あまりにも素っ気無い扱いに面喰いましたが、たまたま車の近くに居た、作業員らしき人に、契約内容の紙を見せて、車に間違いないことを確認しました。
ついでにライトの点滅方法や給油口の開け方、などを質問して、ナビの使い方を訊ねると、「私には分かりません」との返事が返ってきました。
車の取り扱い説明書のようなものは一切ありません。
仕方がないので、その場で20分程ナビをいじっていると、ナビは日本語に対応していることが分かり、一安心です。
早速ナビに予約をしたモーテルの住所を入力し、60年間の人生で初めての左ハンドル車で恐る恐る、駐車場の外に車を進めました。
するとナビが日本語で「まもなく右折します」と言うので、目の前の二差路の右レーンにハンドルを切ると、その先が立体交差となって左へ大きく弧を描き、元居た場所へと戻って行くではありませんか。
「あっれー」聞き間違えたかな?
何しろ初めての左ハンドル車の操作に神経の大部分を使っていますから、ナビが何とアナウンスしたのか記憶も定かではありません。
もう一度同じ場所で、今度は確かに「まもなく右折します」のアナウンスを確認し、もう一つ先の右折路だろうと見当を付けて右折すると、その先は空港の倉庫が立ち並ぶ方角へと進んで行きます。
いくらなんでもこれは違う!
そんなこんなの悪戦苦闘を、空港敷地内で6、7回も繰り返し、神経をへとへとにしながら、やっと本来の目的地に向かうフリーウエーに入ることができました。
ところで、お分かりでしょうか、ここまでの記述には写真が一枚もありません
つまり、写真を撮る余裕など、私には全く無かったということです。
フリーウエーを安全第一に、一番右の車線を走っていると、やがて突然路上に白い文字で「出口専用」の表示が現れました。
あっ!と思い、車線を変更しようと左を見ると、並走する車の影が見えました。
しかたなく、そのまま「出口専用」レーンを走り、フリーウエーを出て、訳の分からないナビのガイドに惑わされながら、反対車線で元の場所へと戻り、また一からやり直しです。
まあ、それでも何とか、空港から少しずつは離れながら、さっき飛行機から見えていた、サンフランシスコ湾を跨ぐ橋に辿り着いた時には、出発してからほぼ一時間が経過していました。
こんな調子で、本当に車でアメリカを横断できるのでしょうか?
ン! Let it be.
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