4月16日(土)早朝、4時半にセットした目覚が鳴る前に眼が覚めました。
夜明け前の窓の外から小鳥の囀りが聞こえます。
渡米して迎えた四日目の朝、朝5時11分にカリフォルニア州バーストーのモーテルを出発しました。
まだ外は暗く、ヘッドライトを点けての走行です。
バーストーは北米大陸を東西に横断するインターステートハイウエー(IS)40の基点となる町です。
5分も走らぬうちに市街地を抜け、人家も木立も見えない、荒涼とした大地の中を、オレンジ色に染まり始めた東の空に向かって、真っ直ぐにハイウエーが伸びていました。
大型トラックが東へ連なってはしります。
緩やかに、うねり進む砂漠のハイウエーは、表情を微妙に変化させながら地平線へと向かいます。
大地の単調な景色の中で、夜明け前の空色が秒単位で変化し続け、黎明の光が荒涼たる砂漠に届き始めました。
地球は東に向かって休みなく廻り続け、夜を背後に置き去って行きます。
ハイウエーが小さな稜線にさしかかりました。
東の地平線の下に、約束された夜明けが控えています。
いよいよ夜明けが始まりました。
46億年も続いてきた夜明けが、今日も新大陸の大地で目を覚ましました。
空と大地の狭間を東へと向かう夜明けのハイウエー。
対向車線では、昇る朝日に追われる様に、車が数台西に向かって走り去ってゆきます
そして太陽は今、私の目の前でドラマチックな一日の始まりを告げたのです。
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