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島尾敏雄、小林信彦

2012年10月06日 15時45分31秒 | 文学
この前山本周五郎の『寝ぼけ署長』を読んだ時に、旅館に泊まる小説を読みたいなと思って、いろいろ調べて島尾敏雄の『冬の宿り』という短編がそれっぽいと知り、たまたま家にあったので読んでみた。
ぼやっと内容は覚えていたのだが、旅館でひとりで寂しい感じがいま求めているものではなかった。
しかし久しぶりにきちんとした日本文学を読むと、やはりいいもんだと思った。
このまま太宰治の『富嶽百景』や『津軽』、夏目漱石の『明暗』などを読むのもよいかもしれない。
『明暗』に、主人公が旅館で鏡を見る場面があると思うのだが、同じような場面が島尾敏雄の『冬の宿り』にもあり、きちんと過去の作品を踏まえているなと思った。

いまは小林信彦の『映画が目にしみる 増補完全版』を読んでいる。
文庫なのに二段組みで分量が多い。
小林信彦のものを初めて読むのだが、「別に普通」といった印象。特に癖もなく、強烈な個性があるようにも思えない。たぶんこの本を読んで、そのほか読むとしても黒澤明についての本を読むくらいだろう。
ニコール・キッドマンと大塚寧々と小泉今日子を贔屓にしているそうだ。
小泉今日子出演ということで映画を見るということについて考えたことがなかったので驚いた。
監督で選ぶということはあるし、役者で選ぶということもないわけではないのだが、小泉今日子というところが変わってると思う。「変わってる」ってあまり人に対して使わないのだが、そう思った。そこが強烈な個性と言えないでもない。
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