あのEXILEのATSUSHIさんが、スティーヴィー・ワンダーと並んで敬愛する天才シンガーがダニー・ハサウェイです。
この人の歌を聴くと、ATSUSHIさんが強い影響を受けているのがわかります。
上の作品は彼の最高傑作と名高い『LIVE』です。
タイトル通りライブ盤です。
大昔にこの作品を購入した時はそれほど良いとは思わなかったのですが、 年を重ねて、メチャ久しぶりに聴いてみると、すごく心に響きました。
勿論、初めて聴いた時は「歌がうまい人だなぁ」とは思いましたけど、「え?これが名盤?」くらいに拍子抜けでした。
あぁ、何もわかっていなかった自分が恥ずかしい。
色々と人生経験を積むことによってわかることがあるように、たぶん彼の音楽もそういう類いのものだったのだろうか?
否、私のような人間は少数派なんでしょう、きっと。
多くの人は、彼の歌声を聴いて何かしら感じるものがあると思います。
歌がうまい人というのは、もちろん技術的な問題もあるのでしょうが、それよりも、その歌声が雄弁に何かを伝えようとしている、ことが伝わってくる人、だと思うのです。
ある歌を聴いて、魂(ソウル)がビンビン伝わってくる、何かわからないけど思わず目頭が熱くなった、という経験は誰しもあるでしょう。
きっとそういうことなんじゃないか?
歌うことが何よりも好きで、そこに思いのたけを乗せられる人。
上手に歌うことだけに捕らわれた「エセ歌手」からは何も伝わらないし、何も感じない。
彼は繊細過ぎたのかな?
人気絶頂の時期に、ビルから飛び降りて亡くなってしまった。
ATSUSHIさんのファンの方、彼のルーツの一つは間違いなくダニー・ハサウェイにあります。
個人的には、『愛と自由を求めて』の「someday we'll all be free」も聴いてもらいたいです。
彼の音楽は、夜、星を眺めながら、たばこをふかしながら聴くと最高ですね。
最も偉大な黒人歌手の一人です。