里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ニシキギの赤い実

2017-03-22 | 日記
大和町宮床地区の滝ノ原集落から、沢沿いの林道を西へ上がって行くと、
未舗装の林道のあちこちが深く抉られていました。
9月中旬の豪雨で林道に雨水が溢れ、沢のように流れ下ったのでしょう。

林道は標高370m峰の、麓の岩壁を掘削して西へ延びています。
岩壁を過ぎても急斜面が続きますが、晩秋の今なら登れそうな感じがするので、
少しだけ登ってみましたが、ガレ場のように足元から石が崩れていくので、早々に
引き返しました。その下りで見つけたのがニシキギの赤い実です。


                                2015.11.22撮影

写真で赤橙色に見えるのは仮種皮です。
本来の果実の種皮はすでに剥けていて、くすんだ紫色で果柄からぶら下がっています。
剥けた種皮などさっさと落としてしまえば良いものを、付けたままにしているのは、
野鳥を誘う効果があるからでしょう。赤橙色の仮種皮と紫色の種皮でより野鳥の
興味を惹き、彼らに食べてもらって種子を遠くへ運んでもらう作戦なのです。
これを「二色効果」と呼ぶようです。


                               2015.11.22撮影

ニシキギ科ニシキギ属の落葉広葉樹で、樹高2~3mの低木。
北海道~九州に分布し、丘陵から山地の明るい林内や林縁に自生する。
下部や根際から細い幹を多数出して株立ちになり、傘状の樹冠をつくる。
枝にコルク質の翼(板状の突起)があり、この翼ができないものがコマユミである。
ニシキギは漢字表記すると錦木で、その名のように紅葉が美しいので、庭木や
公園木としてよく植えられている。
葉は対生し、葉身は卵状楕円形で長さ5~7cm、幅2~3cm、先端は小さく尖り、
縁には細かい鋸歯がある。 基部はくさび形で、葉柄の長さは1~3mm。
花期は5~6月で、葉腋とその下の芽隣から集散花序を出し、淡緑色の小花を多数
付ける。花の直径は7mmほどで、花弁は4枚。
雄しべは4本、雌しべは1本で、子房は花盤に埋もれる。
果実は朔果で、10~11月に裂開し、赤橙色の仮種皮に包まれた種子を吊り下げる。
仮種皮をとり除くと、長さ3~5mmの種子がでてくる。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ニシキギの実は。。。 (一人暮らしのじじいです)
2017-03-23 17:34:32
ニシキギの実は初めて見ました綺麗な実なの
で鳥等には良く目に付くでしょうね。
古い記事で (グミ)
2017-03-23 20:18:01
「一人暮らしのじじい」さん。
コメントをありがとうございます (*^_^*)

実は、この記事は地元紙電子版のコミュニティに載せていたものですが、それが廃止されることになり、慌ててgooブログに移転したものです。

この仲間は朱色の実がきれいですよね。
古い写真ですみませんでした (^^;

コメントを投稿