竹良実(1~4巻:月刊スピリッツ連載中)

1巻が発売されたのは昨年の6月なので ”今年のリスト” に入れるべきではないかもしれませんが、携帯アプリのマンガワンに出張掲載された際に読んでみたら余りにも面白くて一気に4巻までポチッてしまいました

”魔女狩り”という言葉が、人権思想も存在してない時代に ”異端” 扱いされる事は惨たらしい ”死” に直結していた~といった意味なのは何となく知ってはいたんですが、その実態がどういうシロモノだったのか、魔女狩りはどういった人々の思惑で行われていたのか、魔女とされた女性の ”身内” はどの様な扱いを受けていたのか、等々をまざまざと見せつけてくれるのがこの作品です

女の子が酷い目に遭う作品は正直苦手なんですが(;´Д`)、凄まじい逆境に立ち向かう鋼メンタルな主人公に励まされながら頑張って読んでますw



■「バンデット -偽伝太平記-」河部真道(単行本未発売:モーニング連載中)

こちらは10月に連載が始まったばかりなのでおそらく第1巻が出るのは来年の1~2月だと思うんですが、モーニングで久しぶりにインパクトが絶大な作品だと思うのでタイトルを憶えておいて損は無いと思います

基本的に歴史に疎いんですが、”武闘派な天皇” とか出て来るのが楽しくてたまらんですヽ( ̄▽ ̄)ノ ……ドラマや映画の時代劇ではあんまり扱われることのない時代という意味では「アンゴルモア 元寇合戦記」と同様の面白さがあると思いますし、いずれアニメ化実写化なんかにも期待したい所です(気の早い話ですがw)



////////////////////////////

…とまあ、大体こんなカンジでしょうか

これらの作品が果たして安定した連載となれるのか、どの作品もやがて名作と呼ばれる事になるかもしれないポテンシャルは持っていると思いますし(「ネオ寄生獣」もまだまだ他にも描いてくれそうな作家は沢山いそうですし)、これからの展開に期待したいですねえ
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[映画] 海賊とよばれた男

2016-12-10 | 映画
「海賊とよばれた男」を109シネマズ木場にて観て来ました

オレは百田尚樹の原作小説は読んでいないんですが、イブニングで須本壮一が手がけているマンガ版の方を読んでるので(丁度最終回直前です)、今回の映画版の2時間半という尺にまとめる為の無茶苦茶な苦労が物凄く伝わって来るカンジになっていました(^_^;)

戦後の焼け野原となっていた日本を復興させるという ”仕事” に人生を賭けた男たちの壮大な物語を無理矢理まとめているので、もう主人公である国岡鐵造の ”家族” 的な要素なんかは見事なまでにぶった切られてるんですが、予告編では綾瀬はるか演じる奥さんがやたらと印象的にプッシュされてるのが、詐欺レベルなんじゃないかとちょっと心配になるほどです(^0^;)

オレみたいなおっさん観客にはそれなりに受けると思うんですが、これまでの山崎貴作品に比べると興行的には厳しいことになりそうな…?

20代の青年時代から90代の晩年に至るまでを見事に演じ分けた岡田准一の凄さは非常に見応えありましたが(60代の声の精悍さとか吹き替えかと疑ったレベル)、時系列と共にやたらとエピソードが飛びまくりで、そもそも(マンガ版を読んでた身からすると)クライマックスに登場する ”日章丸タンカー” に関わるハナシだけでも一本の映画が出来ちゃうくらいの物語が詰まってるイメージなので、どうやってもダイジェスト的に感じちゃうのは仕方ないんですかねえ…

そして国岡商店のメンバーがイロイロとくせ者揃いな部分や、様々なビジネスの障害を乗り越えていく過程がほとんど描写されていなかったのが何とも勿体なかったり、”どうせ一般の観客には解らない” 専門的な要素や、現代のオレらとは価値観が違う ”戦前・戦中派” のある種、物騒な物言いなんかを曖昧にボカしてスルーする部分がどうしても気になったりもしました

これは「永遠の0」の頃とは違い、おそらく今年、「シンゴジラ」や「この世界の片隅に」といった作品に触れたことで ”映画的に作られた台詞” という不自然さみたいなのが見過ごせなくなってしまった影響もある気がします


やはり2016年は日本映画が明確に変わってしまった年なのかもしれません



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[映画] ブレア・ウィッチ

2016-12-06 | 映画
「ブレア・ウィッチ」を川崎TOHOシネマズにて観賞

1999年に公開された「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」

何せ17年も前に見たっきりなので細部は憶えていませんが、家庭用ビデオカメラによる主観視点のみで構成された超低予算作品にも関わらず、世界中で何百億円もの興収を叩きだしたホラー作品で、劇中の ”魔女伝説” や行方不明事件がさも現実のアメリカ社会に実在するかのようにウェブ等で展開させていたプロモーション手法と合わせて非常に斬新な面白さがあったと記憶しています

今作はその「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の正統な続編で(オレは2000年の「ブレア・ウィッチ・プロジェクト2」というのは見てませんが一種のパロディ作だったようです)、あの時行方不明になっていた女学生の弟が今回の主人公?で、新たに発見されたビデオテープに映っていたのが姉かもしれないと ”あの森” に探索の足を踏み入れると…

前作の設定がいくら ”ドキュメンタリー撮影” の体裁を取っていたとはいえ、死ぬか生きるかの緊急事態にも手持ちカメラを回し続けてるのは流石に観客をシラけさせてしまうという欠点があったんですが(表現の斬新さから当時はほとんど気にならないレベルではありました)、今作では基本的にメンバーが全員、小型化されたカメラを頭部に装着しているという設定なので常にカメラが回り続けている状況の不自然さがかなり緩和されていたのが印象的でした

ドローン機材なんかも登場して、視点が ”複数化” しているのが演出の幅を広げてはいたんですが、基本的にやっている事は前作のほぼ焼き直しでしたかね……続編というよりは、リメイク作と言った方がいいのかもしれません

主観視点で構成されるホラー作品も17年前に比べたらそんなに珍しい表現ではないですし、決して目新しくはないんですが、直接的なグロ描写といった表現ではなく、謎の森に迷い込んで少しずつパニックに陥っていく ”臨場感” が命の映画なのでその辺りの表現は今回も非常によく出来ていたと思います

あ、カメラ酔いする人は後半キツいので要注意かもしれないです(^0^;)





以下ネタバレ感想:
緊急事態に手持ちカメラを回し続けていたのがシラけ~と上で書きましたが、今作はそれを逆手に取ったかのように、手持ちカメラがどうしても必要な展開を終盤に持ってきていたのが面白かったです……ただちょっと記憶にないんですが、魔女と目が合ったら連れて行かれる~とかいう設定は前作にもありましたっけ?

振り向いたらダメ(死ぬ)~という展開はギリシャ神話や黄泉比良坂からジョジョ第四部wに至るまで普遍的なネタだったりしますが、マジで前作のクライマックスについて全然思い出せない…(;´Д`)

それと魔女が時間を操ってる風な展開がどうも理解しづらかったんですが、前作の後での大捜索で何も発見されなかったって話ですし、あの館というか森の一部が別の次元にあるっていう設定なんですかね(今作でもGPSが機能しなくなった時点で異次元に引き摺り込まれていたと)

今作の発端であったネットにアップされていた映像が、今作ラストで撮影されていたビデオそのものだったというカンジでしたが、魔女が結局何の為にそんな(手間のかかる)事をやったのかっていうのは今回も考えちゃいけないのかな(^_^;)

前作を踏まえたことで(17年が経過した事で)何かしら ”乗り越える” というか、魔女に対して一矢報いるような展開をちょっと期待していたんですが(弟くんがもっとちゃんと姉に会えるとか)、今作の視点の複数化によっても結局目の前で何が起ってるのか解りづらかったりしていたのも変わってなくてちょっと残念だったなあ

同行していた二人が別の時間軸にいたっぽかったり、エイリアン的な寄生生物の要素は良かったですけど、そういやドローンを取ろうとして樹に登っていたシーンのド根性っぷりはちょっと心の中で応援しちゃいましたw


余談ですが、藤田和日郎の「双亡亭壊すべし」を読んでる方はちょっとニヤリとする要素が館の中でありましたよね……オレはすっかり忘れてましたが「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」も元ネタになってるっぽいですなw


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