ナイロビの涼しい緑潤う地平線

ナイロビでの日常生活をご紹介します。貧困や野生動物や飢餓や恐ろしい病気・・・ばかりがアフリカではありません。

雨が降ると・・・

2006年11月27日 | ケニア
相変わらずナイロビは雨が良く降ります。お陰で舗装道路の穴の数が増え、サイズもどんどん大きくなって、運転しにくいったらありゃしない。

でも、今朝の新聞を読んだら、その程度のことなんて軽い軽い。

とある川が大洪水で氾濫して、ワニが人を襲っているらしい。何人かは食い殺されたんだとか。

雨とは関係ないかも知れないが、某地方都市の住宅街に森から迷い出てきた子象が出没。生の象を初めて目のあたりにし、驚いた住民がパニックになり、子ども何人かが怪我をしたらしい。こんな時、勇敢なのか、無謀なのか、斧のような武器を持ち出し、象を仕留めて肉をいただこうと良からぬ事を企てる連中もいたんだとか。

そこは素早くケニア野生動物公社のレンジャーが駆け付けて、麻酔銃で生け捕りにし、無事、森に返したそうです。メデタシメデタシ。

年末休暇シーズンへ

2006年11月24日 | 子育て
ケニアのほとんどの学校では、今日が学年最後の日。息子の通う幼稚園でも、午後、クリスマスコンサートを開催して、3学期を終えます。(来週からは朝夕の交通渋滞が一挙に解消するはず。)

学年最後を締め括るイベントですから、来年1月から小学校へ進級する子ども達にとっては卒園式のようなもの。女の子は膝丈で薄い色のパーティードレス、男の子は半袖白シャツに黒のズボンに蝶ネクタイに着替えてくるよう、園長先生から指示がありました。

先月の弟の結婚式に出席するために買った衣装の出番です。フォーマルな装いで一生懸命に歌う息子のかっこいい(?)姿は、妻にバッチリと撮影してきてもらいましょう。でも、雨が降らなきゃ良いけど。

10th Memorial Anniversary

2006年11月23日 | 事件
何気なくめくっていた新聞の死亡広告欄。いつもなら飛ばしてしまうのだが、何故か今日は目に止まった。私と同世代くらいの父親と、女の子1人と男の子2人、合わせて4人の写真が仲良く並んでいる。

これは病死ではない、事故か事件だ。そう思って良く読んでみる。10年前の11月23日、夫と可愛い子ども3人を一瞬にして亡くしたお母さんからの、明後日25日に10年目の”お祈り”をします、という悲しい告知だった。

少し長いのですが、そのまま英文を写します。


10 years have come and gone but the holes in our hearts still remain. When the Lord took you home on 23rd November, 1996 when Ethiopian Airlines Boeing 767 Flight No. 961 was hijacked en-route from Addis Ababa - Ethiopia to Nairobi - Kenya and later crashed near the Comoros Islands, our tomorrows were no longer and will never be the same.

We remember this tragedy like it was yesterday. The world has changed much since then but all is well in the Lord Jesus Christ. Our hearts go out to all the families of the 125 passengers and crew that died on that tragic day. Good be with you always. (以下省略)


ちょうど10年前、乗客乗員175名のうち125名が犠牲となったエチオピア航空961便ハイジャック墜落事件の被害者のご家族だったのです。

Wikipediaによれば、このフライトはエチオピアを出発し、ナイロビ経由でアフリカ西部の国コートジボワールに向かっていたのですが、離陸直後にハイジャックされ、オーストラリア行きを命じられ(そりゃ無茶でしょ!)、燃料切れとなり、アフリカ大陸の東に浮かぶコモロ諸島沖に墜落(不時着水に失敗)したという事件でした。

10年前って色々あったんですね。私はその頃、ザンビアへ赴任する直前の時期、渡航準備で大忙しだったはず。この事件のこともあまり良く覚えていません。確か、コモロの海岸に寝そべっていた海水浴客が、その墜落現場をビデオに収めていたとか、日本人乗客が助かったらしいとか、それくらいです。

ところで、幸運にも救助された日本人乗客の方、今、どこでどうしていらっしゃるのでしょうね?

便利な木の枝

2006年11月21日 | ケニア
アフリカの学校で良く見る風景の一つ。働き者の子供達が、始業前や放課後に教室や校庭を掃除しています。箒代わりに使われるのが、葉っぱのついた木の枝。初めて見ると何だかユーモラスな光景に感じましたが、合理的な生活の知恵ですね。

ケニアの道路をドライブしていて、道の真ん中に葉っぱのついた木の枝が並んでいたら、その前方には何かしらあるので要注意。スピードを緩めて運転しましょう。大抵、事故車両だったり、故障車両が立ち止まっていて、警察や救援の車両が来るのを待っています。

もちろん、ケニアにも赤い三角形の反射板が売っていて、法律はすべての車が反射板を搭載しているよう求めているらしいのですが、事実上、”木の枝”が十分に”注意喚起装置”としての役目を果たしていますから、実際には反射板を積んでいる車は少なかったようです・・・ということを、つい最近、確認するに至りました。

先週、ケニア政府が突然発表したことには、この月曜日(20日)以降、交通警察が通行車両を検査際に反射板の所持を確認し、搭載していない場合は”裁判所にて罰金が課せられる”のだとか。このニュース、あまり話題にならなくて、日本人の多く(私も含め)は金曜日の夜以降に流れた電子メール情報で初めて知った次第。

大慌てで自家用車の反射板を確認したドライバー多数、お店を訪ね歩くも売り切れ続出、値段も高騰、そういう話はもうちょっと早めに発表して欲しいもの。でないと、準備できません。

車両の安全対策を強化するために、バスに速度制限装置を導入したり、シートベルト装着を義務づけたりすること自体、否定しません。が、大して意味も効果もない”お触れ”を唐突に流し、販売業者や警察に連なる政治家が思い付いた”小遣い稼ぎ”なのさという印象を国民に持たせるのは如何なものか。

表向きの法律と、事実上の慣習に大きな隔たりがあるのに、施政者の気分次第でそのダブルスタンダードを自由自在に行ったり来たり。その度にお金がゴロッと流れて、誰かの懐に一部転がり込む仕組み。そういう国の在り方は、そこに住んでいる国民にも信頼されないし、海外からの投資意欲も殺いでしまう。大局的には”損”だと思うのですがね。

空虚な言葉とイルミネーション

2006年11月20日 | ケニア
これから年末にかけ、どういうわけか商店街やら遊園地やらを大量の電球を灯してライトアップし、人集めをするというイベントがニュースになる。

中部国際空港: Xマス控え11万個のイルミネーション


こういうニュースを見聞きすると、無駄だなぁ、と思ってしまう。だって、国際空港なんて用事があればライトアップしてなくても行くし、用事がないのに”電球を大量に灯したからとわざわざ見に行く”ような場所ではないでしょう。(ところでエミレーツ航空名古屋→ドバイ便はガラガラで、エコノミークラスでは横一列占拠してグッスリ眠れたという証言を、複数名の体験談として聞いています。同じ日の関西→ドバイ便はそれなりに埋まっていました。日本からナイロビへのフライトは、名古屋発ドバイ経由が"穴場"ですよ。ん、それはさておき・・)

で、そんなイベントを好意的に報道するマスコミが、その一方で「もったいないキャンペーン」をサポートしますなんて、ついつい苦笑してしまいます。いくら昔に比べて、電球のエネルギー消費量が減ったと言っても、"電気の無駄"には違いない。

17日までナイロビで行われていた気候変動枠組条約第12回締約国会議(COP12)では、若林環境相が"すべての国が能力に応じて温室効果ガスの排出削減に取り組み、主要排出国による最大限の削減努力を促すための枠組みを構築しなければならない"と演説したそうですし、日本に課された1990年比で6%の温室効果ガス排出削減目標について”断固達成する決意”だそうですが・・・。