麗しき五月である。湖北の森林組合の管理する森があり"きゃんせの森"とはっしやす。車のなかで湯を沸かし、コーヒーを淹れて森のオゾンを胸一杯にすいいれて、伊吹山の偉容に酔いしれて、さてと
散歩に出かけましたのさ。
風荒くえごの白鈴うちふるへ
今年のそちに
出逢えたる森
偶然にえごの木の花に巡り会いまして、感動いたしました。桜といっしょでね、
あと何年出逢えるであろうか?というのが~去年までの想いでありましたが、
今年の花は、これが最期であろうという
想いにあふれて見上げておりまする。
初夏の夜やジャズに孤独はいやまさる
木の花で一等好きなのは[えごの花]なのです。かって、[もう、あかん]と思い極めて
悩み歩いた東京の国立で、ふと出逢ったこの花の小さな白い鈴のような花房に、
なぐさめられて、再起を誓った夕暮れを今も忘れません。
今年もえごの木の花に、いみじくも出逢うことができた幸せをしみじみとかんじる。あとは~死ぬるだけでございまする。