2夜連続で放送したNHKドラマ
「絆~走れ奇跡の仔馬」に感動した。
後編では震災で犠牲になった長男が残した仔馬リヤン・ド・ノール(フランス語:北の絆)を
競走馬に育てようと北海道の育成牧場を訪問する父娘。
しかし福島から来た被ばくした仔馬を嫌がる馬主さんもいるだろうからと断られてしまった。
こうなったら地元で育てるしかないと考えて知人の土地を購入して使用することに。
津波を被った自分の敷地を売って購入資金を得る事に妻が反対して家を出てしまう。
避難所暮らしからようやく自宅に戻れたというのに…それと亡くなった長男の思い出が残る家と厩だった。
娘も「お母さんはお兄ちゃんの死から立ち止まったままなんだ」と心配している。
父と娘は「お兄ちゃんの福島からG1で活躍する競走馬を出す夢」をそのまま引き継いでいる。
津波で家族が犠牲になり生活の糧であった牧場を失った2人を突き動かしているのは夢があったからだろう。
購入予定だった土地は放射性廃棄物の仮置き場として収入が見込めるからと売ってもらえなくなった。
震災からの復興ってこうした試練が何度もあったはずです。
津波で犠牲になった息子の為にも夢を諦めない父は自分の牧場を整備することに。
流木や瓦礫を手作業で撤去する日々が続く。
馬を走らせるには小さな小石でさえ取り除き塩分を含んだ土の上に新たにきれいな土を被せる重労働に
とうとう倒れてしまい入院。医師からも当分の間は力仕事を控えるようにと言われる。
退院後造りかけの牧場へ行くと家出してた妻が牧場の土を鋤いている。
先祖伝来の家を守るのは男だけでは無い、女の努力もあったからこうして守り抜いたのです。
そこからはストーリーの展開が早くなり牧場が完成し、福島競馬場でデビューまで果たす。
レース本番、上空に取材用のヘリコプターが飛来してた。
レースが始まったのに上空のヘリが怖いのか走らないリヤン?!
観客席に居た家族も一生懸命に「走れ~リヤン!」と声援をおくっていた。
声援が聞こえたのかやっと走り出したリヤンの姿を映しながらドラマは終わってゆく。
私が壊滅した南三陸町を初めて見た時も絶望的だと感じた。
各地から駆けつけたボランティアさんとの会話でも同じであるのを確認したけど
現地で活動してるといつの間にか勇気が湧き「必ず復興させるぞ!」って気持ちになるから不思議です。
福島で活動してる時に伝統行事「相馬野馬追」がある地域だったので馬の多くが救出された話は聞いてました。
猫を救うという点では一致するけど多くの方は原発反対を叫んでいる。
「希望の牧場」代表のY氏も事故を起こした原発は東京に電力を供給する為
福島は東京のせいで犠牲になったと私の車の「足立」ナンバーを見ながら得意げに言ってた。
私は事前に福島の歴史を少しだけ調べたけどいわき市以北の浜通りは高速道路も未開通で
若者が出て行ったまま帰らない過疎化が深刻で雇用を創出するために原発を競って誘致したとあった。
東京マネーで町が成り立っているのに何てことを言うのだろう?とムッとしましたけどね。
原発のせいで殺処分させるのは可哀想だと浪江町で300頭程の牛を保護してるけど
目標が見えてない人だと思う。
「牛飼い」の責任だと育て続けるが被ばく牛の生きた標本みたいなことを言っているし
元々1歳~2歳で出荷され殺して肉になる牛は被ばくの影響で長生きしない予定が
6年過ぎてもなかなか死なず、苦境に陥っているのではないかな?
当時から私はそう思ってブログにも書いてます。
原発反対派のマスコミが飛びついたのだからその後の姿も正しく伝えて欲しいものです。
こういう部分ばかり報道するから福島が誤解されるのですよ。
その点、今回のドラマは復興に取り組む被災者の本当の姿を伝えていた。
訂正:個人名は伏せました。申し訳ありません