正福寺(住職改め)長老のひとこと

正福寺住職が毎月テーマを決めて「ひとこと」申し上げます。
ホームページの更新情報も不定期に載せていきます。

10月のひとこと(平成29年・仏誕2583年・皇紀2677年)

2017年10月01日 | Weblog
先月のひとことで、お寺の過去帳は、その時代の様子を、如実に映し出してくれているのですよ。
年間なくなられる方の7割から8割は70歳以上、しかも、90歳以上の方が、その半数以上を占めているのです。

ということを申し上げました。

先月9月18日「敬老の日」、私は実は、今年は、墨田区と地元町会からお祝い会を頂戴いたしました。
まだ現役バリバリのつもりですので、いただいていいのやら、申し訳ないやら、でも、いただいてしまいました。

敬老の日をきっかけに、新聞に高齢者の総人口に占める割合の記事がありました。

今、日本では、65歳以上を高齢者、75歳以上を後期高齢者と区分けしていることは、ご存知の通りでありますが、本年9月15日現在、65歳以上の高齢者人口は、推計で、35,140,000人、総人口の27.7%。このうち、90歳以上は2,600,000人。実に、65歳以上の高齢者のうち、17%強が、90歳以上の方々なのです。

この傾向は、今後とも、いっそう強まると推定されるというのです。

敬老の日の前後に、もう一つ、人生100年を元気に生きる超高齢者の生活ぶりの紹介がありました。

直前に亡くなられた日野原聖路加病院名誉院長の100歳を超えてからの超人ぶりなど、まさに、超人的高齢者と申し上げて良いのでしょう。
私の母は、平成26年4月、100歳と6ヶ月の寿命を全うし、旅経ちました。

自分の母が、100歳を生き抜くとは、想像すらしたことがありませんでした。大正、昭和、平成の時代を生き抜いてきました。
晩年の生き様は、一緒に住んでいて、なんでここまでと思うくらい「老い」との戦いの日々でした。
そして、最後は、認知症障害とともに、「老いの受容」がありました。
私は100年の生き様を、身をもって、身近に経験させていただきました。




日本人ばかりではありません。人類は皆長きを願って生きてきました。
この願いが、人類発展と向上の源であったことは間違いありません。

織田信長の本能寺の変で、明智光秀の刃に信長が倒れた時代、人生50年は長生きの願望であったことでしょう。
私たち日本人は、今、人生100年を語る時代に突入したようです。
これからは、ますます、「人生いかに生きるか」その中身を己に厳しく、問うていかなければならないことになるでしょう。

「最上の真理を見ずして100年生くるは最上の真理を見て1日生くるに如かず」


法句経 115番

合掌

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