「米FOMCは20日の会合で政策金利を年5.25~5.50%に据え置いた。パウエル米FRB議長の会合後の記者会見での発言で年内0.75%利下げすると市場は判断、NY株はダウ含め3指標揃って値上がりした。NY外為市場では一時、1ドル＝151.80円までドル買い・円売りが進んだ。」と20日、ロイター電子版が伝えた。
20日、NY市場でダウは39,512ドル、401ドル、1.03%高、S&P500は5,224と46ポイント、0.89%高、ナスダックは16,369と202ポイント、1.25%高で取引を終えた。エネルギー株除きＮYダウはハイテク、金融、素材、ボーイング株も反発、ほぼ高となったとロイター電は伝えた。恐怖指数VIXは13.04と5.64%低下。米10年債利回りは4.280%と0.09%安とほぼ横ばい。ＮY外為では1ドル=151.35円、0.30%高、1ユーロ=165.28円 、0.81%高、1英ポンド=193.46円、0.78%高と対主要通貨で円安が進んだ。NY原油(WTI)はバレル81.50ドル、1.21%安、北海ブレント、同86.23ドル、1.04%安。NY金はオンス2,189.30ドル、1.37%高.ビットコインは６万6,443ドル、7.25%高とロイター電は伝えた。
米国の政策金利は5.25～5.50%で据え置いた。一方、日銀はマイナス金利0.1%を解消しプラス0~0.1%へ利上げした。植田日銀総裁は「金融緩和の環境は維持する」と述べた。しかし、日銀の追加利上げがないと、年末に米国が0.75%利下げしても、なお日米金利差は4.0%残る。20日、ロイター電子版は「FOMCが同日発表したFRB当局者19名の内9人が今回の会合で年内あと3回利下げを予想した。12月末の会合では9人が年内2回利下げを予想した。前回大幅利下げを5人が予測した。今回は1人だった。政策金利を「より高くより長く」の米FRBの基本的スタンは変わらない。むしろ「タカ派的」である。」と伝えた。
21日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」で
英BBCは「①英統計局は2月のCPI(消費者物価指数)が前年同月比3.4%と発表した。（1月:4.0%・予想:3.5%）。イングランド銀行は6月の会合で据え置きを見込んでいる。スナク首相は「ＣＰＩの低下を歓迎する。燃料費は下がる。」と述べた。街の声は「水道代値上げ。車の保険料引き上げと生活は楽になっていないと話す。②プーチン露大統領は内外のマスコミ関係者も含めクレムリンで会合を開きロシア国民に支持されたと感謝した。外国人記者の質問に「ロシアにはロシアの考えがある」と答えた。」と伝えた。ドイツZDFは「連邦議会でショルツ独首相はウクライナに武器供与するとはなした。人工ミサイル許容には触れなかった。連立の緑の党はショルツ首相発言を批判、連立内の亀裂を裏付けた。②ドイツで出生率が低下している。一人の女性の生涯生む2021年の1.57が2023年に1.37へ低下した。③港湾施設の拡大が求められる。自治体予算で運営されているが国家予算を出すべきだとの声が高まっている。」と伝えた。フランス２は「①フランス海軍高速艇がアフリカ沖でコカイン３１トンを積んだ密売船を拿捕した。②ウクライナ産小麦がフランスふくめ欧州に急増、小麦相場が半額に暴落した。ウクライナの外貨の4分の１を小麦に依存している。フランス農家はウクライナ小麦輸入規制を求めストライキを続けている。」と伝えた。
シンガポールCNAは「①王毅外相が豪州を7年振りに訪問、アルバジーニー首相と会談「両国の間には違いがあるが両国はパートナー関係を高めたい」と答えた。②香港議会は20日、国家安全条例を全会一致で可決した。欧米や日本は非難した。香港行政長官は①見解の相違である。②国益を優先する。」と答えた。」と伝えた。韓国KBSは「韓国首相は20日、2025年度、国立大学医学部受験生枠を2,000人の内、地方大学に1,639人、全体の80%以上の配分を発表した。」と伝えた。豪ABCは「①王毅外相が豪首相と会談した。具体的な進展はなかった。②モディ印首相のブータン訪問が悪天候で延期された。インド政府は再検討すると発表した。」と伝えた。
問題は日本である。日銀はマイナス0.1%金利をプラス0~0.1%へ引き上げた。一方、預金金利は普通預金で0.001％である。100万円預けて1年で1,000円。定期預金でも各銀行で微妙な差はあるが0.002%に過ぎない。
一方、マスコミは住宅ローン金利は上がると囃している。ノンバンクでお金を借りると3~8%かかる。普通銀行や保険会社に借りても年5~6%かかる。日銀はプラス金利に変更した意味は大きい。しかし、プラス金利になったと伝えられても庶民感覚としてピンとこないからだ。むしろ、日銀の発表の後1ドル＝149円台が151円台へ円が売られたことが分かり易く説明している。日本円の値打ちがなくなりインバウンドのお客さんには今回の日銀決定は朗報となった。（了）
