一旦市街地に戻り、加納の宝光寺を振出に、昨日の続きのルートを辿ることにしました。
宝光寺は氷見市街地の境に位置する禅寺で、東側は民家に接していますが、西側には田圃が広がっていました。
根回135cmのツバキがあるそうですが、お寺には誰もいなかったので、勝手に庭に入るのが躊躇われ、寺の周囲に巡らされたツバキの生垣を確認するだけに止めました。
味川の山本家のツバキは目通し105㎝ですからそれほど大きな木ではありませんが、年内から花を咲かせる銘木とのことです。
味川の流れに沿って民家が点在する味川地区で、ゆったりした敷地の中でツバキが花を咲かせていました。
味川に沿って県道70号を進み、阿努神社を訪ねました。
山里の神社は境内が定かではありませんが、社殿周囲の至る所に見事なツバキの古木が育っていました。
メジャーを持たなかったので、手にしたA4ファイルを幹に当ててみました。
ファイルの長辺は30㎝を越えますので、このツバキの目通しは1m近いことになります。
幹回りの2倍が凡その樹齢と説明されますので、このツバキの樹齢は200年程を推定します。
そんな木が阿努神社の周囲に何本も育っていました。
味川から懸札へと車を進め、中尾家ツバキを訪ねました。
中尾家のツバキは根元100㎝で、桃色がかった花を咲かせるそうですが、それほど大事に扱われている様には見えず、ちょっと残念な印象は免れません。
山市(やないち)家のツバキは、かなりの傾斜の崖の途中に育ち、元気な樹勢を見せていましたが、山市家の方のお話では、この数年花付きが悪く、ちょっと心配だとお話されていました。
山市家の方は、氷見ツバキ愛好会の方達が調査に訪れたことを記憶していて、ツバキを大事にしようという意識を強く感じました。
どこのお宅でも、先祖代々育ててきたツバキであれば、あるのが当たり前なので、ヤブツバキの古木は世界で日本にしかないという希少性に気付けないのは当然のことです。
しかし、そのような日本にしか存在しないヤブツバキ古木の分布を丁寧に調査し、記録にとどめる作業をされた、氷見ツバキ愛好会の方々の努力は、間違いなく氷見市民の意識に大きな影響を与え続けているようです。
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