アメリカ大陸6日目、今日のメインテーマはセントルイスの植物園で花の写真を撮ることです。
昨晩宿泊したサリナ(Salina)からカンザスシティー(Kansas City)までは277キロ、更にセントルイス(St.louis)までは400キロありますので、合計677キロ。東京から弘前へ写真を撮りに行くのとほぼ等しいことになりますが、時速100キロで走れば7時間少々です。
この頃になると700キロの距離をそれ程遠く感じなくなっていました。
モーテルを朝6時に出発しました。
昼過ぎに着けば、花を楽しむ時間は十分に確保できます。
全旅程を、綿密に計算して始めた旅ではありませんが、距離的には、昨日で半分程を消化したことになります。
今日までのスケジュール調整に予備日を一日考えていましたが、使わずに済みました。
昨日の行程と異なり、走り続けるハイウエーに起伏が現れました。
やがて朝日が雲の切れ間から顔を覗かせます。
太陽の光が空へ放射状に線を描いたので、夏目漱石の小説「坊ちゃん」の中で「赤シャツ」が「ターナーの絵のようだ」と言った言葉を思い出しました。
その時々に視覚へ入る光景が、予期せぬ、たわいもない連想をもたらしてくれるので、単調なはずのロングドライブも全く苦になりません。
そうそう、そういえば「一人上手とよばないで」って誰かが歌っていたような気もしますが、ちょっと意味が違いますでしょうか?
旅も六日目を迎え、曜日感覚が希薄になっていますが、ハイウエーに黄色いスクールバスを見かけたので、今日は多分月曜日です。
アメリカでは、どこの町へ行っても、この黄色いスクールバスをよく見かけました。
この辺りでは広すぎて、バスがないと通学できないのだと思います。
路傍の所々で赤い花を目にしまし、樹形から、アメリカハナズオウだと推測しました。
風景の中に花の姿を認めたのはカリフォルニアを過ぎてから初めてのことです。
初夏の陽射しのサンタモニカから、早春のロッキーを越えて、図らずも、季節巡りの旅となっています。
今回はアメリカの植物園を巡ることが旅の主目的ですが、著名な植物園はアメリカの東西に分散していますので、アメリカ大陸を横断することになりました。
実際にアメリカへ来てみると、USAの中央地域に著名な植物園が無いのは当然のことだと納得します。
地形の起伏による上昇気流が雲を呼び、雨が降り、川が流れ、池や湖があるような土地でなければ、多種類の植物を上手く育てられないのだと思います。
トペカ(Topeka)の町だを通過しているようです。
デンバーを過ぎてから千キロ以上、久し振りに三階建て以上の建物を見ました。
やがてハイウエーは有料道路に入り、
久しぶりに民家が密集する地区を抜けて、
水を湛えた川を渡り、
周囲を木立に囲まれた沼を眺めながら、
カンザスシティー(Kansas City)へと向かいました。
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