薄桃色

上場企業での仕事を無事に終えた。もう特別なことがなければ地下鉄に乗ることもないだろう。仕事は好きでまだまだ続けたかったけれど先行きの不安を考えるとこれで良かったと思う。 退職の挨拶もできた。

駅からの帰り道、薄桃色の桜がひらひらと散って美しい。

明日からの中小企業での就業についても不安でいっぱいなんだけど、不安でないと安心できない性分だからこれで合っていると自分を励ます。

健全に成人することに失敗し落ちこぼれのいきあたりばったりな人生も半世紀生きて振り返ると、悪い事ばかりでもない。色々な人の人生を垣間見ることができた。長く続けられないは持続力に欠如として情け無いがそれが私という感じだ。まぁ居座り型搾取よりはマシだと思う。

優等生が引き金を引く時、銃口は自分に向いている。

鬱のメカニズムを知ると優等生を強いられた人たちの苦悩を知ることができる。

小さな頃から見捨てられない為に我慢してきたなんて辛いに決まっている。それでも彼等は立派で、私は見捨てられない為に欲を剥き出して必死にしがみつく惨めタイプ。

優等生は先生には内緒で私にだけに意地悪をした。思い出すと心が凍る。

でももしかすると彼等が自分に向ける憎しみのエネルギーを少しだけでも私という外部に発散できたのかもしれないね、良かった〜！

雨の日曜日の思考

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芽吹き始めた草花が雨に濡れて一層美しい。眺めているとウンコみたいな人間なくせに、穏やかで優しい人間になったような気さえする。

そうだったらいいのになぁ、草花のような人間だったらいいのになぁ、雨にうたれても、太陽に照らされても微笑んでた静かに咲いているような。

道端のウンコは雨に濡れて菌が増殖して太陽に照らされると醜態をあらわにしてギラギラと不気味に輝く。

ちょっと待てよ、ウンコだって肥料になればミミズと共存しフアフアの土になって美しい草花を咲かせることができるかもしれないぞ。

虚しい努力

親に好かれる為に努力している子どもを見ると痛々しい。

親を喜ばせるには何を望んでいるのか察しなければならない、私はバカでブスで嫌われ者であるように望まれていたような気がする。 優等生よりもなるのは簡単だったから、鬱病にはならなかった。

仏壇には自殺した兄が修学旅行で母に買ってきたお土産の小6男子が選ぶへんてこな皿が置いてある、それを見るたびに、兄ではなく好かれようと必死だった自分を思い出して辛くなる。

母を喜ばせたくてブローチを二つ買ってきたけれど、迷惑そうだったし、とっくに捨てられただろう。

もし母より長く生きることができたらへんてこな皿は棺桶に入れてあげよう。

諦三さんの教え

パニック障害を発症した頃、治りたくて読んでいた加藤諦三の本を電車の中で読めるようにまで成長した。本には未だ父親の悪口を書いていて親しみが持てる。私は勉強をサボってきてデタラメな人間だからちょっと違うと感じながらも、多分、教えの根本にある『人はやりたいことを満足するまでやれは次のステージに成長できる』という事を知ることができて良かった。子育てに実績し娘は大体順調に成長できている。