Snowtree わたしの頭蓋骨の下 *鑑賞記録*

舞台は生もの、賞賛も不満もその日の出来次第、観客側のその日の気分次第。感想というものは単なる個人の私感でしかありません。

国立小劇場『稚魚の会・歌舞伎会合同公演 A班』 前方センター

2011年08月13日 | 歌舞伎
国立小劇場『稚魚の会・歌舞伎会合同公演 A班』前方センター

初日行ってきました。ロビーで田之助さん、團十郎さん、魁春さん、芝雀さん、東蔵さん、松江さん、玉太郎くん、春猿さん、段治郎さんに遭遇。初日ならではの光景でちょっと得した気分。梅玉さん、吉右衛門さんもいらしてたようだけど残念ながら拝見できず。

さて舞台ですが初日でしかも師匠方に見守られで皆さん大緊張してました。汗だくで必死。肩に力が入りすぎて余裕がない感じで見るほうも緊張。でも丁寧にしっかりこなしていたので回を追うごとに良くなってくると思います。

『寿曽我対面』「工藤祐経館の場」
中村梅玉=監修・指導
中村魁春=監修・指導
市川團蔵=監修・指導

工藤祐経@升六さん、存在感がありきちんと座頭の風格を見せ非常に良かったです。大健闘。

曽我十郎@京純さん、白塗りが似合いすっきりと爽やかな十郎。柔らか味はなく和事にはなってないものの男ぽいしっかりとした兄といった風情でなかなか。

曽我五郎@茂之助さん、一生懸命さが五郎の必死さにつながりよく演じていたと思います。

『一條大蔵譚』「大蔵館奥殿の場」
中村吉右衛門=監修・指導
中村芝雀=監修・指導

『一條大蔵譚』は難しい演目だなあとつくづく。特に主役、かなり大変だったんではないでしょうか。頑張っていらっしゃいました。

常盤御前@笑野さん、佇まいが美しく、また常盤の秘めた心情がよく伝わりとても良かったです。

お京@京珠さん、キリリとした芯の強いお京。女スパイをするだけの度胸が感じられました。

鬼次郎@猿琉さん、力が入りすぎな面もありましたがカドカドが丁寧で華やかさがありました。

『戻駕色相肩』常磐津連中
藤間勘祖=振付

与四郎@新十郎さん、いかにも二枚目風情にすっきりと爽やかに踊っていきます。

次郎作@升一丈さん、成田屋さんらしい骨太さがありそこはかなとなく可笑し味がありました。

禿@京由さん、お人形のように可愛い。一生懸命丁寧に丁寧に踊っていらっしゃいました。拙いものの踊り、だいぶ上達していました。