正福寺(住職改め)長老のひとこと

正福寺住職が毎月テーマを決めて「ひとこと」申し上げます。
ホームページの更新情報も不定期に載せていきます。

4月のひとこと(平成19年)

2007年04月01日 | Weblog
4月8日は、釈尊のお誕生を祝う“花まつり”

今年は、お誕生より、2573年を迎えます。

最近、私の大好きな歌に、“千の風になって”という歌があります。

  私のお墓の前で泣かないでください
  そこに私はいません
  眠ってなんかいません
  千の風に
  千の風になって
  あの大きな空を  
  吹きわたっています


春の花々も、千の風にのって、今年もきっと素晴らしい舞いを見せてくれることでしょう。

テノールの歌声に魅了されます。

さて、“千”という数にちなんで、釈尊の教えを紐解いてみました。


 「戦場にありて、千度千人に打ち勝つ者よりも、己一人(おのれひとり)に打ち勝つ者こそ、最上の勝利者なれ」(法句経103番)

仏教の出発点、それは、己れの心と身体(からだ)を、ととのえる ことにあります。

己れの心の頼りなさ、弱さ、この事を一番よく知っているのは、自分自身です。

己れの心をととのえる、己れの心に打ち勝つことの大切さを、戦場で、千度千人に打ち勝つことよりも、大切なことなのだよ、と説かれています。


“心”って、つくづく不思議なものだと思います。

自分はなぜ、今、こんな事を考えているのだろう、と苦笑している自分に気付いたことはありませんか。

歪んだゴムボールは、弾むと、どこへ飛んでいくか、全くわかりません。

私たちの心は、この歪んだゴムボールみたいなものではないでしょうか。

このことを忘れてはいけないよ、と釈尊は説かれているのです。



      春風や

       身をくねらせて

           華の舞い

                     住職


合掌
コメント
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